特定の授業だけ行き渋り、学校を休む発達障害のお子さんに悩んではいませんか?嫌な授業や苦手な授業だけ休むのは単なる我儘ではないですよ!今回は、特定の授業だけ休む、五月雨登校をする発達障害・グレーゾーンの子への効果的な対応についてお伝えします。
【目次】
1.特定の授業だけ休む!嫌な授業を受けない子に悩んでいませんか?
2.無理に行かせるとどうなる?
3.特定の授業を休む理由
4.五月雨登校する発達障害の子への効果的な対応
①行きたくない気持ちを受け止める
②決断は子どもにまかせる
③できていることを褒める
2.無理に行かせるとどうなる?
3.特定の授業を休む理由
4.五月雨登校する発達障害の子への効果的な対応
①行きたくない気持ちを受け止める
②決断は子どもにまかせる
③できていることを褒める
1.特定の授業だけ休む!嫌な授業を受けない子に悩んでいませんか?
普段は楽しそうに学校に行っているけど
✓音楽会の練習が始まるとなんだか機嫌が悪い
✓プールの授業が嫌で学校の準備が進まない
✓算数が嫌いで行き渋る
✓英語の先生が嫌で休む
このように嫌な授業や苦手な先生を理由に、特定の授業の日だけ行き渋りをする、嫌な授業だけ出ない、特定の授業の日だけ休む五月雨登校のお子さんに悩んではいませんか?
嫌な授業だけ受けない子に対して、わがままだなと感じている方もおられるかも知れません。
誰でも嫌な授業はあるし、苦手な授業もありますよね。
嫌な授業でも行ける日もあるのだから、今日も頑張って行っておいで!
先生からは嫌な授業も来てしまえば楽しそうに過ごしていると聞いているし!
そう思い、無理矢理行かせようとするママもおられるのでないでしょうか。
または、うちの子は機嫌によって特定の授業を休むことはあるけど、ほとんど学校には行けているし、学校では優等生!発達障害の診断もないしそのうち落ち着くかな!
そう思い背中を押し続けているママもおられるのではないでしょうか。
実は私はこのような対応を続け、子どもの心を傷つけてしまいました。
2.無理に行かせるとどうなる?
当時小学1年生の娘は、特定の授業が嫌で休むと言い出すようになりました。
驚いた私は、
✓学校は行くのが当たり前!
✓みんな嫌な授業はあるけど頑張っている!
✓そんなわがままは許さない!
そう思い気持ちに寄り添うこともなく、なんとか言いくるめたり、ご褒美をあげるなどをして学校へ連れて行きました。
行ってしまえばなんとかなりました。
子どもってそんなものなのかな?学校が嫌とか考えたこともないのになと自分の経験と偏った価値観を全面に出し、背中を押し続けてしまいました。
嫌がる娘の手を無理やり引っ張り、連れて行く日もありました。
もちろん頑張って学校へ行ったとしても、褒めることなんてありませんでした。
我が子に限って不登校なんてあり得ないと思い、あの手この手で機嫌をとり、行きたくないとは言わせないような対応、子どもの行きたくない気持ちを封印するかのように接してしまいました。
そのうち、嫌な授業に関係なく行けない日がでてきました。
五月雨登校をするようになりました。
それなのにまだ行ける日もあるのだから、本気を出したら行けるはずと思い、行けない日を否定するような関わり方をしてしまいました。
そしてとうとう2年生になった娘は家庭内での暴言暴力で手が付けられなくなり、不登校になりました。
そこで初めて発達障害の診断もつきました。 本当に本当に自分の娘への対応が悔やまれる、思い出すだけでも辛い過去です。
3.特定の授業を休む理由
発達障害・グレーゾーンの子は、こだわりが強かったり、繊細、完璧主義、状況把握が苦手、集団が苦手などの特性により、普段の学校生活だけでも非常に疲れやすい状態にあります。
ただでさえ疲れやすいのに、自分の苦手な授業や苦手な先生に直面するとさらに大きなストレスをかかえることになります。
特にこだわりが強く気持ちの切り替えが苦手な子は、一度嫌と思うと誰が何を言おうと嫌という気持ちから抜け出せなくなります。
苦手な授業でも受けた方がいい、嫌なことでも頑張った方がいいと、子ども自身も分かっています。
そして頑張ろうとするけど、限界の状態になります。 特にグレーゾーンの子どもは、頑張ればできることが多く、その頑張りは一見、親や先生にも気づかれにくいくく理解もされないことが多いです。
必死に頑張って限界になっているのにも関わらず気づいてもらえず、一人孤独に頑張り続けている子も多いです。
娘は親である私にすら理解されないまま頑張り続けた結果、人や物に八つ当たりしたり、親への暴言暴力、不登校に陥りました。
間違った対応を続けた結果でした。
それではもし子どもが特定の授業だけを嫌がって登校を渋ったら、どのような対応をすれば良いのでしょうか?
