自閉症スペクトラムの子どものパニックをママの声かけで落ち着かせる方法

ASDの「不安が強い」特性に振り回され、些細なことでパニックを起こす子どもの対応に疲れ果てていませんか?パニックが発生する法則を見つけて、ポイントを押さえた声かけをすると、あっと言う間にパニックが落ち着いていきますよ!
 

【目次】

1.想定外に発動する「パニック」に困っていませんか?
2.ASDの特性「不安が強い」に振り回される
3.パニックが発生して「固まる」スイッチはどこにある?
4.分析から戦略を立て、作戦を決行せよ!

 
 

1.想定外に発動する「パニック」に困っていませんか?

 
 
こんな悩みはないですか?
 
 
「子どもが一人で登校できない。だから、いつも親子で登校している」
 
 
なぜ、一人で登校できないのでしょうか?
 
 
それは、「いってらっしゃい」と送り出すと、子どもの足が動かなくなり、固まってしまうから。
 
 
このような状態を「パニック」とも呼ぶことができます。
 
 
パニックとは、辞書によると
 
①恐慌
②群集の混乱。個人の混乱状態にもいう。
 
「広辞苑」より引用
 
 
子どもが、混乱状態になり動きが取れなくなっている状態なのです。
 
 
 人が混乱状態になるということは、脳が自分の周りに危険を察知している状態なので、動物にもある扁桃体という脳の部分が反応して、闘うか逃げるか固まるかの反応をします。
 
例えば、森の中でクマに出会ったら、「クマがいるから危険だからどうしよう?」と考えたりせずに体がドキッとして思わず「闘う」か、「逃げる」か、「固まる」かしてしまうものですよね。
 
子どもの反応としては
 
・いきなりキレて暴言を吐く(闘う)
 
・なりふり構わず、逃げ出す(逃げる)
 
・無表情になって、固まる(固まる)
 
の3タイプがあります。
 
 
子どもの足が動かなくなり固まるのは、3つ目のタイプといえます。
 
 
こうなってしまうと危険から逃れるためにシャットダウンしている状態なので、ママの声が届かなくなり、気持ちの切り替えがうまく行かないのも当然なのです。
 
 
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2.ASDの特性「不安が強い」に振り回される

 
 
わが家には、自閉症スペクトラム(ASD)の小学生の息子がいます。
 
 
超心配性の息子は、「いきなり車が突っ込んでくるかもしれない」とか、「知らない人に誘拐されるかもしれない」とネガティブな想像が尽きず、一人で登校できません。
 
 
ですから、毎日、親子で手をつないで登校しています。
 
 
 
 
息子は全方向のマイナス感情やネガティブな動きを敏感に受け取ってしまう繊細ちゃんです。
 
 
親子で登校しているときも、登校渋りのお友達がママに叱られている様子を見てしまったり、先生が誰かに注意している声を聞いても、「イライラする!」と頭を抱えて固まってしまいます。
 
 
何度も足が止まるので、どんなに早く家を出ても、遅刻してしまう…
 
 
どうしたらいいのか分からず、悩んでいました。
 
 
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3.パニックが発生して「固まる」スイッチはどこにある?

 
 
そこで、パニックを起こして「固まる」原因に法則性がないかを考えてみました。
 
 
パニックを起こすシチュエーションはどんなとき?何曜日が多い?時間帯は?
 
 
ぼんやり思い浮かぶ中でピンポイントに絞って分析しました。
 
 
・月曜日の登校時、下足室でパニックを起こすことが多い
 
・「早く!」と聞いた途端、「ギャー」となる。
 
 
息子は、下足室に着いたら、下足室を出るまでに何をすべきか、ふんわりと分かっています。
 
 
特に、上履きを袋から出すなど、いつもより工程が多い月曜日は、「コレをして、アレをして、ソレをして、えーっとそれから…」と、一度にやるべきことがたくさん頭の中に思い浮かび、どこから手を付ければいいのか混乱し、焦っていたのです。
 
 
 
 
そこへ「早く!」とか「急いで!」と焦りを助長する声かけをしたり、考えを中断させる言動を見聞きすることで、息子をさらに混乱させ、パニック発生のスイッチを押してしまっていたのです。
 
 

4.分析から戦略を立て、作戦を実行せよ!

 
 
分析から戦略を立てていきました。
 
 

◆作戦①NGワードを言わない=子どもの「耳ふさぎ」を防ぐ

 
 
「早く!」「急いで!」は、NGワード。
 
 
 息子の頭の中で「NGワードを聞いたら、即パニックを起こす」という行動のパターンができ上がっていました。
 
 
ならば、NGワードを封印して、言わなければいいのです。
 
 
ママが気を付けていても、先生の「チャイムが鳴ったから急ぎなさい」とか、お友達の「早く行こう」といった声が聞こえてしまうこともあります。
 
 
そんなときはすかさずママが「まだ間に合うから大丈夫よ」と笑顔で穏やかに言葉をかけて、ネガティブな声にポジティブな声を上書きします。
 
 

 
 

◆作戦②言い方を変える=子どもの耳に声が届くように話す

 
 
言い方に問題があることに気づき、言い方を変えました。
 
 
・早口→ゆっくりと話す
 
・棘のある大きな声 →笑顔を含ませた優しい声で話す
 
・表情が恐い→笑顔の仮面をかぶる(頭の中で笑顔の仮面を思い浮かべ、装着!)
 
 
これで息子の耳にシャッターが降りるのを防ぎます。
 
 
そして、息子の耳が開いている状態のときに声をかけます。
 
 

◆作戦③具体的な指示を出す=ポイントは細やかな褒め言葉

 
 
「早く」という曖昧な指示を分解し、スモールステップで具体的な指示を出します。
 
 
ポイントは、一つ行動ができるたびに褒め言葉をかけることです。
 
 
決して命令に聞こえないように、優しい笑顔でゆっくりと言うことを心掛けましょう。
 
 
・「シューズを袋から出そうか」…できたね!
 
・「靴を脱ごう」…うんうん(うなづきながら)できてるね!
 
・「靴を棚に置こう」…(OKサインを出しながら)そうだね!
 
・「シューズを履こう」…(グッジョブサインを出しながら)いいね!
 
・「シューズ袋を手に持とうね」…(大きくうなづいて)バッチリだね。
 
 
ここまでできたら、「いってらっしゃい」と優しく送り出します。
 
 
 
 
この3つの作戦を決行するようになってから、下足室でパニックが起こらなくなり、毎朝、気持ちよく、息子を校舎へ送り出すことができるようになりました。
 
 
特に、前もって指示の言葉を考えておくと、自然に息子を褒める回数が増え、パニックが起こる頻度が減っていき、今では、ほとんどパニックが発生することはなくなりました。
 
 
「できるだけ」「なんとなく」でも効果がありますから、やってみてくださいね!
 
 
 
 
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執筆者:松木なおこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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