発達障害の子どもの子育ては、一筋縄ではいかないことも多いです。そんな時に同じ親であり、同志であるはずの旦那さんと子育ての意見が合わないと、お母さんばかりが辛くなってしまいます。旦那さんと意見を合わせて子育てができるポイントをご紹介します。
【目次】
1.旦那と子育ての意見が合わない
2.不登校のピンチに露呈する意見の違い
3.旦那さんも心配で不安なんです
4. 旦那さんへの最適な伝え方
◆冷静にできていることだけ伝える
◆学んだことは第三者の発信として伝える
1.旦那と子育ての意見が合わない
旦那さんと子育ての意見が合わないと辛いですよね。
発達障害の子どもを育てていると、子どもがトラブルを抱えていたり、配慮してあげることが増えるので、お父さんにも協力してほしいことが沢山あると思います。
それなのに子どもにトラブルがあった時、お母さんの対応を責められたり、子どものことを叱るだけの対応をされるとお母さんだけが辛くなってしまいますよね。
わたしには小5と小2の娘がいます。
長女は繊細で自分の意見が言えないグレーゾーンの子どもです。
学校では友達に無理に合わせたり、キツイことを言われて辛くなることが重なり、小5の2学期に突然、不登校になりました。
それから数か月のいま、娘は安定して?!不登校を継続中です。少しずつ元気になってくる様子がありますが、学校に行くのは怖いようです。
わたしは長女が不登校になる以前から、次女に知的障害があることがきっかけで発達科学コミュニケーション(以下、発コミュ)を学んでいました。
発コミュには不登校の子どもの対応についての記録が沢山あり、わたしも改めて不登校の子どもの対応を学びました。
そのおかげで、不安もそれほど大きくならず、学んだ通りの対応で不登校を受け入れています。
ただ振り返ると、不登校になった初期の対応や気持ちの面で一番大変だったのは、旦那と意見が合わなかったことです。
2.不登校のピンチに露呈する意見の違い
不登校になったことで、旦那とは意見が真逆になりました。
学校は行かなければいけない、勉強が遅れてしまう、学校に行かないで他に何をするというんだ?という意見の旦那。
一方のわたしは、娘はすごくストレスを抱えている、頑張りすぎてしまう、まずは心を癒すことが先、勉強はいつでも取り返せる、という意見。
旦那からするとわたしの考えは到底理解できない非常識なものだったと思います。
子どものピンチに足並み揃えてサポートしたい相手なのに、意見が合わないことにとても疲弊したんです。
仕事から帰ってきた旦那に
「今日、娘ちゃん、どうだった?」「勉強はしてたの?」
と聞かれて
「今日はお昼ごろ起きてきて辛そうだったよ」
「勉強はまだ気力がないから、やってないよ」
と言うと、表情を曇らせ
「そんなんじゃダメだ。叱ろう」
と言います。
そんな旦那に対して、娘もますます拒否感を出し、部屋にこもって出てこなくなります。
子どもにとって、不登校になった自分のことがとても辛くストレスがたまっています。
それなのに、親が辛さを理解してくれないことは、さらにストレスがかかってしまいます。
娘に注意をしようとする旦那をわたしが止める、言い合いになる。
初期の頃はこんなことが何度かありました。
そのうち、このままではいけないと、わたしも旦那への対応を変えていきました。
3.旦那さんも心配で不安なんです
毎日、帰ってきてすぐに娘の様子を聞いてくる旦那。
朝、起きれなくなり、夜は眠れないかわりにゲームやYouTubeに没頭する、話しかけても不機嫌そうな娘を、学校に行きたくないからだらけている、としか見れなくなっていました。
一方、不登校について学んだわたしは、ストレスが溜まりすぎたんだなと理解するようになりました。
子どもが生まれた時から、お母さんって常に子どものことを考えて生きるようになりますよね。
子どもが園や学校で熱が出たら、お母さんより先にお父さんに連絡が入ることはないです。
子どものトラブルがあった時も必ず「お母さん!大変です」って連絡がきます。
それだけお母さんは子どもの色んな事を把握して、心配して、調べて対応しています。
お父さんはどうでしょう。
子煩悩で積極的に育児に関わるお父さんもいれば、そうでない方もいらっしゃるでしょう。
様々ですが、お父さんも自分の子どもにトラブルがあったら、心配で不安になるんですよね。
怒りの感情の根底には、悲しみ、不安、恐れがあるといいます。
なぜ急に学校に行けなくなったのか理由がわからない不安が怒りになるのです。
では、旦那さんにも適切な対応をとってもらうために、わたしがしたことをお伝えします。
4.旦那さんへの最適な伝え方
◆冷静にできていることだけ伝える
まず子どもの日中の様子は、子どもが出来ていることを伝えます。
「起きるのは遅かったけど、朝ごはんはしっかり食べられていたよ」
「昨日より機嫌はよかった」「今日はこんな話をしてくれたよ」
など、肯定的な話題を伝えます。
そして感情的にならず冷静でいてください。
「今日も朝起きなかったのか?」
と旦那さんの反応が否定的でも、お母さんが落ち着いた様子でいれば、旦那さんも次第に大丈夫なのかな?と感じるでしょう。
◆学んだことは第三者の発信として伝える
心配になったお母さんは、不登校の子どもの状況と適切な対応をすでに調べて学んでいることでしょう。
そのことを、お母さんの意見ではなく、第三者である書籍や経験者が体験したことだと強調して伝えましょう。
「今日見た本では、不登校になった子どもはストレスがたまりすぎて、とても辛い状況だと書いてあったの」
「不登校の子どものお母さんが書いた記事を読んだら、うちの子と一緒の状況だった。とにかく最初はゆっくり休ませることが大事だって。その子は今は元気になって学校に通えるようになったって」
こんな風に希望が持てるように伝えると良いですね。
わたしは普段から発コミュで子育てを学んでいたので、不登校の子どもに対応したお母さん方の記録を沢山読みました。
そのことを知っている旦那はそのうち「発コミュだとどうなの?」と聞いてくるようになりましたよ。
しばらくすると、まず娘に笑顔が戻ってきました。
それで旦那も安心したのか、学校のこと、勉強のことは一切言わなくなりました。
心では心配していると思います。
それでも、母であるわたしが不登校を受け入れて穏やかであるからだと思っています。
いかがですか?
子どものピンチにはより家庭の安定が必要です。
ご夫婦がそのままのお子さんを受け入れて、家が癒しとなり、傷ついたお子さんの心が癒されることを心から願っています。