家の中でも外でもきょうだい喧嘩ばかりの我が家。ADHD傾向にある長男は、衝動性が強く感情コントロールが苦手です。家族へちょっかいを出しては、注意されてブチ切れる長男…発コミュの肯定の注目を続けたら、弟を思いやる兄へ成長していました。
【目次】
1.きょうだい喧嘩で注意されるのはオレばっかり!
2.きょうだい喧嘩の原因は自信のなさとママへの嫉妬から!
3.肯定10のテクニック使い、こそっと個別の方法で褒める!
4.いじわるな兄から優しい兄へ変身!
1.きょうだい喧嘩で注意されるのはオレばっかり!
注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向の長男は、幼少のころから感情コントロールが苦手でした。中学生になると、反抗期のせいか暴言暴力、きょうだい喧嘩が目立つようになりました。
そして、毎朝なかなか起きない・学校の準備ができないことで私と長男との激しい口論が繰り返されていました。
それを見ていた次男が「お兄ちゃん。ちゃんとやったほうがいいよ。」と私に味方についたことで、次男に蹴ったり、叩いたりする暴力行為がみられるようになりました。
次男が小さいときはこんな喧嘩しなかったのにな?
まだ小学2年生の次男。年の差が5才もあるのに「お兄ちゃんらしく振舞ってほしいのに…」といつも悩んでいました。
きょうだい喧嘩を目撃するたびに「やめなさい!」「お兄ちゃんなんだから」と年齢と体格の大きい長男を叱責していました。
私だけでなく祖父母も一緒に長男を注意してくれましたが、改善するどころか事態は悪化する一方。
長男は「いつもオレばかり怒られてる。〇〇だって(弟)悪いのに。」とブツブツ文句を言う。
私は「だって最初に手を出したのは●●(長男)でしょ?○○(次男)は手をだしてないでしょ!」と正論で諭す。
最終的には長男が「みんな〇ね!大嫌いだ!」とキレるようになりました。
2.きょうだい喧嘩の原因は自信のなさとママへの嫉妬から!
次男は、もともと従順でお兄ちゃん大好きだったのですが、年齢的な成長にともない、兄の理不尽な対応に反発するようになってきました。
そんな次男に対し、長男も「言うことを聞いてくれない」という不満から、喧嘩になってしまいました。
口喧嘩から手が出てしまうと、つい親としては身体の大きな兄の方へ注意が向きます。
長男は、脳の特性でワーキングメモリ弱いため、短期記憶が曖昧なようです。注意すると自分を正当化し、被害妄想へ発展していました。
実は脳科学によるときょうだい喧嘩の原因は、自信のなさと大好きな人(ママ・家族)への嫉妬だそうです。
特に2人きょうだいの場合は家族から比較対象されやすいので、自分を注目してほしい表れもあるのだと気づかされました。
また、けんかが始まってから、「やめなさい」と言っても効果がないこと。興奮している脳にはその言葉は届かないと教わりました。
そして、予防が大切ということで、仲良くしているときに褒めることが大切だそうです。
発コミュの褒めのテクニックを使って、長男と次男へそれぞれ褒めていくことにしました。
3.肯定10のテクニックを使い、こそっと個別の方法で褒める!
発コミュの肯定10テクニックとホームカウンセリングで長男との関係性を修復しました。
反抗期の長男をほめるときは、できている行動に注目し
「ごはんを食べたんだね。」
「学校へ行ったんだね。」
「お風呂にはいったんだね。」
と認める言葉をかけました。
長男がイライラしているときは、気持ちに共感し、“カウンセリングモード”を徹底しました。
次に次男を褒めるときは、耳元でささやいて褒めたり、ギューっと抱きしめたりしました。
また、長男に嫌なことをされたときは「嫌だったよね。」と共感し個別にケアをしました。
それぞれ、家の違うスペースを使ってYouTubeやゲームをするようになり、一人時間を満喫するようになりました。
また、二人で遊んでいるときは、「仲良く遊んでいるね!」とグッジョブサインをして褒めていきました。
すると、けんかの回数がグーンと減っていきました。
ある日、リビングでけんかしているように見えたので注意すると、「今、ボクシングの稽古をつけてもらっているんだよ。」と次男。
多少のことには口出ししない方がよいのかもしれませんね。
4.いじわるな兄から優しい兄へ変身!
この夏、久しぶりに家族旅行を企画しました。
今回の目標は
「喧嘩をしない。喧嘩をしても、すぐに仲直りをする。」
と決めました。
多少の口喧嘩はありましたが、大きな喧嘩には発展せず旅を楽しむことができました。
それだけではなく、遊び疲れて「体が熱くて、疲れて歩けない。」と地面にしゃがみこんだ次男を長男がおんぶしてくれることもあったのです!
私も主人も体がヘトヘトで35㎏の次男をおんぶするのは一苦労。いじわるだった兄から優しい兄へ変身した息子の成長をみることができました。
ただ叱るだけでは子どもは反発する一方で子育てはうまく行きません。発コミュで脳の特性を知り、子育てをもっと楽に楽しくしていきましょう!
こだわりの強い発達凸凹中学生の子育でのヒントをお伝えしています
執筆者:神田久美子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)