褒める子育てが主流になった今、子どもを褒めたいのに褒められない、今日も叱ってしまった、と悩むお母さんが増えてきました。そこで、思春期の女の子のホンネ。「褒めるより先にやってほしい」ことがあるので、ぜひやってみてくださいね。
【目次】
1.思春期女子の褒める子育てに悩む
2.ご存知ですか?「自己効力感」
3.思春期の子どもを褒めることが難しい理由
4.思春期女子に効く!褒めるより先にやること
1.思春期女子の褒める子育てに悩む
昭和の厳しい「しつけ育児」から、時代がかわり、子育てスタイルも随分と変わりました。
褒めて育てる育児にシフトしていますよね。
どうでしょうか、褒める育児。
これを読んでくださっているお母さんは、子どもを褒められないと悩むことはないでしょうか?
真面目な日本人は褒め推奨の時代になると、今度は「褒められない自分」に悩むお母さんが増えているのです。
褒められなかった、叱ってしまった、イライラしたくないのにしてしまう、とため息をついているお母さんって多いものです。
そして、思春期は子育てを変える最後のチャンスと言われます。
それならば、今、自分の子育てスタイルをガラリと変えていきたいですよね。
2.ご存知ですか?「自己効力感」
では、褒める育児がなぜいいのか?改めて考えてみましょう。
褒めるというのは、子どもにとって、自分がやっている行動を評価してもらえることですよね。
そうすると自分の行動に自信が持てます。
自信が持てると、「じゃあ、もっとやってみよう」と行動量が増えて、自分をもっと高めたくなります。
そうすると自己効力感が育ちます。
「自己効力感」ご存知ですか?
自己効力感とは、自分の行動には効果があるという期待感や自信のことです。
これは、自分の行動にはきっといい結果が出るだろうという未来の自分への自信です。
未来に期待が持てると、色んなことに挑戦できるようになります。
失敗もあるでしょうけど、自分はやれるはず!という自信があるので、再度挑戦したり、新しい道を模索するようになります。
このように自己効力感は「行動」することに対しての自信です。
思春期の年齢の子どもは、将来の人生設計を意識し始めます。
仕事、人間関係、恋愛、結婚、出産。
色んな可能性に出会うには、いまの自分の価値や能力に自信がある「自己肯定感」も大切ですが、行動することで成功体験を積む「自己効力感」がよりポイントになってきます。
ここまでで、思春期の子どもを褒めることが大切なのがおわかりいただけたでしょうか?
3.思春期の子どもを褒めることが難しい理由
それでもね、幼児なら褒めやすいし、素直に褒めを受け止めてくれるのよっていうため息が聞こえてきます。
子どもが思春期になると、褒めても素直に受け取らないどころか、
「なに、どうしたの?」
「急に褒めてきて、なんかあるの?」
と、褒めをストレートに受け止めてくれなくなります。
特に女の子は
「本当にそう思っているのかな?」と疑いの気持ちが強いものです。
その理由は、女性ホルモンの影響が強いからです。
エストロゲンというホルモンは、女の子の体を大人に成長させたり、健康を保つための大事な物質です。
このホルモンの分泌が高まる時期は、女の子が生まれつき持っている「いのちを守らないといけない」センサーが働き、警戒心が高まったり、疑いの気持ちが強くなります。
ですから、思春期の女子は言葉がきつくなったり、なんだかイライラしていたりするものなのです。
4.思春期女子に効く!褒めるより先にやること
では、イライラしやすかったり、反抗的な年頃の思春期の女子には、褒めるよりも先にやってほしいことをお伝えします。
それは、褒めるのではなく「同意する」です。
具体的な言葉だと
「お母さんもそう思う」
「いいと思う」
「そうだよね」
他にジェスチャーだと
うなずく
OKサイン
です。
思春期って反発しているようにみえて実は甘えているんですよね。
もう子どもじゃない!と大人への挑戦をしながらも、不安だから反発と見せかけて甘えているんです。
そうして気持ちのバランスを取っています。
友達関係や勉強、毎日新しいことに挑戦しています。
もう子どもじゃないから褒められても気恥ずかしくって反発する、だけれども不安で、癒しが欲しくって甘えたくもある。
だから、褒められるよりもお母さんの「いいね」が欲しいのです。
それだけで安心してまた外の世界で頑張れるんです。
いかがですか?
反抗期の女の子の心と体の事情がわかると、自分の娘時代もそうだったかもなぁって心が近づける気がしませんか?
傷つきながら頑張っている娘さんにエールを送ってあげてくださいね!
思春期の女の子は将来のお母さん!娘さんに引き継ぐ子育てを学びましょう
執筆者:北川明希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)