4.五月雨登校する発達障害の子への効果的な対応
◆①行きたくない気持ちを受け止める
行きたくない気持ちを受け止め、行きたくない気持ちに寄り添って下さいね。
行きたくない気持ちを否定することだけは避けましょう。
もし行きたくない理由が語れるのであれば、聞いてあげましょう。
この時余計な一言に気を付けてくださいね。 例えば、子どもが嫌な理由を語るとつい 「じゃあ、こうすれば?ああすれば?」と対策や親の意見を伝えたくなりますが我慢です。
まずは聞くことに徹します。間が開いても大丈夫です。間をあたえることで逆に子どもは考える時間ができ、気持ちを吐き出しやすくなります。
もしかしたら、先生の悪口を言い始めるかも知れません。そんなときも「そんなこと言っちゃだめ!」と否定するのは避けてくださいね。
「あなたはそう思うんだね。そんな気持だったんだね」と共感して下さい。
悪口を言うこと自体に注目するのではなく、気持ちを伝えられたということに注目するとママの気持ちも少し楽になるのではないでしょうか。
もちろん、一緒になって悪口を言うような同感はしなくて大丈夫です。
◆②決断は子どもがする
子どもの気持ちに寄り添い共感することができたら、子どもは自分でどうすべきか考えて行動ようとします。
時間がかかるかも知れませんが、是非自分で動きだすのを待ってあげて欲しいと思います。
動き出せない場合はいくつかの選択肢を提案してみてくださいね。
この時ママの意見を押し付けないように注意しましょう。
学校へ行くか休むか。嫌な授業に出るかその授業の時だけ別室で過ごすのか。少しだけ出てみるのか。ご褒美を使うのか。
提案はしても最終的にどうするかは、子どもに決めて動いてもらいます。そうすることで自分で考えて動けたことが自信となります。
また自分で決めたことは案外嫌なことでも頑張れることが多いものですよ。
◆③できていることを褒める
そしてどんな選択をしたとしても、できていることを褒めて下さいね。
例えば、嫌な理由を言えた!
嫌な理由を親や先生、友達にも言えることはとても大事なことです。
ご飯を食べた!
たとえ休んだとしても家でできていることを褒めます。朝起きれたことやご飯を食べれたこと、些細な事でいいので褒めましょう。
できたとこまで褒める! たとえ5分しか授業にでれなかったとしても、5分でれたことを褒めます。
このように行きたくない気持ちを受け止め、どうするかは自分で決めさせ、できているところを褒めるようにすると、子どもはまた自分で考え動き始めます。
不登校を克服した現在小5の娘も、苦手な先生の授業が嫌で1日学校を休みました。
しかし、嫌な気持ちを受け止めることで、次の日からは自分でご褒美を設定し、少しでも授業にでれたらハナマルということを自分で決めました。
そして担任の先生と相談し、授業に出る時間を5分ずつ増やすと決めたようです。
少しでも授業に参加できていることに自信がつき、徐々に時間を増やしていました。どうしてもしんどいときは担任の先生に相談して時間を減らしてもらうなどの調整も自分でできるようになりました。
そして苦手な先生への苦手意識に変わりはないものの、授業を笑顔で受けられるようになりました。
特定の授業だけを休む、嫌な授業を受けないなど、五月雨登校をする発達障害の子に悩まれているママのお役にたてると幸いです。
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執筆者:優木はるこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)