授業中の独り言がうるさい!ADHD小学生に効く魔法のひと言

 

ADHDの小学生のお子さんをお持ちのママ、授業中の独り言がうるさくて悩んでいませんか?家では見過ごせても、学校では周りに迷惑をかけることがあります。息子が授業中に独り言を言って先生から指摘を受けた際に、どのように対応したかをご紹介します。
 

【目次】

1.「授業中の独り言が多くて困ります」と言われた小学生の息子
2.発達障害ADHDの子どもが思ったことを口にする理由
3.独り言を止めてはいけない?内言の発達とは
4.驚き!たった一言で独り言が減った対応法

 
 

1.ADHDの息子が言われて困った「授業中の独り言がうるさくて困ります」!

 
 
注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性がある小学生のお子さんを育てるママ、子どもの独り言がうるさいことに悩んでいませんか?
 
 
私の息子はADHDと自閉症スペクトラム(ASD)の特性があり、好奇心旺盛で日ごろからよく喋ります。
 
 
自分が思っていることを人に伝えたい気持ちが強く、以前は独り言もよくありました。
 
 
小学1年生の時、授業中に独り言が多いと先生から指摘されて困りました。
 
 
・問題を解きながら、「あ、そうか!」「難しいな」と思ったことを声に出す
 
 
・「〇〇君、算数苦手なのに頑張ってるな。ぼくも頑張ろう」と心の声を漏らす
 
 
・先生が指摘すると、「ぼくはお喋りが多いから、外でやるね!」とオープンスペースで勉強しはじめる
 
 
先生は「他の子もつられてしまうので、何とかなるといいのですが…」と、困惑していました。
 
 
小さな頃は息子の独り言も今のうちだけだろうと微笑ましく見守っていました。
 
 
でも、小学生になっても止まらないとみんなの迷惑になってしまう…。
 
 
 
 
一体どうしたものかと悩んでいました。
 
 
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2.発達障害ADHDの子どもが思ったことを口にする理由

 
 
発達障害ADHDの特性を持つ子どもが独り言を繰り返すことには、理由があります。
 
 

◆手順を覚えるのが苦手

 
 
脳にはワーキングメモリーといって一時的に覚えておいたことを使って、考えたり、行動したりするための機能があります。
 
 
レシピを覚えて調理したり、筆算する時に覚えておいた答えを使ったり、日常生活に欠かせません。
 
 
ワーキングメモリーの働きが弱いと、一度に複数のことを覚えておくのが難しくなります。
 
 
そのため、問題を解く時などに手順を忘れないよう声に出しながら自分に言い聞かせている場合があります。
 
 
 
 

◆注意のコントロールが難しい

 
 
不注意の特性があると注意散漫になりやすく、目や耳に入ってきた刺激に対して「あっ!〇〇だ!」「何これ?」とすぐに反応して声に出してしまいます。
 
 
反対に、自分の興味があることに注意が集中し過ぎて周りの状況に気づけないこともあります。これを過集中と言います。
 
 

◆衝動性が強い

 
 
刺激に反応しやすい子どもの頭の中は、いつも情報や感情でいっぱいです。
 
 
ADHDタイプの子は行動にブレーキをかけることが苦手なため、次々思い浮かぶことをいったん心に留めておけず、考えるより前に口に出してしまうのです。
 
 
このように、ADHDタイプの子どもの独り言は脳の特性によるものだと理解してあげることが大切です。
 
 

3.独り言を止めてはいけない?内言の発達とは

 
 
だけれども、独り言って悪いことばかりではないんです!
 
 
人間には、「内言(内言語)」という頭の中の独り言があります。
 
 
ある研究では何と1分間に4,000語に匹敵するほどの独り言を脳内で喋っていると言われています。
 
 
内言が外に漏れたものが独り言です。
 
 
小さな子どもはよく独り言を言いますよね。
 
 
脳が未熟で頭の中のおしゃべりを自分の内に溜めておけないので、自分のしていることや思っていることを実況中継のように口に出しています。
 
 
実は大人でも、ストレスや緊張に晒されると内言が外に漏れ出します。
 
 
例えば、
 
「よし、やろう!」と声に出して自分で自分を動かしたり、
 
「まいっか!」と心の声を口に出すことで気持ちがスッキリしたり、
 
「これが終わったら、次はアレしてコレして…」と口に出して手順を確認しながら頭の中を整理した経験がありませんか?
 
