発達障害の不安が強い子どもに安心感と自信を育てる対処法

 

発達障害で不安が強い子どもの対応に悩んでいませんか?不安の強さが原因で小学生の子どもでも二次障害や不登校になってしまうことがあります。不安感の強い子どもでも、おうちで安心感を与え、自信を育てる対応をすることで元気を取り戻すことができますよ!
 

【目次】

1.発達障害で不安が強い子どもに悩んでいませんか?
2.我が子は小学生で二次障害になって不登校に…
3.発達障害の子どもが不安が強い原因は脳にある!
4.発達障害の不安が強い子どもへの対処法
◆スキンシップで安心感を与える
◆認める声かけで自信を育てる
◆笑顔でゆっくりと優しい声で話しかける

 

1.発達障害で不安が強い子どもに悩んでいませんか?

 
 
発達障害の子どもが「学校に行きたくない!」「外に出たくない!」と言うことはありませんか?
 
 
子どもに、「何かあったの?」「なんで?」と、理由を聞いてもわからない、答えられない…
 
 
そんな発達障害の子どもは、とても不安が強いことが多いです。
 
 
 
 
 
不安というのは、対象物がない漠然とした恐れの気持ちで、誰でも持ち合わせているものです。
 
 
しかし、その不安が強すぎると、とても生きづらさを抱えます。
 
 
特に、多くの子どもにとっては楽しみな入園・入学などの環境の変化は、不安が強い子どもにとっては辛いことも多いのです。
 
 

2.我が子は小学生で二次障害になって不登校に…

 
 
我が家には、現在小学2年生の好奇心旺盛だけれども、とっても繊細な息子がいます。
 
 
息子は外でよく動き回るタイプでしたが、落ち着いているときは大人しく遊べていたため、特に発達障害を疑うことはありませんでした。
 
 
そのため、とても不安が強い子どもだったと気付いたのは、小学生になってからの朝の行き渋りがきっかけでした。
 
 
しかし、振り返ってみると、幼稚園の頃から「幼稚園に行きたくないなぁ」「ママと一緒がいい」とよく言っており、息子の不安の強さは見え隠れしていたのです。
 
 
それでも、年長になってからは一度も行き渋りをせず、行事も楽しんで参加していたため、特に不安が強いことで心配するなんてことはありませんでした。
 
 
 
 
しかし息子は、小学校へ入学して3日目から行き渋り、毎朝校門まで私が付き添うことに…
 
 
その後も学校生活に慣れるどころか、どんどん不安が強くなり、4月末には教室にも入れなくなってしまったのです。
 
 
私は職場に相談し、在宅ワークに変更してもらい、毎日息子と一緒に保健室や相談室に通いました。
 
 
私を含め、周囲の大人たちには、不安が強い息子に適切な対応ができなかったことで、さらに不安が強くなり、やがて校舎にさえ入ることができなくなりました。
 
 
また、夏休みに入ると徐々に外出まで嫌がるようになり、9月になる頃には庭にも出られなくなるほどに不安が強くなっていたのです。
 
 
小学生で引きこもる子どもっているの?なぜそんなに不安が強いの?と、疑問だらけ…
 
 
ここまで不安が強い子どもには、どんな対応をしたらいいのか?
 
 
私には、原因も対処法もわからず、困り果てていました。
 
 
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3.発達障害の子どもが不安が強い原因は脳にある!

 
 
不安が強いとはいえ、好奇心旺盛で元気いっぱいだった子どもが、引きこもるほど不安が強くなってしまった原因は何なのでしょうか?
 
 
実は、不安が強い原因は、発達障害の子どもが元々持っている脳の特性にあります。
 
 
・見通しを立てるのが苦手
 
・環境の変化に適応しづらい
 
・ネガティブな記憶が忘れられない
 
 
発達障害の子どもは、見通しを立てるのが苦手な場合が多く、新しい環境に慣れることにとても時間がかかるんです。
 
 
 
 
 
