不登校になるとゲームに没頭して、寝るのも起きるのも遅くなってしまいがちなのではないでしょうか?起こそうとしても怒り出すから、自然に起きるのを待つしかない…。そんな小学生の不登校児をもつママに試してほしい方法をご紹介します。
【目次】
1.子どもが不登校になり朝起きられなくて困っているママはいませんか?
2.学校に行っていた頃は起きていたのに、朝起きられなくなる理由とは
◆学校に行かされるのではないかという不安
◆早起きする必要性を子どもが感じていない
3.お楽しみに最適だった宝さがし式アクションチャート!
4.宝探し式アクションチャートってなに?
◆作り方
◆目 的
◆効 果
1.子どもが不登校になり朝起きられなくて困っているママはいませんか?
様々な理由で学校に足が向かず、不登校になる子どもたちは年々増え続けていますね。
最初の頃は、わが子が小学生で不登校になってしまうなんて…と困り果てていました。
私の常識には、思春期の中学生くらいなら知っていても、小学生がまさか不登校になるなんて、夢にも思わなかったのです。
ですが、知らないだけでたくさんの子どもたちが行き渋りや不登校となっている現実を知りました。
そして、子どもたちが心の安心・安全を保てるよう、関わり方を変えていきました。
お家で過ごすことは徐々に当たり前になっていきましたが、次第に朝起きられないことにいら立ちを感じ始めました。
賛否両論あることは承知していますが、私は仕事をしていて小学生のきょうだいを家に残して出発することがあります。
起こしてくれる人もおらず、静かなお家でお昼まで寝ていることもあるようでした。
朝遅くまで寝ているので、当然夜に寝られないことが増え始め、健康のためにも生活リズムは崩してほしくない!と強く思うようになりました。
どうやって早起き習慣をつけていけばいいのかとずいぶん悩みました。
2.学校に行っていた頃は起きていたのに、急に朝起きられなくなる理由とは
◆学校に行かされるのではないかという不安
わが家の娘は小学校2年生になった初日から行き渋り始めました。
そして、3年生になる頃には完全不登校になっていました。
学校に行くか行かないかをやり取りする時期が長かったので、行かないと娘が決めてからも
「機嫌よく起きてゲームしていると、また学校に行こうと誘われるかもしれない…!学校には行けない!」
そんな風に思っていたそうです。
娘はHSC気質があり、嫌なことを言われても断れずに従って頑張ってしまいます。
ママの前では誘われないように不機嫌でいることで、自分の心を守っていたのです。
学校に行かされるかもしれないという不安から、次第に起きれなくなっていきました。
◆早起きする必要性を子どもが感じていない
朝、子どもにとって楽しみなことを用意すると起きやすくなります。
学校に行けていた頃は、朝のお楽しみとして早く起きたら特別にスマホ見ていいよ♪支度ができたらゲームしていいよ♪と言っていました。
けれど、不登校になり自由にゲームやスマホができるようになった子どもにとって、それはご褒美ではなくなってしまいました。
好きな朝ごはんのメニューやデザートを用意しましたが、だんだんと効果がなくなっていきました。
なぜなら、お家にいて食べたい時間に食べたいものを食べられる環境にあるからです。
温かいお布団の中でぬくぬくしている時間は幸せですよね。
やらなければならないことも無くなり、早起きする必要性を子どもが感じなくなってしまいました。
3.お楽しみに最適だった宝さがし式アクションチャート!
発コミュにはアクションチャートという、行動を習慣化させるためのワークシートがあります。
設定する項目も数も自由なのですが、決めるときに気を付けたいポイントがあります。
・子どものいつもできている行動をアクションチャートに取り入れること。
・習慣化させたい行動を一つに絞り、その行動はほんのちょっと頑張ればできること。
・1日のなかではなく、同じ時間帯にすべてできる項目にすること。
・楽しくてワクワクする内容や子どもが喜ぶご褒美を設定すること。
習慣化させたい行動を何にするのか、他の項目をどう設定するのかとても迷いました。
設定項目が子どもの心に刺さらず、全く乗ってこなかったアクションチャートがいくつもあります。
行動力を引き出せずに何度も失敗しているわが家ですが、なんと宝探さがしゲームを取り入れたことではじめてアクションチャートに成功しました!
