発達障害の子どもがサクッと朝ごはんを食べられるママの対応

 

朝の忙しい時間、発達障害の子どもが、なかなか朝ご飯を食べてくれないとイライラしてしまいますよね。「早く食べて!」と急かしても、早くなるわけでもなく、余計に動かなくなってしまうことも。子どもがサクっとご飯を食べてくれる対応方法をお伝えします。
 

【目次】

1.発達障害の子どもが朝ごはんを食べてくれない!毎朝悩んでいませんか?
2.どうして発達障害の子どもはマイペースなの?
◆脳の苦手な場所を使うから
◆脳の発達に未熟さがあるからく
3.ママの対応で子どもが変わる!朝ごはんをサクサク食べられる秘訣はコレ!
◆子どもが食べたいもの、簡単に食べられるものを用意する
◆ご飯の時間とわかる環境づくり
◆できていることを褒める

 
 

1.発達障害の子どもが朝ごはんを食べてくれない!毎朝悩んでいませんか?

 
 
子どもが 朝起きてきても、ダラダラしてなかなか朝ごはんを食べ終わらないということはありませんか? 保育園がある平日は朝ごはん以外にも着替えや登園準備などタスクが多く、
 
 
始業時間も決まっているのでママも焦ってしまいますよね。
 
 
我が家には発達障害の年長の息子がいます。息子は、起きてきても、
 
 
・なかなかご飯を食べ終わらない
 
・登園時間が迫っているのに遊んでいる
 
・こちらが指示を出しても動き出さない
 
 
などなかなか行動を起こしてくれません。「早く食べて!」「保育園に間に合わないよ!」と毎日息子を急かしていました。
 
 
しかし、こちらの思いとは裏腹に、息子は行動するどころか、どんどんやる気を失ってテコでも動かない。結局、朝ごはんを口に入れて食べさせるという状況が続いていました。
 
 
実は、こんな風に「早く!」と声をかけることは、子どものやる気や自信を奪うだけで何の効果もありません。
 
 
 
 
発達障害の子どもが朝の支度が遅いのには、脳の特性が大きく関係しています。そのため「早く!」の一言では子どもはスムーズに行動できるようにはならないのです。
 
 
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2.どうして発達障害の子どもはマイペースなの? 

 
 

◆脳の苦手な場所を使うから

 
 
大人には簡単と感じることでも、その子の脳の苦手な場所を使う作業は、行動を起こすまでに大きな負担がかかります。
 
 
負担が大きくなると、行動を起こすこと自体を面倒くさいと感じてしまうのです。
 
 
そうやってやることを先延ばしにしたり、ダラダラしたりしている様子が、結果としてマイペースで行動が遅い様子につながります。
 
 
 
 
 

◆脳の発達に未熟さがあるから

 
 
子どもの脳は、大人と違ってまだ発達の途中段階。大人と同じことをするとしても、脳の中で処理を行うために大人の何倍もの時間が掛かります。
 
 
特に、発達障害の子どもは、脳の発達に未熟な部分が見られます。
 
 
・行動の切り替えが苦手 ・集中を続けることが苦手で気が散りやすい
 
・見通しを持った行動が苦手
 
・時間感覚の発達が未熟
 
 
といった特性があり、その結果、本人は一生懸命でも周りからはマイペースに見えてしまうということが起こるのです。
 
 
脳は、行動をすればするほど発達していきます!
 
 
特に朝はまだ眠くてやる気が起きないといった状況から、
 
 
・やる気を引き出して、自発的に行動できるような工夫をすること
 
・今やるべきことを明確にして、集中できるようにしてあげること
 
 
の2つが必要なんです。
 
 
ママが対応を変える、サポートすることで、朝ごはんの時間がスムーズにすすむ可能性があります。
 
 
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3.ママの対応で子どもが変わる!朝ごはんをサクサク食べられる秘訣はコレ!

 
 
 
支度が遅い発達障害の息子がサクっと朝ごはんを食べられるようになったポイントをお伝えします。
 
 
それは
 
 
・子どもが食べたいもの、簡単に食べられるものを用意する
 
・ご飯の時間とわかる環境づくり
 
・できていることを褒める
 
 
の3つです。それでは順番に見ていきましょう。
 
 

◆子どもが食べたいもの、簡単に食べられるものを用意する

 
 
例えば
 
 
・フルーツ
 
・ヨーグルト
 
・おにぎり
 
 
など、目で見てテンションが上がるもの、食べやすいものです。
 
 
フルーツを出す場合、一口サイズに切る、りんごならすりおろす、お米はおにぎりにするなどちょっとした工夫でご飯が進む可能性があります。
 
 
自然と朝ごはんに手が伸びるメニューにすることで、食事が進まない子が行動するハードルがグッと下がり行動が起こしやすくなります。
 
 

◆ご飯の時間と場所がわかる環境づくり

 
 
食事をする場所に絵本やおもちゃがあると、そちらに気を取られて食事が進みません。ダイニングから見えない位置に片付けます。
 
 
また、テーブルの上が散らかっていると落ち着かないので食べ物以外は極力テーブルの上におかない工夫が必要です。
 
 
食事する場所からテレビが見える位置にあると気が散る原因になるので、布をかけて見えなくする等の対策をします。
 
 
 
 
 

◆できていることを褒める

 
 
そして、発達障害の子どものやる気を引き出すのにとても効果的なのが、できていることを褒めることです。
 
 
例えば、
 
 
食卓につけたら「もう座ってるね!」
 
 
食べ始めたらすかさず

「スプーン持てたね!」

 
「○○食べてるね!」
 
「よく噛んでいるね!」
 
「姿勢良く食べているね!」
 
「もうそんなに食べたの?すごい!」
 
 
などの声かけです。自ら行動して食べている事を褒めましょう。
 
 
さらに、子どもに集中して1つのことに取り組ませたいときはこまめに褒めて今やるべきことに注意を向けさせることがポイントです。
 
 
「早く食べなさい!」ではなく少しのサポートとこまめに褒めることで、朝ごはんの時間がスムーズになります。
 
 
さて、我が家の息子は、
 
 
・朝食べたいものを、食べやすい形状で準備する
 
・何か一品でも一人で食べれればOK
 
・進まない時は「ママがたべさせてあげようか?」と聞いて食べさせる、できた部分を褒める
 
 
というスモールステップを続けていった結果、朝ごはんの時間がサクサクと進むようになりました。
 
 
スモールステップで行動が習慣化したため、ガミガミ言わなくてもスムーズに支度をできるようになりました。
 
 
「自分でできた!」と言う成功体験を積み重ねていくことで、子どもはスムーズに支度ができるようになっていきます。
 
 
朝の時間は朝ごはんだけでなく、登園準備やその他の家事など、ママはタスクがいっぱいで忙しいと思います。
 
 
子どもの行動を分解し、スモールステップでできることを増やしていくと、行動が習慣化し、結果的に少しずつママも楽になると思いますよ。
 
 
ぜひ試してみてください。

 
 
 
 
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執筆者:守野有香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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