 
頭の中のお喋り(内言)は、自分に号令をかけたり、手順を忘れない助けになったり、感情を整理して自分の行動をコントロールすることに役立ちます。
 
 
 
 
内言が発達すると、喋らなくても頭の中の言葉で自分の行動をコントロールできるようになるため、考えて行動できる力がつきます。
 
 
ですから本来、脳が成長途中の子どもの独り言は自然な発達過程なので、無理に止めなくてもよいものです。
 
 
ですが、授業中はそうもいきません。
 
 
小学生になっても独り言が止まらないと、周りから否定や反感をかったり、叱られることで子どもは萎縮したり、自信を失ったりしてしまいます。
 
 
このような状況を防ぐためには、内言を発達させることがカギになります。独り言を内言に変えることで、子どもは自信を持って行動できるようになります。
 
 
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4.驚き!たった一言で独り言が減った対応法

 
 
先生から授業中の独り言について相談された後、私が家でおこなった対応があります。
 
 

◆心の中で言ってもらう

 
 
独り言をしている息子に、
 
 
「それ、心の中で言ってくれる?」
 
 
とお願いすることです!
 
 
これが、とてもシンプルなのに効果抜群でした。
 
 
なぜなら、
 
 
・独り言することを否定されない
 
 
・何をすべきかが具体的にわかる
 
 
からです。
 
 
「うるさい!」や「静かにして」だと、イメージする力の弱い発達障害の子どもには、具体的に何をどうすれば良いのか理解できない場合があります。
 
 
「口を閉じて」といえば意味は伝わりますが、心の声を出してはいけないという否定的なメッセージになってしまいます。
 
 
その点、「心の中で言って」は息子にすんなり受け入れやすかったのだと思います。
 
 
発達特性のある子どもにこの話を伝える際、気をつけたいポイントがあります。
 
 

◆注意をしっかり引く

 
 
遊びながら独り言を言っている息子に、近づいて視界に入り、しっかりと注意を引いて声をかけました。
 
 
「楽しんで遊んでるね!すごく考えているのが伝わるよ。」(肯定)
 
 
「お母さん、今お仕事中だから、ちょっと静かにしてくれる?その考え、心の中で言えるかな?」(お願い)
 
 
そう伝えると、息子は一瞬キョトンとした顔をしました。
 
 
数秒後、合点した顔つきになり、すんなり「わかった!」と受け入れてくれました。
 
 
「なんだ、独り言って心の中で言えばいいのか!」
 
 
と理解したことが、手に取るように分かった瞬間でした。
 
 
 
 

◆できた時に褒める

 
 
できた時には「心の中で喋ってくれてありがとう!助かったよ」と大げさなくらい褒めるようにしました。
 
 
肯定することで子どもは、「またやろう!」と思ってくれるからです。
 
 
家や外出先で何度か練習した後、授業中も同じようにすることを子どもに伝えました。
 
 
先生に、
 
 
「独り言をはじめたら、心の中で言える?と言ってみてください。家では効果がありました」
 
 
とお伝えしました。
 
 
その頃には、既に家で独り言の回数は減っていました。
 
 
息子は、「何回かやっていたら、こんなもんかって思ってきた。言わなくても慣れてきた」と言っていました。
 
 
そして学期末の面談では、
 
 
「お母さん!そういえば最近、〇〇くんの独り言が減ってるんですよ!これまで何回言ってもできなかったんです。私、とてもびっくりしました」
 
 
と嬉しい報告をもらうことができ、私自身も驚きました。
 
 
会話のやりとりができる小学生のお子さんが学校での独り言にお困りでしたら、ぜひいちど試してみてくださいね!
 
 
たった一言で、お子さんにとって学校がもっと過ごしやすい場所になるかもしれませんよ。
 
 
ADHDの特性を持つお子さんは、脳の仕組みに合わせた対応で困りごとを減らせます!
 
 
 
 
こちらの記事でも独り言を少なくするトレーニング方法をご紹介しています。
 
 
 
 
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執筆者:小川陽子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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