発達障害が広く知られるようになり、言葉の発達が遅いお子さんを発達障害かも?と心配されているお母さんはいませんか?言葉の発達が遅れる原因は様々です。発達障害があってもそうでなくても、子どもの言葉を育てる意外な方法をご紹介します。
【目次】
1.言葉の発達が遅れる原因は様々です
2.言葉の遅れを取り戻そうと必死でした
3.言葉の遅い原因が発達障害であっても、なくても対応は同じ
◆無理に言葉を引き出そうとせず、大人が楽しく話しかける
◆いろいろな体験をして親子のコミュニケーションを楽しむ
4.伝えたい気持ちが言葉を後押ししています
1.言葉の発達が遅れる原因は様々です
言葉の発達は他の部分の発達より目立ちやすいため、周りの子どもより言葉の遅いお子さんに心配されているお母さんも多いかと思います。
近年、発達障害が広く知られるようになり言葉の発達の遅れを「発達障害」と結びつけるケースも増えてきているようです。
言葉の発達が遅い原因は様々です。
聴力が弱いため言葉の聞き取りができない、発語のための機能が弱いなどの身体的な原因や発達障害の中で言語の発達が遅れる子どももいます。
また、「表出性言語障害」と言って、特に他の機能に遅れはないけど言語だけ遅れるという場合や生理的範囲内で言葉の遅れがでる子どももいます。
言葉の発達の早い遅いは個人差が大きく、一般的には3歳頃までは様子を見る範囲内と言われています。
近年の統計ではテレビやスマホの普及で、現代の子どもの発語が遅れる傾向にあるようです。
ひとりで悩まずにお住まいの保健センターや小児科医・言語聴覚士などの専門家に相談して適切な対応をとることも大切ですが、必要以上に不安になることもありません。
2.言葉の遅れを取り戻そうと必死でした
我が家には発達ゆっくり(境界域知能)の息子がいます。
乳児検診や就学時検診の時には特に発達に関して指摘もされることもなく
言葉が遅いとか、発達障害を疑うこともなく成長しましたが、小学1年生の終わりに診断がつきました。
全般的に発達がゆっくりなのですが、息子は言語やワーキングメモリーの弱さを指摘されました。
思いもよらない結果にショックを受け、診断された当初は息子の言葉の発達を促そうと言語療法士のアドバイスを聞いて実践する毎日。
言語療法は月1回の45分、私は他にも息子に何かできないかとネットサーフィンを繰り返していました。
そこで、たまたま出会ったのが発コミュ(発達科学コミュニケーション)でした。発コミュで学んでいくことで私の意識がかわっていきました。
3.言葉が遅い原因が発達障害であっても、なくても対応は同じ
言葉の発達が遅いからといって、子どもから言葉を必死に引き出そう、語彙を増やそうと頑張るより、言葉の発達を促すことのできるもっと楽しくて誰にでもできる方法があるんです。
◆無理に言葉を引き出そうとせず、大人が楽しく話しかける
まずは子どもから言葉を引き出すことにこだわらない。言い間違いをなおしたり、話すことを急がせたりしないことです。
赤ちゃんは身近にいるママやパパの真似をすることでいろいろできるようになっていきますよね?言葉も同じです。
周囲の大人が意識して、言葉を使ってみせる。楽しく子どもに話しかける。
それを子どもたちはインプットしています。言葉を覚え、使い方を覚え、会話を覚えていきます。
ママは「責任重大」なんて気負うことはありません。子どもに話しかければいいんです。できれば会話は1対1でゆっくりと笑顔で話すといいですよ。
◆いろいろな体験をする。親子のコミュニケーションを楽しむ
今度はアウトプットを促します。子ども自身が話したい欲求が出てくると、自然に言葉が出てくるようになります。
ママやパパに伝えたい!話したい!と思う気持ちが力になるのです。いろいろな体験(刺激)をして、感動や経験を蓄積。それがある時、言葉になって爆発します!
特別なことをしなくてもいいんです。
・近所の公園に出かける、散歩をする。
・家の中で一緒にお料理をする、ゲームをする。
・時には子どものリクエストで映画を観に行く、カラオケに行く、キャンプに行くなんてことも。
一緒に体験することで、親子の会話も増えていきます。最初は会話にならなくても少しずつ、気持ちを伝えてくれるようになりますよ。
発達障害があってもそうでなくても、言葉を覚えて発語する。会話をするスキルを身につけることはすべての子どもに共通することです。
お家でのママとの会話で楽しく伸ばすことができますよ。
4.伝えたい気持ちが言葉を後押ししています
言葉の発達が遅い息子は言葉が拙く、一方的に話すことはあっても、私との会話は短い返事を返すか「わからない」と応えるのが日常でした。
周囲の大人が言葉を意識的に使うことによって、少しずつ息子が使う言葉が増えていきました。
驚くべき効果があったのは、一緒にいろいろな経験をすることでした。
ある日の出来事、一緒に近くの公園を散歩するとみたこともない昆虫が…。
生き物が大好きでよく図鑑をみている息子は自分から私に虫の名前や特徴を教えてくれたのです。
ゲームも私が一緒にやるようになると、攻略法やキャラクターの特徴など、息子のおしゃべりが止まらないなんてことも!
小3の現在もまだまだ、言葉の使い方が違うかな?とか語彙が少なく表現が曖昧なところもありますが何より私自身、息子との会話が楽しくなりました。
息子の話したい!を引き出して言葉を育ていきたいと思っています。
皆さんもお子さんとのコミュニケーションを楽しんでみてくださいね。
発達障害・グレーゾーンのお子さんの子育でのヒントをお伝えしています
執筆者:嘉山葉子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)