子どもの心因性頻尿を解消!発達障害小学生のトイレ近い問題への3つの対応

 

子どもの頻尿が気になっていませんか?深刻な心因性頻尿になる前に家庭でできる3つの対応を取ることで、発達障害小学生のトイレが近いことが改善した我が家の記録をお伝えします。
 

【目次】

1.子どもが頻尿を気にして登校渋り気味に…
2.心因性頻尿とは?深刻化すると生きづらくなる心の問題
3.発達障害小学生のトイレ近い問題を解消する3つの対応
①トイレを意識させる直接的な言い方は控える
②対応策を一緒に読み、それを実行する
③できたことの積み重ねをする

 
 

1.子どもが頻尿を気にして登校渋り気味に…

 
 
うちの子、なんだかトイレによく行くなぁ…
 
 
さっきも行ったのにまた行ってるよ…
 
 
これは、私がよく思っていたことなのですが、ネットで調べてみると子どもの頻尿が気になっている方は少なからずいるようですね。
 
 
我が家には現在小学2年生になる自閉症スペクトラム(ASD)傾向の男の子がいます。
 
 
トイレの回数は多い方だとは思っていましたが、自分でさささーっと行ってくるので特に心配することもありませんでした。
 
 
ところが、小学校の長期休みが終盤を迎えそろそろ新学期が始まるというタイミングで、突然「学校に行くまでにトイレに行きたくなったらどうしよう!」と言い出したのです。
 
 
それからは日中も寝る前もずっと登下校中のトイレのことを心配する発言ばかり
 
 
そして、家ではトイレに行く頻度が以前にも増して上がりましたし、外出前は何度もトイレに行くように。
 
 
自分でも「なんでこんなにトイレに行きたくなっちゃうんだろう?」と言うこともありました。
 
 
トイレのことを気にしすぎるあまり、頻尿傾向に拍車がかかってしまったのです。
 
 
 
 
これまで小学校でトイレの失敗をしたという嫌な思い出があるわけではありませんし、もし登下校中にトイレに行きたくなっても息子なら我慢できる距離だということは分かっていました。
 
 
また、過去に検査をする機会があり、膀胱に不具合はないことは知っていたため、体の器官の不具合からくる頻尿という可能性は低いと考えられました。
 
 
これは本当にトイレが近くて困るというよりも、心の問題から来るものだなと思いました。
 
 
・新学期が始まるという緊張感
 
・まだ朝晩は寒さが残り、トイレが近くなる感覚がある
 
・脚の怪我でしばらくは車送迎をしていたため、久しぶりの徒歩での登下校が心配
 
 
息子の場合は、このような原因があるのだろうと考えました。
 
 
もともと不安が強いタイプでしたので、何か心配なことがあるとなかなか不安な気持ちがぬぐえずに次の行動に移れない傾向があります。
 
 
新学期がスタートするただでさえストレスを感じやすいタイミング。
 
 
ここでトイレが近いことの心配も重なるとなると、学校に行きたいのに行けない!となりかねません。
 
 
そして、そんな自分に自信をなくしてしまう
 
 
少しでも早く心配な気持ちを和らげたいと思いました。
 
 
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2.心因性頻尿とは?深刻化すると生きづらくなる心の問題

 
 
心因性頻尿という病名を聞いたことがありますか?
 
 
頻尿のことを調べていくとすぐにこの病名に行き当たりました。
 
心因性頻尿
 
 
<概要>
 
 
頻尿とは臨床的には、1日あたり、昼間に8回以上トイレに行く場合を指します。
 
 
頻尿の原因はさまざまですが、心理的な要因が引き金となって頻尿が起こるのが心因性頻尿です。
 
 
比較的若い世代の女性に好発するといわれます。
 
 
<原因>
 
 
不安や緊張などの精神的ストレスがあって、頻尿が起こります。
 
 
引っ越しや異動、転校などの環境の変化、人間関係のストレス、試験、発表への緊張などがきっかけになります。
 
 
また、過去にトイレに関するつらい経験(トイレに行きたいのにすぐに行けずに苦しかった、トイレに行くべきでない場面でトイレに行って恥ずかしかったなど)があって「また同じことが起こるのではないか」という不安が原因となることもあります。
 
