発達障害・グレーゾーンの行動の遅い幼児がサッとお風呂に入るママの対応

 

お風呂の時間なのに、YouTubeや遊びに夢中でなかなか子どもが行動を切り替えてくれない…そんな毎日に困っていませんか? 行動の切り替えが苦手な発達障害グレーゾーンの子どもが、行動を切り替えやすくするママの対応をご紹介します。
 

【目次】

1.子どもとのお風呂の時間、毎日バトルになっていませんか?
2.発達障害・グレーゾーンの子どもの行動が遅い、切り替えができないのはなぜ?
◆エンジンがかかりにくい
◆見通しを持って行動することが苦手
◆気が散りやすい
3.行動を切り替えて自らお風呂に入れるようになる環境のヒント
◆ 行動を見える化する
◆褒める

 
 

1.子どもとのお風呂の時間、毎日バトルになっていませんか?

 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもに何度「お風呂に入ろう」と声をかけても遊びに夢中で動かない、…そんな毎日のお風呂バトルに困っていませんか?
 
 
はじめは笑顔で優しい声でお風呂に誘っても、なかなかお風呂に入らず、時間だけが経っていくとママもイライラしてきますよね。
 
 
我が家には発達障害の息子がいます。
 
 
息子は行動が遅く切り替えが苦手なため、夕方のお風呂の時間に
 
 
・なかなかお風呂場へ向かえない
 
・お風呂場に行っても服を脱がない
 
・やっと入ったと思ったら髪や体を洗いたがらない
 
・お風呂の中で遊び始めてお風呂から上がれない
 
 
といった状況で、毎日バトルを繰り返していました。
 
 
 
 
夕方は、ママも子どもも一日の疲れが出やすい時間帯です。
 
 
子どもも疲れているから仕方ないのかな、ゆっくり寄り添って対応してみようと思いながら、自分の中の限界を超えても動こうとしない息子を見て途方に暮れていました。
 
 
お風呂タイムが終わる頃には毎日グッタリ、本当にこの時間が憂鬱でした。
 
 
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2.発達障害・グレーゾーンの子どもは行動が遅い、切り替えができないのはなぜ?

 
 
発達障害グレーゾーンの子どもが、行動を切り替えられないのには脳の特性が大きく関係しています。
 
 
そのため「早く!」の一言では子どもはスムーズに行動できるようにはならないのです。 発達障害の子どもがスムーズに行動できないのには、以下の特性が関わっています。
 
 

◆エンジンがかかりにくい

 
 
発達障害の子どもは、エンジンがかかりにくいと言う特性があります。
 
 
脳の発達が未熟なために、やりたくないことに取り組むときには大人の何倍ものエネルギーを必要とするのです。
 
 

◆見通しを持って行動することが苦手

 
 
発達障害の子どもは、見通しを持って行動しすることが苦手な傾向があります。
 
 
一見自分勝手に見えることが多いですが、実は自分が今やるべきことをきちんと理解できていないだけ、と言う場合もよくあるのです。
 
 
 
 

◆気が散りやすい

 
 
発達障害の特性を持つ子どもは気が散りやすく、不注意な傾向があります。
 
 
色々なことが気になって、1つのことに集中することができないのです。 そのために、着替えの途中で遊び始めてしまう…なんてことが起こってしまうのです。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもが行動を切り替えるには、ママの手助けが必要となります。
 
 
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3.行動を切り替えて自らお風呂に入れるようになる環境のヒント

 
 
エンジンがかかりにくく、見通しを持つことが苦手な発達障害の子どもに、お風呂の時間に突然「お風呂に入るよ!」と言っても行動を切り替えることはできません。
 
 
では、発達障害・グレーゾーンの子どもをスっと行動させるにはどうしたら良いでしょうか? ポイントは2つです。
 
 

◆ 行動を見える化する

 
 
1つ目はお風呂までの時間の行動を見える化することです 。
 
 
発達障害の子どもは自分で見通しを立てたり、周りの状況に合わせて行動することが苦手です。 ですので、お風呂までの時間の見通しをもたせましょう。
 
 
紙に書き出す、ホワイトボードに書く等して、やるべきことを目で見てわかるようにしましょう。
 
 
例えば、お風呂に入る時間が17:00だとすると、
 
16:30 YouTube
 
17:00 お風呂
 
17:30 お絵描き
 
といった具合です。
 
 
ここでのポイントは、お風呂の時間の前後の活動は子どもがやりたい事、子どもが自分から動きたくなるような活動にすることです。 子ども自身に決めてもらうとより一層、行動するためのエンジンがかかりやすくなります。
 
 
予定を決めた時点で「自分で決められたね」と褒めるのも、子どもの自信になり、行動が加速します。
 
 
 
 

◆ 褒める

 
 
そして、できていることを褒めることが重要です。
 
 
・YouTubeおしまいにできたね!
 
・お風呂場に行けたね!
 
・トイレに行けたね!
 
・もう服が脱げたんだね!
 
 
などの声かけです。
 
 
また、発達障害の子どもは気が散りやすく、不注意な傾向があるため、お風呂の中で遊びに夢中になってしまった時には、
 
 
楽しそうだね~!
10分になったら体を洗うんだったね。
もう10分だよ。体を洗おう!
 
 
などと共感(褒め)+次にやることを伝えることで気が散ることを防ぐことができます。
 
 
さて、以前はお風呂タイムが毎日バトルだった我が家ですが、少しずつお風呂タイムの一連の行動が習慣化したため、自らお風呂に入ることができるようになりました。
 
 
お風呂から出た後の行動も見通しが立っているため、スムーズにお風呂タイムを終わらせることができるようになりました。
 
 
行動を息子自ら決めることで、切り替える力もついてきたように思います。
 
 
ぜひ試してみてくださいね。
 
 
 
 
発達障害の子どもの切り替える力が加速します。

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執筆者:守野有香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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