発達障害・ADHDの子どもは運動会のダンスが苦手⁉お母さんができる3ステップ対応

運動会

 

集団行動が苦手で運動会が修行になっている発達障害・ADHDキッズに悩んでいませんか?運動会が辛い、ダンスを踊らない、参加できない…こんな思い出で終わらせたくないですよね。今回は憂鬱な運動会を笑顔で参加できた小さな積み重ねの経験をお伝えします。
 

【目次】

1.息子も私も運動会が辛い…当日だけじゃない運動会
2.発達障害・ADHDの息子がダンスを踊らない、参加できない本当の理由
3.超スモールステップ!1年1目標達成
4.今すぐできる3ステップ対応とは
①息子にとっての安心を用意しておく:A(状況)を変える
②先生との連携を変え、褒めの工夫と強化:C(結果)を変える
③好きなことを絡めて『やらなくてはいけないこと』を『楽しいこと』に変換

 
 

1.息子も私も運動会が辛い…当日だけじゃない運動会

 
 
発達障害・注意欠如多動症(ADHD)グレーゾーンの息子は好奇心旺盛でよく走り回っていました。
 
 
よく走っているので「息子は運動が得意だ、運動会は好きだ」と思っていました。
 
 
しかし…息子は運動が得意なのに運動会が嫌いでした。なんで!?と思ったのですが、息子は集団行動が苦手で運動会の練習が嫌いだったのです。
 
 
小さい頃に行っていた子育て支援センターの運動会ごっこでは、好きなことだけちょっと参加して、遊戯室で音楽がかかると耳をふさいで逃げていき、好き勝手に動き回っていました。
 
 
幼稚園になって初めての運動会。
 
 
・列からはみ出ている
 
・体操をしていない
 
・先生に注意されている
 
・やっていることの意味がわかっていない
 
・注意が自分にばかり向いている
 
 
そんな印象を受けました。
 
 
当日の行動についてはそんなものかと、特に気にしていませんでした。
 
 
けれど、もうすぐお昼ご飯という頃に、先生から「熱があるみたいです」と連絡が入ります。初めての運動会であとは午後から少し頑張るだけだったのですが、私は熱を出した息子をそのまま出場させることにしました。
 
 
実は息子は、今日までやりたくない運動会の練習が続き、当日はいつもと違う場所、雰囲気、大勢の保護者にたくさんのカメラ、長時間座らされ、やりたくないことをやらされる、そんな環境にストレスを感じ限界となってついに当日、熱を出したのでした。
 
 
 
 
その後の毎年の運動会では練習が嫌で、アトピーがでたり、登園しぶりがありました。
 
 
その頃には私も練習が嫌なら無理にしなくていいよ、幼稚園も休んでもいいよ、と言いながら無理をしない対応で参加させていました。
 
 
運動会の練習時期には、私が対応しないといけないことが多いし、息子はストレスを感じている、当日も楽しいことより嫌なことが多い…
 
 
いい記憶がなく嫌な記憶ばかりがあったため、私も息子も運動会の時期(練習から当日)がとても憂鬱になっていました。
 
 
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2.発達障害・ADHDの息子がダンスを踊らない、参加できない本当の理由

 
 
息子は小学校に入学してからも、困りごとが多々ありました。
 
 
私は息子が小学校1年生の終わりに、発達科学コミュニケーションの個別相談に申し込み、基礎講座を受けることに決めました。
 
 
初めての講義で「ABC分析」をした時、私は自分がやっている対応では、何も解決しないと気づきました。
 
 
運動会の練習をABC分析すると以下のようになります。
 
 
A(状況):運動会の練習がある
 ↓
B(子どもの行動):「運動会の練習はやりたくない!」と言う
 ↓
C(結果):先生や親が「練習をしなさい」と言う
 
 
私はこれまで、Aの状況を変えて対応しようとしていました。
 
 
A:運動会の練習がある
 ↓
・無理にはさせない
・練習が嫌なら見学でいい
・しんどい日は休む
 
 
これだと私が常に対応しないとならず、根本の解決にはなっていません。
 
 
また、Cについては「練習をしなさい」と直接は言っていないけれど、雰囲気で息子に「しなさい」という印象を与えていました。
 
 
できていることよりもできていないことばかりに注目していました。
 
 
できていないこと
 ↓
・みんなと同じように動けない
・体操やダンスをしない、できない
・じっとしていられない
 
 
 
 
Cの対応を変えて脳を伸ばさないと、この先もずっと対応し続ける必要があると気づきました。
 
 

3.超スモールステップ!1年1目標達成

 
 
そこで私は年に1個ずつ目標を決めて、できることを増やしていくことにしました。
 


◆2年生の目標:「運動会の練習で褒められ、プラスの感情を記憶する」

 
 
息子がしんどいと感じる運動会の練習は、見学したり、休んだりストレスに感じないように参加させました。
 
 
学校や家で「練習でできている」ことをこまめに褒めて、成功体験の記憶をたくさん作りました。
 
 
結果:「運動会の練習がスムーズにでき、運動会に対するポジティブ記憶が増えた」
 
 
 
 

◆3年生の目標:「運動会の練習が楽しいことになる」

 
 
3年生ではサングラスをかけてのダンスでした。ダンスの曲とサングラスという小道具が息子にヒットしました!
 
