学校から帰るとダラダラして宿題もごはんもお風呂も進まないお子さまにイライラしていませんか?でも、敏感な気質のお子さまにとって学校はとても疲れるんです。そんな敏感な子が心と体を満たして疲れを癒すおうち時間のポイントをお伝えします。
【目次】
1.外ではいい子、家ではダラダラ、理解できない息子の行動
2.頑張ってるから学校って疲れるんです!!
3.敏感な子どもにとってママの常識「〇〇するべき」より大切なこと
4.心と体を満たすおうち時間3つの対応
◆できていることをほめてあげる
◆子どもがしたいことをさせる
◆安心できるスキンシップ
1.外ではいい子、家ではダラダラ、理解できない息子の行動
我が家には、現在、高校3年生の息子がいます。
息子が小学校3年生のころ、私は、息子を学童に通わせながら、フルタイムで勤務するワーキングマザーでした。
帰宅後は、寝る時間の9時に向けて、効率よくタスクをこなしたいテキパキ動く私に反して、家での息子はとにかく行動が遅いのです。
ランドセルを置いたらすぐテレビの前のソファに横になり、テレビをつけたら最後、何度声をかけても全く動きませんでした。
「ほら、手を洗って」
「ごはん作っている間に宿題やっちゃって!」
「早くお風呂にはいって!!」
指示を出しても動かない息子に、どんどんヒートアップし、イライラして、怒鳴りつけていました。
そうなると、息子も反発し、家の壁を蹴飛ばしたり、物を投げて大暴れしたり、大バトルの毎日です。
でも、どうして息子の行動が遅いのか、理由がまったく分かりませんでした。
というのも、息子は、幼いころから周りのお母さんや先生にも、しっかりしている子という評判で通っていました。
学校では活動的で、自分から進んで先生の手伝いをしたり、リーダー的な役割を任されたり、いわゆる優等生タイプだったのです。
しかし、家での息子は学校とは全くの別人です。
「家でも学校と同じようにできて当然!なまけているだけ!」
「やればできるのにダラダラして。本当にいい加減にしてほしい!」
と、いつも私はイライラしていました。
息子とのバトルの日々に疲れた私は、自分ではもうどうしていいかわからず、スクールカウンセラーに相談することにしました。
2.頑張ってるから学校って疲れるんです!!
スクールカウンセラーの先生は、私の話を聞いて息子を教室に見に行ってくださいました。
そして、先生は「この子は敏感な気質のため疲れやすい」とおっしゃったのです。
敏感な気質とは、五感や、新しいもの、新しい場所、人の感情などを察知することに敏感さがある気質のことです。
敏感さは発達障害やグレーゾーンの子にもみられる特性ですし、HSC(The Highly Sensitive Child)ということもあります。
HSCは人一倍敏感なため、外にあふれる刺激に圧倒されて、とても疲れやすいのです。
また、人の気持ちにも敏感なので相手の期待に応えようとして、疲れていても頑張りすぎてしまうこともあります。
私は、先生から息子は敏感な気質だと告げられハッとしました。
✓子は幼い頃から音や光に対し過敏で、眠っていてもすぐに起きてしまう。
✓肌触りに敏感で、服のタグはすべて外してからでなくては着られない。
✓外出するとすぐに疲れてぐずぐず。
✓おなかがすくと途端に機嫌が悪くなる。
など、息子の行動に思い当たることがたくさんありました。
学校で優等生なら、さらに周りに気を遣って頑張りすぎているのかもしれない…。
私は、「家で、息子の行動が遅いのは、敏感さから学校で頑張り過ぎて、とても疲れているからだ!!」ということがやっと理解できました。
3.敏感な子どもにとってママの常識「〇〇するべき」より大切なこと
その日から、学校から帰って疲れ切っている息子に自分のペースを押し付けていたことを反省し、家では様子を見ながら、息子のペースで過ごさせることにしました。
たとえば、「ごはんできたよ」と一度は声をかけます。
テレビを見ていて行動する様子がみられなくても、以前のように何度も言うことはやめ、息子の行動を待つようにしました。
このように、私の対応を変えると息子とバトルを繰り返すことはなくなったのです。
息子は、私が口うるさく言わなくても、ちゃんと必要なことを判断して自分でコントロールできたのです。
お風呂に入らないで寝てしまっても朝シャワーを浴びて登校する。
宿題をしないで寝ても、朝にはさっと起きて宿題をする。
「学校でできているのに、家でできないのはおかしい」
「風呂は夜寝る前に毎日入るべき」
「やることをやってから遊ぶべき」
このような「〇〇するべき」といった自分の常識にとらわれ、息子に私の常識を押し付けていただけでした。
当時の私は余裕がない毎日でタスクをこなすことに必死で、息子をしっかり見て対応することができていなかったのです。
4.心と体を満たすおうち時間3つの対応
発達障害・グレーゾーンやHSCに見られる敏感さがある子は疲れやすいです。
刺激にあふれている学校で気力も体力も使い果たして、エネルギーが空っぽで帰ってきます。
家ではまずゆっくり疲れをとって、空っぽになったエネルギーを充電する必要があるのです。
敏感で疲れやすい子のエネルギーを充電し、心と体を満たすおすすめの対応を3つご紹介します。
◆できていることをほめてあげる
すでに今できていることをほめてあげることです。
ほめることができないなら実況中継でもいいのです。
「ゆっくりしているんだね♪」「テレビみているんだね♪」といった声かけでOKです。
ポイントは、笑顔で、ゆっくり、優しく言うことです。
この声かけは子どもの行動に「いいね!」しているのと同じです。
お子さんはお母さんに認められている安心感を得て、心のエネルギーを充電することができます。
エネルギーを充電できると行動しやすい状態が整ったということになり、次の行動ができるようになります。
◆子どもがしたいことをさせる
子どもの好きなことや癒しの時間をもつことです。
ゲームが好きならゲームをさせてもいいですし、おやつを一緒に食べるのでもいいです。
お子さんが好きなことをしてゆったり楽しい気分で息抜きする時間を持てるといいですね。
◆安心できるスキンシップ
マッサージやハイタッチ、肩に触れる、耳掃除をしてあげるなども効果的です。
ボディタッチ程度の軽いタッチのスキンシップでもエネルギーを充電する効果があります。
高学年になるとギューッと抱きしめるなどのスキンシップは嫌がるようになりますね。
思春期になると会話さえもままならないこともあります。
たまには「目の疲れに効くツボを押してあげる!」なんて声をかけてみると、意外にも乗ってくることもあります。
スキンシップをしながら、自然に会話のきっかけになることもありますよ。
敏感な気質がある子どもはとても疲れやすいということを理解して、お子さんのペースに合わせた対応が大切です。
敏感であることは決して悪いことではありません。
繊細な感性や人の気持ちを敏感に感じることができるなど、とても素敵な個性です。
お母さんがしっかりお子さんの心のエネルギーを充電して、ぜひお子さんのすばらしい個性を生かして才能を伸ばしてあげてくださいね。
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執筆者:笹原みらい
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)