発達障害の子どもに次の行動へ動いてもらおうと声をかけることありますよね。そんなとき、必ず文句を言ったり、癇癪を起したりして、行動の切り替えができない子どもに苦戦していませんか?今回はお子さんがスムーズに言葉かけをお伝えします! |
【目次】
1.ゲームや遊びをやめて次の行動へ移れない発達障害の子に、苦戦していませんか?
2.次の行動へすぐに動くことができないのにはちゃんと理由があります!
3.子どもがスムーズに次の行動へ動き出すには、 ○○するママの言葉かけが効果的!
1.ゲームや遊びをやめて次の行動へ移れない発達障害の子に、苦戦していませんか?
ゲームや好きな遊びから、そろそろ次の行動へ動いてほしいときに、「そろそろゲームやめようか」など子どもに声かけをすると、
「なんで!まだいいじゃん!」
「うるさい!」
「わかってるよ!」
など文句を言ったり、癇癪を起こされて行動の切り替えができないことに悩まされていませんか?
親としては、「わかった、ゲームやめるね」とスムーズに次の行動に移ってほしいですよね。
「なぜ文句を言うの?」
「癇癪を起こすの?」
とお母さんもイライラして子どもと言い合いになっていませんか。
我が家の息子(小学6年生)も、ゲームに夢中になると次の行動へ移るのに時間がかかります。
母 「そろそろ、習い事の時間だよ」
「終わらないと間に合わないよ」
息子「わかってる!うるさい!」
母 「わかっているなら、やめたら?」
息子「あっー、いいところなのに!!」

と癇癪を起こして、ブツブツ文句を言いながらもゲームをやめません。
こちらもイライラするし、癇癪にはうんざりして思わず、「やめないんだったら、ゲーム捨てるよ!」と罰を与える言葉を発してしまい、ますますヒートアップ。
なぜ、行動の切り替えをスムーズにできないのでしょうか?
2.次の行動へすぐに動くことができないのにはちゃんと理由があります!
発達障害・グレーゾーンの子どもは脳の発達が未熟なために、行動の切り替えが苦手な傾向があります。
次への行動へ動くのが難しい理由のひとつに
・今行っている活動が楽しいため、次の行動に移せない
ということがあります。
また、楽しいことや好きなことを遊び続けたいという気持ちを抑えられず、そのことに夢中になってしまい終えることができない。
だから、次の行動をするのに時間がかかってしまうのです。
発達障害の子どもは、今自分が「すべきこと」よりも、自分の「やりたいこと」を優先しがちになります。

好きなことに一度熱中すると、中々そこから切り替えることができず、他のことが目に入らなくなります。
ですから、ゲームをしている子どもに「やめなさい!」「やめて、お風呂に入りなさい!」などの言葉を言っても効果はないのです。
3.子どもがスムーズに次の行動へ動き出すには、 ○○するママの言葉かけが効果的!
では、発達障害の子どもが次の行動へスムーズに動いてくれるにはどうしたらいいのでしょうか。
それは事前にゲームや遊びの終わりを予告する言葉をかけることです。
気持ちの切り替え、活動の切り替えが苦手な子どもには、事前に終わりの時間を知らせることが必要です。
何かを始める前には、いつ終わり、終わった後の次に何をするのかを言葉だけでなく、わかりやすいように紙に書いておく。
そして、一緒に確認する習慣を身につけておくと記憶に残りやすくなります。
また、ゲームや遊びが終わるときに声かけをするのではなく、早い段階で子どもに伝えていくこと。
それが、子どもが次への行動への切り替えがスムーズにできて、動ける準備につながります。
息子の場合は、次への行動に移ってもらいたい15分前くらいから、声かけをしていきます。
母 「○○くん、ゲーム楽しい?」
「あと、15分で出かける時間なんだけど、ゲーム終われるかな?」
息子「うーん、今いいところだから少し時間かかるかも」
母 「そっか。何分後なら終われそう?」
息子「20分後」
母 「じゃあ、また声かけるね」
とまずは、子どもの都合と気持ちに耳を傾け、共感してコミュニケーションを積極的に取ります。
そして、常に笑顔と穏やかな声で、子どもに近づいて、優しく話しかけることも大切です。
そして、大事なのは子ども本人に、次の行動へ動いてもらうよう気持ちの切り替えをしてもらうことです。
母 「あと5分なんだけど?」
息子「うん、なんとか終われそうだよ」
5分後…
息子「ぼく、終われたよ!」
母 「すごいね!ちゃんと終われたね!」
「楽しくゲームできてよかったね!」
と常に肯定的な声かけをすることで、ゲームを終えるという目標に向けてスモールステップで、ひとつずつクリアして自信につなげることもできます。
そうすれば、楽しくゲームや遊びをしている最中に、一方的に
「やめなさい!」
「もう終わりだよ!」
と言われて気持ちの整理ができなくて、文句を言ったり、癇癪を起こしたりすることはありません。
終わるまでの約束の時間が守れないことや次への行動に動いてくれないからといって、子どもの「できないこと」を責めたりする言葉を投げかけるのはNGです。
それによって、できない…ダメなんだ…と否定的な感情が生まれて、自信を失ってしまい、気持ちの切り替えも上手くいかくなります。
ポイントは、時間通りにゲームがやめれなくても、すぐに行動の切り替えができなくても、返事をしてくれた、指示に従おうとしてくれたら、すぐに肯定してあげることです。
子どもの気持ちに耳を傾け、反応してくれたら「そうなんだね」と肯定的に受け止めることが大切です。
まずは、一方的に「やめなさい」と言うことをやめて、肯定的に子どもに注意を向けてコミュニケーションを取れば、文句や癇癪からも開放されますよ。
そして、子どもが気持ちを切り替えてスムーズに次の行動へ動いてくれるようになりますよ。
子どもの気持ちの切り替えがうまくいく対処方法を多数お伝えしています!
執筆者:山南あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)