子どもに落ち着きがなく何でも触る癖があると、外出をためらってしまいますよね。物を何でも触りたがる・落ち着きがない原因は多動・衝動性ではなく「感覚探求」の可能性も。発達障害の子どもとの外出が楽しくなる効果的な方法をお伝えします。
【目次】
1.娘の落ち着きがないことにお手上げ
2.子どもの落ち着きがない原因は感覚探求?多動・衝動?その違い
3.発達障害の子どもの落ち着きがない・何でも触る感覚探求とは?
①感覚は発達の土台
②落ち着きがなく何でも触りたがる「感覚探求」
4.落ち着きがない・何でも触る子どもが落ち着く対応法
①特性からくる「触ってみたい!」改善策
②発達障害の落ち着きがない・何でも触るを減らす感覚の育て方
1.娘の落ち着きがないことにお手上げ
わが子がスーパーで急に走り出したり、公園でなんでもベタベタ触る。そんな毎日に悩んでいませんか?
実は子どもの落ち着きがない・何でも触る原因のひとつに、「感覚探求」が関係していることがあります。
わが家の娘は小さい時から落ち着きがありませんでした。
お店でも手をつなぐことは難しく、ひとりで走り出して跳びはねたり、お店のものを次々と触ったりしていました。

ですが、落ち着きがない背景を理解したことで、注意をすることしかできなかった私の対応が変わりました。
すると娘の落ち着きがない・何でも触る行動が徐々に治まっていったのです。
この記事では感覚探求を知り適切に対応したことで、落ち着いて外出ができるようになったわが家の方法をお伝えします。
2.子どもの落ち着きがない原因は感覚探求?多動・衝動?その違い
落ち着きがないと一口に言ってもその背景はさまざま。
例えば感覚探求の「もっと触ってみたい!」という「感覚の欲求」から来る場合と、多動・衝動性の「やめたいけど止められない…」という「抑える力の弱さ」です。
どちらも「本人のせいではない」という理解が、子どもへの関わりの第一歩になります。
感覚探求のある子はほかにも、
・ブランコやジャンプなど、激しい動きが大好き
・力加減が極端で、強く押したり、ふにゃっとした動きになることがある
など、感覚刺激を求める特徴があります。
一方で多動性・衝動性の特徴は、
・「待っててね」が難しく、割り込んだり順番を守るのが苦手
・思いついたことをすぐ口に出す(質問が終わる前に答えるなど)
実際には、感覚探求と多動・衝動性の両方の特徴を持っている子もたくさんいます。
どちらかをはっきり決めるよりも「うちの子の行動にはこういう理由があるかも」と受け止めることが、理解への第一歩です。

次章では、意外と知られていない「感覚探求」についてお伝えします。
3.発達障害の子どもの落ち着きがない・何でも触る感覚探求とは?
発達障害の子どもに落ち着きがなく、何でも触りたがる「感覚探求」は、感覚が感じにくいという、感覚の発達の偏りからくるものです。
◆①感覚は発達の土台
感覚には、五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)のほかに、
固有覚:筋肉や関節からの刺激(力加減や姿勢の保持)
前庭覚:体の傾きや回転を感じる感覚(バランス・動きの調整)
があります。
特に 触覚・固有覚・前庭覚 は、行動や学習の土台となる大切な感覚です。

◆②落ち着きがなく何でも触りたがる「感覚探求」
感覚探求の子どもは、脳が感覚刺激をうまくキャッチできないため、刺激を求めて動き回るという行動をとります。
このため、周囲からは「多動」「落ち着きがない」と見られてしまうことがあります。
じっとしていると物足りないから動くという状態です。
次章では落ち着きのなかった娘に有効だった具体的な対応法をお伝えします。
4.落ち着きがない・何でも触る子どもが落ち着く対応法
感覚探求のある子どもとの外出を楽しむには、「触りたい!」という感覚を満たす工夫がポイントです。
そして日常の声かけやおうちでの経験が、感覚探求という困りごとを落ち着かせてくれます。
◆①特性からくる「触ってみたい!」改善策
落ち着いて欲しい時、静かにして欲しい場面では我慢させるのではなく、まず先に思いっきり力を出させるのが効果的です。
たとえばジャンプをさせるなど、全身を使って力を発散させます。
また、全身をぎゅっと抱きしめることもおススメです。
そして感覚探求は本人にとって今必要な行動で、感覚を育てていると理解してあげてくださいね。
私自身、娘が何でも触るのは「今ザラザラをインプットしているんだな!」と行動の必要性を理解すると、イライラせず見守ることができました。

ただ、強い刺激をどんどん求め続けてしまうことがあるので、気になるときは叱ったり指摘したりせずに、他の楽しそうな活動に誘ってみてください。
穏やかな時間が長ければ長いほど、子どもの脳に言葉が届きやすくなります。
◆②発達障害の何でも触る・動き回る行動を減らす感覚の育て方
感覚を育てるためにわが家でやったことは、初めての感触を増やすことと、思い切り力を出すこと、そして親子の会話です。
例えばお料理では卵を割る、豆腐を持つなどの感触体験を取り入れました。
最初は感触を嫌がることもありましたが、慣れてくるとさわれるようになりました。
触り心地だけでなく、温かい・冷たいという温度も、皮膚感覚への刺激になります。
力を発散させる方法としては、力いっぱい握りしめても壊れない、あぶら粘土がおすすめです。
床に的を置いてあぶら粘土を思いっきり投げつけるなど、全力を出す経験は、力加減を身につける練習になります。
そしてこれらの遊びや経験で、どう感じたか?そんな会話をたくさんしてみてください。
自分の感情を言葉にできるようになると、感覚の偏りが少しずつ落ち着き、気持ちの切り替えもしやすくなっていきます。
いかがでしたか?子どもの落ち着きがない行動は、発達が進めば落ち着きます。
小4になった娘の感覚探求は「困りごと」ではなく、「好奇心のアンテナ」にグレードアップしていますよ。
楽しい子育てをしたい方におすすめです!
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♡小冊子のご感想
癇癪や暴力を起こす息子に、「なんでそんなことするの」と思っていましたが、原因がわかったことで、子どもを見る目が変わりました。これからは冷静に対応できそうです。
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執筆者:本田ひかり
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)
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