発達障害の子どものマニアックな趣味への対応法!ママが共感して個性を伸ばすには?

 

発達障害の子どもの趣味についていけない、対応に困る…。でも、本当は子どもが好きなことを応援して、個性を伸ばす伴走者になってあげたい!そんなママの苦手の乗り越え方を、子どもが好きなミニ四駆に取り組んでみた私の経験からお伝えします。
 

【目次】

1.発達障害の子どものマニアック過ぎる趣味に対応しきれない!
2.「子どもにチャレンジする姿を見せたい!」自分の願いに気づく
3.超スモールステップで挑戦したら、思いがけない爽快感が待っていた!
①家族に宣言する
②やることをたった1つに絞る
③チャレンジをポジティブに捉える
4.苦手なこともやってみたいと思える、新しい自分に出会う

 
 

1.発達障害の子どものマニアック過ぎる趣味に対応しきれない!

 
 
好きなことにとことん夢中になれる子どもの長所に感心はするけれど、全く興味のないわが子の趣味に付き合うのって正直しんどい…そんなママはいませんか?
 
 
現在小学3年生の私の息子は、小さなころからロケットや機械いじりが大好きです。
 
 
自閉症スペクトラム症(ASD)の診断と注意欠陥多動性障害(ADHD)の傾向があり、
 
 
・興味のあることに対してこだわる
 
・思いついたらすぐ動く触ってしまう
 
・好きなことを語り出したら止まらない
 
 
など、私は公共の場でルールを守れない息子の対応に、いつも必死でした。
 
 
そんな私は、息子は好きだけれど自分は興味のない活動に対して、
 
 
・子どもが好きなことについて私が質問して、教えてもらう「子ども先生」作戦
 
 
・自分がやりたいことに、子どもの好きな活動も一部取り入れて一緒に楽しむ「巻き込み」作戦
 
 
こんな試行錯誤で対応してきました。
 
 
ところが、これまでの方法で対処しきれなくなったのが息子に訪れたミニ四駆ブームです。
 
 
ミニ四駆にはまった息子は、
 
 
「次はママも一緒にレース大会に出よう
 
「ママもチャレンジしないとね!」
 
 
と誘ってくれました。
 
 
しかし、私はミニ四駆に全く興味が持てませんでした
 
 
 
 
とはいえ、今回ばかりは自分がチャレンジしないと話が進みません
 
 
子どもの気持ちに応えたくて「いいよ」と返事してみたものの、心の中は不安でいっぱい
 
 
「とにかくやってみよう!」と思ってミニ四駆に触ったり、子どもに質問してみても、
 
 
「ムズカシイ・分からない・つまらない」
 
 
という気持ちになり、遂には
 
 
「仕事でもないのに、何でこんなことやらなきゃならないの!?
 
 
イライラしてしまいました…。
 
 
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2.「子どもにチャレンジする姿を見せたい!」自分の願いに気づく

 
 
悩んでいる私の背中を押してくれたのは、自分自身との会話でした。
 
 
「できるかどうかは別として、本当はどうしたい?」と自分に問いかけてみたのです。
 
 
すると、
 
 
「本当は子どもが夢中になっている世界をのぞいてみたい」
 
 
「子どもと一緒に、楽しみながら個性を伸ばしてあげたい」
 
 
何より「チャレンジをして、子どもとの約束を果たせる自分でいたい!」
 
 
「こうなりたい」という自分の願いを確かめることができました。
 
 

 
 
子どもがお手本にするのは、一番身近にいるお母さんです。
 
 
「この子にはいろんなことに挑戦して広い視野を持ってほしい!」
 
 
そう思っているのなら、まずは「自分自身がチャレンジする姿を子どもに見せよう」と納得して決めることができました。
 
 
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3.超スモールステップで挑戦したら、思いがけない爽快感が待っていた!

 
 
そこで、どうやったらレースに参加できそうか?を考え、プランを立てました。
 
 

◆①家族に宣言する

 
 
言葉にすることで、実行する勇気がわきます。また、子どもが楽しみにしてくれることが励みになりました。
 
 

◆②やることをたった1つに絞る

 
 
初めてのことをあれもこれもやるとなると、頭がパンクしそうになります。
 
 
そこで、マシンの調整はすべて子どもに任せて、私はスタート合図にあわせてマシンを持つ手を放すだけ!
 
 
さすがにこれならできそう!という究極の小さな目標を、1つだけ設定しました。
 
 
 
 

◆③チャレンジをポジティブに捉える

 
 
「いい機会だから、楽しもう!」とチャレンジを前向きに捉えることで、失敗が怖くなくなりました。
 
 
そして迎えた大会当日。
 
 
たくさんのミニ四駆マニアが見守る中、緊張はしましたが、手を放すだけでOKなので無事にレースを終えることができました。
 
 
そして達成感と爽快感を味わえたことで、驚くことに「またやってみたい」と思えたのです。
 
 

4.苦手なこともやってみたいと思える、新しい自分に出会う

 
 
この体験から、大きな変化が3つありました。
 
 

◆①苦手なことも、「やってみようかな?」と自然に思えるようになった

 
 
できないできたに変わった成功体験の記憶自信につながり、人は前向きになります。
 
 
レース終了後の私は、「次の大会では完走したい」「マシンのセッティングもできるだけやってみよう」と思いました。
 
 
そして自分の手を動かして次のレースに出場した時には、大きな感動体験を味わうことができました。
 
 
苦手だからこそ些細なことでレベルアップできる、そんな楽しさを知りました。
 
 
さらに、チャレンジのハードルが全般的に下がった気がしています。
 
 
以前だったら疲れるからやりたくないとしか思えなかったサイクリングの計画を立て、家族で楽しむともできました。
 
 
新しいことへの挑戦に、ワクワクできるようになったと思います。
 
 

◆②イヤなことを頑張る時の子どもの気持ちが分かった

 
 
苦手なことに頑張ってチャレンジする時の子どもの気持ちを、よく理解することができました。
 
 
特に、自分にとってやる必要がないと思えることをやらざるを得ない状況を味わえたのは貴重でした。
 
 
子どもが苦手なことに向き合う時には、スモールステップで肯定していこうと思えるようになりました。
 
 
 
 

◆③共感と肯定が子どもの成長につながった

 
 
私がミニ四駆の面白さを体験できたことで、今では息子がどんなことに頑張っているのか、どこがどんな風にすごいのかを理解して、共感しながら肯定できるようになりました。
 
 
理解が深まると視野も広がります。
 
 
パーツを快く買い足してあげられるようになったり、
 
 
「コミュニケーションに苦手さのある息子がミニ四駆に詳しい人に質問する時は、足りないところを補ってあげよう!」
 
 
と、サポートできることが増えていきました
 
 
すると、親子でミニ四駆仲間との交流を楽しめるようになり、息子は自己流を押し通すのではなく人に教わるようになるなど、変化と成長が加速しています。
 
 
仲間から刺激と励ましをもらえることで、うまくいかない時もやり続けるモチベーションを保つことができるようになりました。
 
 
発達障害があるお子さんのマニアックな趣味に共感して個性を伸ばしてあげたいと思ったら、まずはママ自身が
 
 
「これならできそう!」
 
 
と思えるレベルにまでとことんハードルを下げてチャレンジしてみてくださいね。
 
 
 
 
 
 
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執筆者:山中寧子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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