2学期は発達障害グレーゾーンの子どもにストレスが溜まりやすく、自信も失いやすい時期です。ここでは2学期だからこそ知っていてほしい、子どもの自信を回復させるコツについてお話ししていきます。 |
1.発達障害グレーゾーンの子どもにこんな様子は見られませんか?
発達障害グレーソーンの子どもにとってストレスが多い2学期。2学期に入ってから、
・登園や登校をしぶるようになった
・身の回りのことなど今までできていたことができなくなっている
・宿題になかなか取りかからない
・ちょっとしたことで癇癪を起こす
こんな様子は見られませんか?
2学期は授業が難しくなるし、行事も多いし子どもにとって負担が大きいのは分かっているけれど、ついガミガミ言ってしまう…なんてお母さんもいるかもしれませんね。
実は、これらの気になる行動は、子どもが自信をなくしているサインの可能性があります。なぜなら、2学期は発達障害グレーゾーンの子どもが自信を失いやすい時期だからです。
ここでは2学期だからこそ知ってほしい、発達障害グレーゾーンの子どもに自信をつけるコツについてお話ししていきます。
2.2学期に自信を失いやすいのには理由があります!
「2学期は発達障害グレーゾーンの子どもが自信を失いやすい」と言うのは耳にしたことがある方も多いと思います。ではなぜ2学期に自信を失いやすいのかはご存知ですか?
答えは、他の子どもと比べられてできないことを指摘される機会が増えるからです。
例えば、運動会や発表会などの行事を例に見てみましょう。地域差もあるかもしれませんが、基本的に多くの学校や園では行事において「みんなと同じようにできること」が強く求められます。
ところが、発達障害グレーゾーンの子どもは様々な特性があるため
・周りに合わせてうまく踊ることができない
・楽器演奏が苦手
・長い間じっとしていられずそわそわしてしまう
・周りが気になってキョロキョロしてしまう
などというように「みんなと同じようにすること」が苦手です。
これらの行動は、脳の特性が原因で本人にもコントロールが難しいものです。ところが、周りからは「本人の努力不足」「やる気がない」と誤解を受けがち。
注意されたり叱られる機会がいつも以上に増えてしまい、子どもはどんどん自信を失っていってしまうのです。
だからこそおうちでは、お母さんの手で発達障害グレーゾーンの子どもの自信をしっかり取り戻してあげてほしいのです。
3.お母さんにしてほしいことは〇〇しないことです
では、自信を失った発達障害グレーゾーンの子どもに、お母さんがしてほしいこととはなんでしょうか?
それは「他の子どもと比べないこと」です。
先ほどもお伝えしたように、発達障害グレーゾーンの子どもが2学期に自信を失いやすい理由は「他の子どもと比べられてできないことを指摘される機会が増えるから」です。
だからこそ、発達障害グレーゾーンの子どもを持つお母さんには、他の子どもと比べずに我が子のありのままの姿をよく見ることを心がけてほしいのです。実は、そうすることで子どもに掛ける言葉も自然と変わってきます。
例えば、子どもが運動会の50メートル走で最下位だったとします。
他の子どもと比べてしまうお母さんからは
「もっと頑張らないとダメじゃない!」
と子どもの行動を否定するような言葉が出てきてしまいます。
一方、他の子どもと比べるのではなく我が子のありのままの姿を見ることができるお母さんからは
「ちゃんと最後まで走りきれたね!」
「しっかり腕を振りながら走れていたよ!」
などと、子どもの行動を肯定する言葉が出てきます。
こんな風にお母さんが我が子のありのままをよく見ることができるようになると、子どものできていないところではなく、できているところに注目して褒めることができるようになってくるんです。
子どもは自分の行動を否定されるとやる気をなくします。反対に、自分の行動を肯定されると自信がつき、どんどん行動するようになっていきます。
つまり、他の子どもと比べるのではなく、我が子のありのままの姿をみると言うことは、子どもに自信をつけるだけでなく、子どもの行動力を引き出すことにもつながってくるんです。
いかがでしたか?お母さんがほんの少し考え方を変えれば、発達障害グレーゾーンの子どもに大きな自信をつける言葉がかけられるようになるんですよ。
お母さんの対応で、発達障害グレーゾーンの子どもに2学期を乗り越える力をつけてあげてくださいね!
執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)