発達障害の子どもの将来は心配ない「自己効力感」を育てて夢を叶えた息子のストーリー

 

発達障害と診断され、我が子の将来が心配なママはいませんか?成績優秀でも将来安泰とは限りません。親子の会話で「自己効力感」を育てたら、息子が自ら勉強し夢を叶えたストーリー 〜親子の信頼関係の土台、伝える力を伸ばすことから始めませんか〜
 

【目次】

1.発達障害の診断を受けた我が子。将来どうなるの?と不安なママへ

 
 
我が子が幼児期に発達障害の診断を受けて、将来はどうなるの?と不安なママはいませんか? 私も、そんなふうに我が子が将来どうなるか悲観しているママでした。
 
 
しかし、息子が二十歳になったいま、子育てが成功したかどうかは後になってみないとわからないこともあるなと感じています。
 
 
ただ一つ言えることは親子の信頼関係を築けているかどうかがとても大切だということです。
 
 
私の長男は、幼稚園年中のときに発達障害の診断を受けました。当時の私は絶望感で打ちのめされ、息子は3回の不登校を経験し二次障害に陥りました。
 
 
 
 
「ぼくなんて生きる価値がない。もう生きていくのがつらい。」と言われたのは今でも忘れることができません。
 
 
成人を間近に控えた息子。親の私達が死んだあと、自分の力で生きていくことが出来るのだろうか?と私は複雑な思を抱えていました。
 
 
そんなとき、私は発達科学コミュニケーション(発コミュ)に出会いました。
 
 
私が親子の会話を変える実践をしたことで、息子はウソのように前向きに変わることができたのです。自ら勉強するようになり、この春、夢だった自衛官として社会人のスタートを切りました。
 
 
親子の会話を変えただけでなぜ息子は夢を叶えられたのかをこれからお話していきますね。
 
 

2.定型発達で成績優秀だからといって将来安泰とは限らない。

 
 
ここでまず考えてみたいのは、発達障害ではないいわゆる「定型発達」の子どもで、成績優秀な子どもなら、将来は安泰!なのかどうかということです。
 
 
印象的なお話があるので、ご紹介します。
 
 
私の幼なじみの娘さん・Aちゃんは小学校のときに成績優秀、現在は高校2年生。偏差値65の難関私立中学校の合格しました。当時は幼なじみもAちゃんも意気揚々としていたのでした。
 
 
正直、凸凹キッズの息子たちを育てていた私からしたら、中学受験なんて夢のまた夢。羨ましいと内心では思っていました。
 
 
 
 
ところが進学した中学校では、優秀だったAちゃんも成績は普通以下だったと幼なじみから聞きました。
 
 
「塾でしか今は全く勉強しなくなり、スマホばかりを見て過ごしている。」
 
「今では学校のテストも見せない、通知表も見せてくれない。私のいうことなんてなんにも聞いてくれない。」
 
と悩みを打ち明けてくれました。
 
 
ひとりで部屋にこもって、みんながいるリビングにはあまり顔も出さなくなってしまっていたのです。
 
 
思春期もあるのでしょうが、可愛いかったAちゃんのあまりの変わりように、私も幼なじみにかける言葉が見当たらず「そうなんだね。」とうなずくことしかできませんでした。
 
 
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3.発達障害でもそうでなくても。子どもに育てたいのは「自己効力感」

 
 
テスト勉強をする子としない子の差ってわかりますか?
 
 
「これだけ頑張ったら次のテストが点数があがるかな?順位があがるかな?」 そういった期待がもてるからこそ勉強するんです。
 
 
「勉強してもどうせテストの点数なんてあがらないし、どうせ、私なんてやっても無理。」 と思ってしまったら、テスト勉強なんてやらないですよね?
 
 
このときのAちゃんは、まさに後者の状態になってしまったのです。
 
 
自分の行動には効果があるという期待や自信のことを「自己効力感」といいます。この自信があるからこそ勉強するのでありチャレンジしていく大切な自信です。
 
 
 
 
Aちゃんはこの自信をなくしただけではなく、自分の気持ちを全くお母さんに話せずに大きな壁であり、大きな溝ができていたこと。ここに大きな問題があると私は感じています。
 
 
実は幼なじみに頼まれて、後日Aちゃんに連絡を取りました。
 
 
するとAちゃんは
 
「お母さんは私に、もっと勉強しなきゃ!もっと頑張らなきゃ!ばかり言ってきた。私の話なんてなんにも聞いてくれなかった。」
 
そう話してくれたのです。
 
 
自分の本当の気持ちを、お母さんに伝えられるということの大切さを痛感したできごとでした。
 
 

4.「自己効力感」が子どもを動かす

 
 
一方、小学校の時に支援学級で育った当時19歳の私の長男は、自衛官になりたいと言う夢にむかって、自ら勉強していました。
 
 
法事のため長期で遠方に帰省する際も、長男は空き時間を見つけ勉強し車中では暗記もののCDをかけたり、日常に行なっているジョギング・筋トレも欠かさず行なっていました。
 
 
 
 
なぜ、長男が自ら勉強するのか? それは自分が行動したことによって結果が変ったことを知っているので、未来に期待がもてるようになったからです。
 
 
これは私が自己効力感を育てる子育てに180度変えたからに他なりません。 こうして息子は、幼児期に発達障害の診断を受けた過去から、自衛官という夢へ歩み出したのです。
 
 
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5.自己効力感を育てる会話術

 
 
 かつての私のように大切な我が子が発達障害の診断を受けて、絶望の淵にいるお母さんへ。立ち上がることは難しいと思います。
 
 
けれど、将来を悲観し続けるだけでなく自己効力感を育てる子育てにシフトしていけば、発達障害の診断を受けた子どもだって夢へのスタートを切ることができるのです。
 
 
では、自己肯定感を育てるにはどうしたら良いのでしょうか? それは、できていないところに注目するのではなく、小さなことでもできていることに注目すること。
 
 
こんなのできてあたりまえだよね…。そんなことでさえも注目し、子どもの行動を肯定する声かけをするだけでいいんです。
 
 
自分の行動を肯定された子どもは自然と自分をもっと高めたくなるのです!
 
 
 
 
あともうひとつ大切なポイントがあります。それは”やらされた”勉強ではないということ。
 
 
年齢とともに長男の特性が薄らいできました。ですが、正直なところ自衛官という仕事は体力的にも精神的にも長男には荷が重いのでは?と私は心配していました。
 
 
けれど、長男は「ぼくの人生だからぼくが決める!」そう、私に伝えてくれました。その覚悟が私の心を動かしたのです。
 
 
・親の敷いたレールではなく自分でレールを作っていく
・自分で決めて自分で責任をもつ
 
 
自分で決めた数が多ければ多いほど、人は幸せを感じると言われています。
 
 
親の顔色を窺うのではなく、自分の気持ちを正直に話せて自分で決められるようになるには、一朝一夕にはいきません。日々の親子の会話から築きあげていくものです。
 
 
お子さんと一緒に過ごせる時間がある幼児期の今だからこそ、お母さんの肯定の言葉でお子さんに自己効力感を授け親子の信頼関係の土台となる伝える力を育んでいってくださいね!
 
 
 
 
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執筆者:横山美穂
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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