子どもが「寝るのが怖い」理由と対応の仕方

 

子どもが「寝るのが怖い」と言い、なかなか寝ないことに困っていました。ですが、寝るのが怖い理由を知り、子どもが寝る前にマッサージを取り入れたことで、自分から布団に入り眠れるようになりました。寝るのが怖い理由と対応の仕方についてお伝えします。
 

【目次】

1.子どもが「寝るのが怖い」と言い眠れない
2.寝るのが怖い理由
3.子どもに寝る前のマッサージをする効果とは

 
 

1.子どもが「寝るのが怖い」と言い眠れない

 
 
私の子どもは小学校1年生のときに不登校になったことをきっかけに睡眠に関する困りごとが悪化しました。
 
 
発達検査を受けると発達障害グレーゾーン、人一倍敏感な子(HSC:Highly Sensitive Child)と診断されました。
 
 
実は睡眠に関しては産まれたときから悩んでいました。産まれつき寝ない子で夜泣くので徹夜で抱っこをし、昼間に抱っこで寝るような子でした。
 
 
徐々に眠れるようになってきても夜泣きが続き夜泣きが無くなったと思ったら夜驚症を起こすようになりました。
 
 
夜驚症が起きなくなってからは、「怖い夢を見るから寝られない」と言い、睡眠に関しての困り事はずっと続いていました。
 
 
そして、小学校1年生のときの不登校をきっかけに、怖い夢を見る恐怖から寝ることを強く拒否するようになりました。
 
 
寝室で寝たくない、暗いのが怖い、寝る前にゲームをしたい、DVDを観たいと言うようになり、少し強く寝ることを促すと癇癪を起こすようになりました。
 
 
寝る前にブルーライトは浴びさせたくないですが、ゲームをして満足して眠れるならと思い、「10分だけね」と、約束をしてゲームをさせてもやめることができず、0時を過ぎてもやめないこともありました。
 
 
 
 
どうすれば子どもが眠れるようになるのか医師に相談もしました。
 
 
メラトベルという薬を処方され服用しましたが、自分の意思に関係なく眠くなることに強く拒絶反応を示し、2日で飲んでくれなくなりました。
 
 
子どもの怖い夢への恐怖はなくならず、寝たくなくて癇癪を起こす日々に親子で苦しみました
 
 
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2.寝るのが怖い理由

 
 
なぜ寝るのが怖いのでしょうか?その理由は、
 
 
・ネガティブな記憶を溜め込みやすく忘れにくい
 
・扁桃体の過活動
 
・前頭前野の発達が未熟
 
 
があります。
 
 
発達の特性があると、ネガティブな記憶を溜め込みやすく忘れにくいのです。
 
 
人間も動物の為、危険な目に合うと次は危険な目に合わないように記憶するように備わっています。それが発達の特性があると強い傾向があります。
 
 
なので、夜寝る時間になると、夢が怖い、暗いのが怖い、寝室が怖いとネガティブな記憶が蘇り、不安が強くなって寝るのを拒否していました。
 
 
ここでいくら「大丈夫だよ」と言っても効果はありません。それは、扁桃体が過活動になっているからです。扁桃体は感情を司り喜怒哀楽を生み出す脳の中心的な領域です。
 
 
そして、安心安全を最優先するため、怖いと感じるとSOSとして不安な気持ちが出てきます
 
 
扁桃体が過活動になると感情のコントロールも難しくなります
 
 
扁桃体の興奮を抑える働きをしているのが前頭前野ですが、子どもの脳の発達は後ろから前へと進むため、おでこ側にある前頭前野の発達は未熟なままです。
 
 
なので、「大丈夫だよ」と声をかけても不安な気持ちはなくならないのです。
 
 
 
 
以上のことから、寝るのが怖い子に、ただ「寝よう」と声を掛けるだけでは寝られないことが分かります。
 
 
子どもも寝るのが怖いと不安が強くなり眠れない状況に自分ではどうにもならずに苦しんでいます。
 
 
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3.子どもに寝る前のマッサージをする効果とは

 
 
私がこの状況を変える為にしたことは、子どもに寝る前のマッサージをしたことです。
 
 
マッサージで子どもの体に触れることで幸せホルモンのオキシトシンが分泌されます
 
 
このオキシトシンは安心や幸福を感じることができ、不安感や恐怖心を和らげる効果もあります。
 
 
更に愛着も深まるのです。愛着が深まるとコミュニケーション力もアップします。
 
 
オキシトシンが分泌されるのはお子さんだけでなく、ママにも分泌されます。なので、ママにも効果があります。
 
 
やり方は簡単です。横になっている子どもの体に指圧をするように指で押すだけです。
 
 
強さは子どもに確認しながら行いました。心地良い強さが本人でないと分からないからです。
 
 
マッサージする箇所は、本人から希望があった場合にはその箇所を行いました。
 
 
指で押す以外にも、さする、揉む、叩くなどがあるので、お子さんが好む方法で試してみてください。
 
 
マッサージの間は他愛のない話をしました。
 
 
時折、不登校になる前学校で嫌だったこと、今日あった不安なことなども話してくれるようになり、親子のコミュニケーションの時間にもなりました。
 
 
 
 
毎日寝る前に子どもにマッサージをすることで、夜のマッサージを楽しみにするようになり、言ってもやめられなかったゲームが自分でやめられるようになりました
 
 
今日は少しゲームが長いなと思う日には、「マッサージはいつする?」と聞くと、「あと10分」と決められるようになりました。
 
 
「マッサージして」と言い、自ら布団に入ようにもなりました。
 
 
初めの頃はマッサージをして寝るまで1時間かかっていたのが、今では長くても15分程で寝られるようになりました。
 
 
現在は小学校3年生になり、怖い夢もほとんど見なくなり楽しかった夢を話してくれるようになりました
 
 
発達の特性があると眠ることが困難になりやすいですが、お子さんに合った方法でマッサージを試してみてください。
 
 
 
 
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執筆者:安室ゆう
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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