 
「みんなの家庭の医学 WEB版」より引用
 
 
この心因性頻尿がひどくなると、いつもトイレのことが頭を占めてしまったり、トイレがどこにあるか分からないので外出をしたくなくなるなど、社会生活に支障をきたすほどになってしまうとのこと。
 
 
 
 
治療法としては、大人はストレスの原因を取り除く、行動療法として膀胱訓練を行うなどが上げられます。
 
 
そして、子どもに対しては、トイレに関しての治療は何もしない。
 
 
つまりは、トイレが近いことをあまり意識させないよう、安心感を積み上げて不安を和らげることを目指すのが多いそうです。
 
 
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3.発達障害小学生のトイレ近い問題を解消する3つの対応

 
 
心因性頻尿が深刻化すると医療機関に相談をすることが勧められますが、一刻も早く家庭で不安を和らげるためにできることがしたい!と、行動に移しました。
 
 
具体的に私が対応したことは以下の3つです。
 
 

◆①トイレを意識させる直接的な言い方は控える

 
 
トイレの事を意識させすぎないよう、トイレに行く頻度が気になったとしても「そんなに行かなくても大丈夫だよ」などという言い方は一切しないようにしました。
 
 
夫にも状況を共有して、そのような言い方をしないように気を付けてもらうように伝えました。
 
 
外出前にトイレに何度も行く様子が目立っていたことを振り返ると、移動時間が数時間になるときには良かれと思って「トイレないから行っといてね~」と声を掛けてしまっていました。
 
 
不安が強いタイプの子にとっては、もし移動中にトイレに行きたくなったどうしよう、と心配になってしまう言い方だったと思います。
 
 
しかし、高速道路や電車など簡単にトイレに行けない場面では困ったことになるので行っておいてほしいというのが正直なところ。
 
 
そこで、直接伝えるのではなく、「これから2時間移動するから、お母さん今のうちにトイレいっとこう~」と子どもに聞こえるくらいの声で間接的に伝わるようにしていきました。
 
 
これを耳にした息子は、こちらが促さずとも自らトイレに行っていました。
 
 

◆②対応策を一緒に読み、それを実行する

 
 
ある程度の年齢になり文字を読んで理解ができるようになれば、親が口で説明することに加えて、信頼できるサイトで文字で説明されているものを読むとよリ真実味が感じられると考えました。
 
 
そこで、「寒さもトイレが近くなる原因の一つであり、体を温めると良い」という説明が書かれているWEBサイトを息子と一緒に読みました。
 
 
温めることが効果的なのは本当ですが、一番の目的はお医者さんがこうすれば良いと言っているものを自分の目で見てもらい実践することでこれで大丈夫だ!と安心感を持ってもらうことでした。
 
 
厚着をする、カイロを貼る、などアイデアを出して息子が選んだのはお父さんの使っているネックウォーマーをしていくことでした。
 
 
お父さんの物を身に着けることで、さらにお守り的要素が高まったようです。
 
 

◆③できたことの積み重ねをする

 
 
新学期がいよいよスタートし、「トイレに行きたくなったらどうしよう~」という発言は続いていましたが、「心配なんだね、でもお父さんのお守りでいつもより暖かいね」と発言を否定せずにジティブな反応をしていきました。
 
 
そして1日、2日と「今日も大丈夫だったね~」とできたことの振り返りを重ねました。
 
 
また、帰宅時には「歩いて学校に行けたね!元気に帰ってきたね!」、「今日で5日目!1週間よく頑張ったね!」と笑顔で出迎えました。
 
 
 
 
こうして1か月ほど経つと、登下校の不安、トイレへの不安を口にすることがなくなり、家でのトイレの頻度も下がってきたのです。
 
 
不安が強まっている、それがトイレが近いことと関係していると感じたら、早めに対応をすることで深刻な心因性頻尿は防げるという我が家の実体験をご紹介しました。
 
 
どなたかの参考になれば嬉しいです。
 
 
 
 
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執筆者:菅美結
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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