6歳児が家の中だけ癇癪を起こす原因と対応!言葉で伝える力を伸ばす方法

 

6歳の子どもが家でだけ癇癪を起こすのは自分の対応が悪いせいだと自信を無くしていませんか?大丈夫です。気持ちを言葉で伝える力を伸ばせば癇癪は減ってきます。お家で楽しくできるトレーニング方法をお伝えします。
 

【目次】

1.6歳の家の中だけでの癇癪が辛い!
2.癇癪を起こしてしまうのは感情をうまく言葉にできないから
①思い通りにならない苛立ちを言葉にできない
②不快な気持ちを言葉にできない
3.感情を言葉で伝える力を伸ばすトレーニング方法
◆絵本を使ったトレーニング方法
◆癇癪を起こしていない時間を楽しく過ごす

 
 

1.6歳の家の中だけでの癇癪が辛い!

 
 
園ではうまくやれているのに、家の中では些細なことでひどい癇癪を起こす6歳児にどう対応していいのかわからなくて「私、子育て向いてないのかな…」と自信を失っているママはいませんか?
 
 
子どもが家の中だけで癪癪を起こす原因は、ママの子育てのやり方ではなく、まだ言葉の力が発展途上であるということです。
 
 
自分の気持ちを言葉で伝える力がついてくれば癇癪は徐々に収まってきます。
 
 
 
 
わが家には6歳の息子がいます。息子は家の中でだけ癇癪を起こすのです。
 
 
・物事が上手くいかないと泣きわめく
 
・何でも思い通りにならないと、怒って暴れる
 
・暴言や暴力まででてきて手がつけられない
 
 
家の中でこんなに癇癪を起こすのだから幼稚園でも癇癪の嵐で迷惑をかけているに違いない…と心配で様子を聞いてみたら、「そんな様子は一切なく、お友だちともうまくやれてますよ」と言われました。
 
 
家の中でだけあんなに泣き叫んで暴れるなんて、私の対応が悪いせいなのだと悩むようになりました。
 
 
対応を変えてみようと思って、癇癪を起こした時に怒らずに優しく諭してみたら息子が「うんわかった、もう叩いたりしない」と言ってくれました。
 
 
「わかってくれた!」とホッとしたのも束の間、次の日にはまた泣く暴れる叩くの癇癪を起こしたのです。
 
 
私はどんどん息子の癇癪への対応がしんどくなってしまいました。
 
 
さらに、6歳にもなれば口も達者になっているので、屁理屈を言ってきたり八つ当たりしてきたり…。
 
 
こちらもカッとして息子に強い口調で怒った結果、親子げんかに発展してしまうこともしょっちゅうでした。
 
 
お互いに感情をぶつけ合って疲れ果てた私は、なぜこんなに癇癪を起こしてしまうのかを学び、癇癪の代わりに言葉で気持ちを伝えられるようにするためのトレーニングを始めました。
 
 
この記事では癇癪の原因と気持ちを言葉で伝えるトレーニング方法について詳しくお伝えします。
 
 

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2.癇癪を起こしてしまうのは感情をうまく言葉にできないから

 
 
子どもが癇癪を起こすのは、自分の内側で暴れる感情をうまく言葉にできない場面です。
 
 
家の中でだけ癇癪を起こすのはお子さんにとってお母さんが甘えられる存在であり、お母さんから嫌われない自信があるからです。
 
 
つまりお母さんがお子さんの安心できる場所になれてる証拠でもあるので「私の子育てが悪い」とご自身を責めるのをまずやめましょう。
 
 
子どもが癇癪を起こしやすい2つの状況を詳しくご説明します。
 
 

◆①思い通りにならない苛立ちを言葉にできない

 
 
6歳という幼児期後半になると自己主張が強いお子さんも出てきます。
 
 
そのため思い通りにならない時に、もどかしい感情やイライラする気持ちをどうすればよいのか分からず、泣き叫んだり怒って叩いたりしてしまうのです。
 
 
例えば次のような場面です。
 
 
・まだ遊びたかったのに他の行動に切り替えなければいけない時
 
・一生懸命話しているのに自分の意図が伝わっていない時
 
・やり方が分かっているのにうまくできない時
 
 
自己主張が強いというのは自立心が育ち何でも自分でやりたがるようになってきている成長の証です。
 
 
まだ気持ちを言葉にする力が未熟なため癇癪になっているので、自分の気持ちを言葉で伝えられるようになれば癇癪しなくてよくなります。
 
 
 