 
そのおかげで、ダンスの練習が『やらなくてはいけないこと』から『楽しいこと』に変わり、練習が修行ではなくなりました。
 
 
運動会当日では、ノリノリ!ニコニコ!でダンスをすることができました。ダンスで笑顔が見られたのは初めてだったので、私は本当に嬉しかったです。
 
 
結果:「運動会のダンスの練習が楽しめた」
 
 
 

◆4年生の目標:「運動会のイメージがプラスになる」

 
 
4年生の運動会当日では、待っている時に他のクラスの応援ができていました!
 
 
リレーでは活躍し、運動会中の笑顔が確実に増えてきていると感じることができました。
 
 
結果:「運動会(練習から当日まで)が嫌な行事じゃなくなってきた」
 
 
 

◆5年生の目標:「リレーで1番になる(本人が決定)」

 
 
小学5年生になると、鼓笛やフラッグの練習があります。今までよりみんなと合わせることが多く、練習もたくさんしないといけません。
 
 
しんどいとは思うのですが、「運動会の練習どう?」と尋ねると、「楽しくな~い」「でも、嫌ではない」と言っていました。
 
 
結果:「リレーでは1位になり、本人なりに前向きに取り組めた」
 
 
 
 
このように年に1個ずつ目標を達成していき、超スモールステップでできることを増やしていくことで、運動会に対するネガディブ記憶がポジティブな記憶に書き換わっていきました。
 
 
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4.今すぐできる3ステップ対応とは

 
 
年に1個の目標を達成するために、具体的に以下の3つのことに取り組みました。
 
 

◆①息子にとっての安心を用意しておく:A(状況)を変える

 
 
運動会のダンスや体操、列に並ぶ、みんなと同じ行動を長時間行うなど、息子がしんどいと感じていること、難しいことは無理にはさせませんでした。
 
 
・できることはやってみる
 
・どうしてもやりたくなければ見学でOK
 
・どうしても学校に行けない時は休む
 
 
息子にはストレスにならない程度に練習に参加させました。
 
 
学校を休んだ日は、家でゆっくりしたり、好きなことを思いっきりしました。
 
 
その他に
 
・聴覚過敏については、音楽が気にならない場所に配置してもらう
 
・ダンスでは目立たないところに配置してもらう
 
という対応もしました。
 
 

◆②先生との連携を変え、褒めの工夫と強化:C(結果)を変える

 
 
先生へのお願いを変えました。お願いしたことは以下の2つです。
 
 
・できているところをこまめに褒めてください
 
・できなかったところの報告ではなく、できていた事や頑張っていた事について報告してください
 
 
その結果、学校で先生から褒められる回数が増えました。
 
 
家に帰ってからも私が「今日も練習できたね」と褒めました。
 
 
また「先生が『今日は練習に全部参加できた』『見学でよく見てた』『ダンスで腕がよく挙がってた』って褒めていたよ」と間接的に褒めました。
 
 
すると、運動会の練習を嫌がることが減り、学校を休むことなく運動会を迎えることができました。
 
 

◆③好きなことを絡めて『やらなくてはいけないこと』を『楽しいこと』に変換

 
 
息子は体操やダンスなどの協調運動が苦手です。
 
 
嫌いなダンスの練習を『やらなくてはいけないこと』⇒『楽しいこと』に変換しました。
 
 
3年生ではダンスの曲が息子にヒットし、家で少し躍っていたので、音楽を掛けてきょうだいに教えてもらうことにしました。
 
 
そして「上手だね」「ノリノリだね」「ポーズかっこいい!」「サングラスきまってる!」「楽しいね~」と声を掛けました。
 
 
サングラスをかけて踊ることが楽しかったようで、お店で自分のお気に入りのサングラスをを何個か購入し、練習しました。
 
 
 
 
集団行動が苦手で運動会の練習は修行、運動会がしんどい行事になっていたあの頃。
 
 
毎年、1個ずつ「できた」を増やすことで、運動会前の嵐の日々が穏やかになりました。
 
 
「今できなくてもいいよ」
 
「今年はこれができたね!」
 
「楽しかったね」
 
 
年に1回しかない一大イベントの運動会なので、みんなと同じ様に頑張って欲しいと思いますが、それは学校や親、周りの意見です。
 
 
子どもが楽しい!と感じる感情面の発達を伸ばす機会として、参加できればいいなと思います。
 
 
来年は小学校最後の運動会。「小学校の運動会、楽しかった!」と成功体験の記憶が創れれば最高です。
 
 
 
 
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執筆者:石井花保里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー
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