また、脳は過去に危険だと判断したできごとを回避するために、その時の記憶をしっかり残しておくようにできています。
 
 
不安の強い子どもは、物事に対して過剰に危険だと判断するため、そのたびにネガティブな記憶を増やしてしまいます。
 
 
このような発達障害の特性から、ネガティブな記憶を作りやすく、その記憶をなかなか忘れることができません。
 
 
そのネガティブな記憶が積み重なると、子どもの脳は外の世界を危険な場所だと判断し、その危険を避けるために、学校に行くことや外出を嫌がるようになります。
 
 
この時点で適切に対応せずにいると、どんどん不安が強くなり、小学生でも不登校や引きこもり、うつ、体調不良などの二次障害になってしまいます。
 
 
子どもの不安が強い原因をきちんと理解し、早期から正しい対応ができるといいですね。
 
 
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4.発達障害の不安が強い子どもへの対処法

 
 
不安が強い子どもに元気を取り戻すための3つのポイントをご紹介します!
 
 
今から実践して、不安が強い子どもに安心感を与え、自信を育てていきましょう。
 
 

◆スキンシップで安心感を与える

 
 
普段からお子さんとスキンシップは取っていますか?
 
 
子どもが小さな頃には、自然に取れていたスキンシップも、子どもが大きくなってくると、知らず知らずのうちに減ってきているのではないでしょうか。
 
 
皮膚は、露出した脳と言われるほど、情報がダイレクトに脳へ届きます。
 
 
そのため、親子でのスキンシップは安心感を与えるのにもってこいの対応なんです!
 
 
スキンシップを取ると、大人にも子どもにもオキシトシンというホルモンが脳から放出されます。
 
 
このオキシトシンは、愛情ホルモンとも呼ばれ、不安感や恐怖心を和らげる効果が実証されているのです。
 
 
積極的に親子でスキンシップを取ることで、子どもに安心感を与えられるばかりでなく、自分にもその効果が得られるのです。
 
 
このようにスキンシップは安心感を与えるのに、とても効果的な方法なので、意識して増やしていきましょう。
 
 
起きた時、寝る前、感謝を伝える時など、スキンシップのタイミングを決めておくことで、グッと実践しやすくなるのでおすすめです。
 
 
 
 

◆認める声かけで自信を育てる

 
 
不安が強い子どもには、失ってしまった自信を取り戻すことも大切!
 
 
まず、自信を育てるには、否定的な注目は減らし、肯定的な注目を増やすことが重要です。
 
 
肯定すると言っても、自信をなくしている子どもは褒められるのを嫌がったり、素直に受け取れなかったりすることがあります。
 
 
しかし、子どもを褒めることだけが肯定ではないので、安心してくださいね。
 
 
褒めるのを嫌がる子どもにもおすすめの肯定の仕方を3つご紹介します!
 
 
①子どもの気持ちや考えに同意すること
 
②子どもに感謝を伝える
 
③子どものやっていることや好きなことに、興味・関心を示すこと
 
 
これらも子どもの思いや行動を認める立派な肯定になりますよ。
 
 

◆笑顔でゆっくりと優しい声で話しかける

 
 
肯定の声かけを脳にしっかり届けるポイントは、笑顔で、ゆっくりと間をとって、優しい声で話しかけること!
 
 
脳は、話している内容(言語情報)よりも、表情や声色など(非言語情報)を先に処理します。
 
 
まず、笑顔でゆっくり優しい声で話しかけ、もっとママの話を聞きたいという気持ちを引き出すことで、その後の肯定もスムーズに脳へ届けることができます。
 
 
今日からは、この3つのポイントを意識し、脳に届く声かけをして、子どもの自信を育てましょう。
 
 
 
 
いかがでしたか?
 
 
我が子は、小学1年生の時に一番不安が強い状態だったのですが、その時は背中や足をさすってほしいと自分からスキンシップを求めてきました。
 
 
それから親子でたっぷりスキンシップの時間を取り、肯定の声かけを実践したことで、自分からスキンシップを求めてくることがなくなり、約3週間後には外出もできるようになりました。
 
 
このように子どもの不安の原因を理解し、スキンシップや肯定の声かけを実践すると、不安が強い子どもでも、安心した環境で自信が育っていき、元気を取り戻すことができます。
 
 
そのうえで、学校の先生や周りの方々にも理解とご協力をお願いすると、発達障害で不安の強い子どもでも、外で生活しやすくなっていきますよ。
 
 
 
 
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執筆者:なかむらあゆみ

(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

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