 

◆②不快な気持ちを言葉にできない

 
 
子どもはなにか不快な気持ちを感じているのに、その気持ちを言葉と結びつけることができない時も癇癪を起こしてしまいます。
 
 
例えば次ような場面です。
 
 
・眠いときや体調が悪い時
 
・トイレに行きたい時
 
・たくさん褒められて見つめられた時
 
 
上のような場面で癇癪を起こしている時、子どもは本当はこんな気持ちなのです。
 
 
・なんだか体がだるくていつもと調子が違うのが不安
 
・もう我慢できないけどひとりでトイレに行くのが怖い
 
・褒められて恥ずかしくて困っている
 
 
こんな風に不快を感じる理由を言葉にできたら伝わるのですが、それがうまく言えないのですね。
 
 
実際に感じていることを伝えられなくて、お母さんも分かってくれなくて、もうどうしたらいいかわからなくて、癇癪になってしまうということです。
 
 
ちなみに、感情をコントロールしている脳の前頭前野という部分は10代以降に発達のピークを迎えます。
 
 
そのため幼児期に感情をコントロールできず、衝動的な感情の爆発=癇癪が起こってしまうのは発達の段階で自然なことです。
 
 
ですから「癇癪をやめさせなければ」と焦るのではなく、「気持ちを言葉にする力を伸ばそう」と前向きに取り組んでいきましょう。
 
 
次の項ではお家で楽しくできるトレーニング方法をお伝えします。
 
 
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3.感情を言葉で伝える力を伸ばすトレーニング方法

 
 

◆絵本を使ったトレーニング方法

 
 
6歳児にとって気持ちを言葉にするのは難しいので練習が必要です。
 
 
ここではわが家で効果のあった「絵本の読み聞かせ」を使ったトレーニング方法をご紹介します。
 
 
やり方は、絵本を読み聞かせた後、子どもと感情についての会話をするのです。
 
 
最初は、次のようにお母さんが感じたことを言葉にしてお子さんに伝えます。
 
 
・「この子、ミッションが成功して嬉しそうな顔をしているね」
 
・「何でいじわるするんだろうね?恥ずかしいからしちゃったのかな?お母さんその気持ちわかるな」
 
 
お母さんの気持ちを聞くことに慣れてきたら、お子さんにも聞いてみます。
 
 
「お母さんは腹ペコあおむしが巨大になったところがびっくりしちゃった!息子くんはどうだった?」
 
 
お子さんの答えがどんな言葉でも、「そっか~」「そう思ったんだね」と共感しましょう。
 
 
気持ちを言葉にするのは、子どもにとって難しいチャレンジです。勇気を出して答えています。
 
 
わが家の息子の答えは、最初のうちは「わからない」「お母さんと同じ」ばかりでした。
 
 
どんな答えでも「息子くんはそう思ったんだね。教えてくれて嬉しい!」と認めていました。
 
 
すると徐々に感情の会話ができるようになってきました。
 
 
そしてついに、
 
 
「お母さん、どうしてかえるくんとがまくんは悲しい気持ちだったのかな?」
 
 
と、息子の方から感情の会話を始めてくれました!
 
 
二人で登場人物の気持ちを話し合うのはとても楽しい時間でした。
 
 
自分の言葉をお母さんに認めてもらうことによって、子どもに「自分の気持ちが伝わった」という自信がついてきます。
 
 
自信がついてくると、実際の場面でも徐々に自分の気持ちを言葉にして言えるようになり、癇癪を起こす頻度が減っていくのです。
 
 
 
 

◆癇癪を起こしていない時間を楽しく過ごす

 
 
絵本の読み聞かせをする時は子どもが癇癪を起こしていない、というのも大きなポイントです。
 
 
子どもが癇癪を起こしている時は絵本の読み聞かせなどとてもできません。
 
 
癇癪を起こしていない時間に絵本の読み聞かせをすることで、「お母さんと楽しく会話ができた」というポジティブな記憶が脳に溜まります。
 
 
ポジティブな記憶は「またお母さんと楽しくお話したい」という意欲につながります。
 
 
楽しく過ごす時間が増えれば増えるほど、癇癪は減っていくのです。
 
 
親子で楽しく絵本の読み聞かせをして、気持ちを言葉で伝える力を伸ばしていきましょう。
 
 
 
 
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執筆者:いぐち ゆか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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