次項でその方法をご紹介しますね。
「好きかどうかは別として、ちょっと宝さがしゲームしてみない?」
「もしコレができたらスゴイ!ってゆうゲームあるんだけど、やってみる?」
と、誘ってみて「やる~!」と言ってくれたお子さまにはおススメの方法だと思います。
4.宝探し式アクションチャートってなに?
◆作り方
1週間をひとつの単位として表を作り、できた項目にシールを貼ってポイントを貯めていくワークシートです。
①朝ママが家を出る前(7時)に起きて、いってらっしゃいハイタッチ
→できたら2点、何時になっても起きたら1点
②お水を飲む
→忘れずに起きてすぐに飲めたら3点、お昼になっても水分補給さえすれば1点
③ママからのお手紙(お宝)を探して、ミッションをクリアしよう!
→ミッションクリアしたら5点、お手紙を探し出したら3点
全部低い方の点数でも毎日5点はありますので、1週間で5点×5日=25点です。
20~30点、30~40点、40~50点の3つほど、ご褒美のランクを設定しました。
毎朝、ただ起きるたけでポイントをもらえて週末にはごほうびもあるなんて、夢のようなお誘いに見えたのでしょう。
娘は書くことが好きなので表もノリノリで作ってくれました。こちら、実際の写真です。
項目はご家庭に合わせてぜひ変えてみてください。
本来は5~6つの項目を設定し朝の支度などをスムーズにするために使えるものなのですが、ハードルを低くするために3つにしました。
◆目 的
まず習慣化させたい行動は朝の7時までに起きることですので、ご機嫌な状態で起こすためのハイタッチです。
また、お水は体づくりの基本ですので、巡りをよくして脳も体も元気にするため、子どもの意識を水を飲むことに向けられるように選びました。
娘はママからのお手紙をとても喜ぶ子でしたので、ミッションを書いたお手紙をお宝と呼びました。
お宝(お手紙)を探せるように、ヒントを書いた付箋を必ず見る場所(switchの上など)に置きました。
隠し場所のヒントを頼りにお手紙を探すことで、想像力や見る力を養います。
そして、家の中を歩きまわって体を動かすことで、そのまま朝ごはんを食べ始めたり少しでも行動力につなげる効果を期待できます。
ミッションは青色のくまちゃんをお家に帰してあげよう♪(床に転がったぬいぐるみをかごに入れること)や朝ごはんに卵を1つ食べよう!などにしました。
ほかにも、おにいちゃんと楽しくゲームしよう!や、今日は大吉♪ミッションひとつ自分で決めていいよ!のようなミッションもあります。
目的は早起き習慣を作ることなので、ミッションはすぐにクリアできそうな簡単なことにしました。
お手紙の中でも肯定的な声掛けになるように、おはよう♪から始まり、大好きだよ、大切に思っているよなど愛情表現の言葉を必ず書いています。
◆効果
この宝探し式アクションチャートに取り組んでから、早起きは良いことなんだ!という意識を子どもたちに育てることができたように思います。
早起きしたほうが良いんだよ、体にいいんだよ、といくら説明しても響かなかった子どもたちが朝起きてご機嫌で見送ってくれるようになりました。
お手紙を使いまわすと娘から文句が出てしまったので、毎日お手紙を書いて夜に仕込んでいるのですが、実は時々負担に感じていました。
そんなときは、お手紙の代わりに仕事先から娘にラインを送って、宝探しのミッションを伝えました。
ラインはスタンプ一つで気持ちを伝えられますし、すぐにお返事が来ます。
子どもは1台ずつスマホを持っていますが、それは親が使わなくなった古いスマホです。
固定電話の代わりとしてお家用に1台契約し、それぞれ息子には電話、娘にはラインができるように環境を整えています。
娘にアクションチャートをしていると、小学5年生の息子も毎朝起きてハイタッチだけはしてくれるようになりました。
起きたね、ハイタッチできて嬉しいと、たとえ布団の中でハイタッチする日があったとしても、朝起きたことを肯定しています。
朝起きられなくて、お楽しみもなくてどうしたらいいんだろう?とお困りのママへなにかお役に立つことができれば幸いです。
子どもの不登校でお困りのママに未来への希望を届けたい!
執筆者:作倉 帆香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)