発達障害の子どもを伸ばすため、おうちでトレーニングしているというお母さんも多いと思います。トレーニングでの発達の効果が格段に上がる方法をご存じですか?ポイントはコミュニケーションと発達の見極めです。 |
【目次】
1.発達障害の息子にひたすらトレーニングを課していた過去の私
2.トレーニング一辺倒がよくない理由とは
3.トレーニングよりコミュニケーション!コミュニケーションが変わると親子が変わる
4.パステル総研で教材をリリースします!取り組む際に忘れないでほしいこと
1.発達障害の息子にひたすらトレーニングを課していた過去の私
「発達障害 トレーニング」とグーグルで検索すると、何件ヒットするかご存じですか?なんとその数、493万件!
子どもの発達が気になるのに、相談できる場所がない。
子どもの発達を相談できる場所が見つかっても、予約は何か月も先!
発達相談をしても「様子を見ましょう」としか言われなかった!
発達検査を経て、発達要害と診断されても療育は満員でなかなか順番が回ってこない!
療育が一定期間しか受けられず、まだまだ不安が多いのに卒業せざるを得なかった!
こういったお母さんのなかには、自らの手で子どもを伸ばそうと、発達に関するトレーニングの方法を学ぼう!という方がたくさんいらっしゃいます。
実は、私もその一人です。
2年半前、当時年少さんだった息子が発達障害・自閉症スペクトラムと診断されてから、私は自称「トレーニングマニア」になりました。
ひたすらネットサーフィンを繰り返し、発達障害の本を読み漁り、時には発達障害のトレーニングや生活自立のノウハウを学べるオンライン講座も受講しました。
発達科学コミュニケーションの創始者である吉野加容子先生に出会うまでの半年間、私が息子にやらせたトレーニングの数は150を超えていました。
情報を収集して息子に合うか考え、息子に実践させて様子を見る。この一連の流れにどっぷりはまっていたのです。
吉野先生との個別相談でも、「今やってるのは、○○と△△と…(以下続く)なんですが、これって息子に合ってますか!?他に何をやったらいいですか!?」と質問攻撃(笑)
当時の私は、発達障害の子どもを伸ばすには、他の子の何倍もトレーニングをして頑張らないといけないと思っていたんです。
そんな私ですが、今はトレーニングマニアを卒業!息子には過度なトレーニングはさせていません。
今日は「息子を伸ばすにはトレーニングしかない!」と思っていた私と、私に付き合ってくれた息子がどう変化したのか、発達障害の子どもへのトレーニングを成功させるためのポイントについてお伝えしたいと思います。
2.トレーニング一辺倒がよくない理由とは
発達障害の息子に自己流のトレーニングをやり始めた結果、どうだったのかというと…半年間で発達検査の数値が一気に伸びました。
検査の種類が違うので単純に比較することはできませんが、4月末に受けた新K式発達検査の発達指数が73だったのに対し、10月に受けたウィプシⅣの全IQが84でした。
息子は記憶力がいいタイプで、私が教えたことは素直にインプットしました。また、ルーティンが大好きだったので、トレーニングの時間を毎日のスケジュールに入れ込むことで、トレーニングの時間を確実に確保して繰り返し学習させることもできました。
こうして、一定の成果が発達検査の数値としても現れたのです。でもすべてがうまくいったわけではなかったんです!
一方で発達でこぼこの子にありがちな、興味のあるものとないもの、好きなものとキライなものの差はかなりありました。
息子は自分が好きなトレーニングは私が言わなくても自分でするようになりましたが、興味のないもの、苦手なものに関してはとことん拒否しました。
私としては、「息子だったら絶対にできる!」と確信したものしかやらせていません。
どうしてこれはやるのにあれはやらないの?絶対にできるはずなのに!とイライラがノンストップ!
そのうち、それが息子にとって苦手なのだと気づきました。でも苦手だからこそ克服させないといけない!と思っていた私は、逆に「絶対にやらせないと!」と焦るようになりました。
ときには「先にこっちをやらないと好きなやつはやっちゃだめ!」という、息子にとっては何のメリットもないルールを設定。何とかやらせようとあの手この手を使っていました。
ですが、息子は断固拒否!
苦手を克服しなければ、どんどん発達が遅れてしまう!という私の焦りは大きくなるばかり。苦手なものをそろえて、「とにかくやりなさい!」と押し付けてしまうことも多くなっていきました。
こんな日々を送っていましたが、発達障害についての本を読み漁っていた私は、「発達障害の子は褒めて伸ばしなさい」と書かれていることももちろん知っていました。
褒めて育てなければならない。でも苦手を克服させないと、どんどん周りと差がついてしまう…このギャップへの悩みが頂点に達していたころ、発達科学コミュニケーションに出会いました。
3.トレーニングよりコミュニケーション!コミュニケーションが変わると親子が変わる
発達科学コミュニケーション(発コミュ)での個別相談で、当時の息子の発達に合っているトレーニングを選んでもらった私はいったんすっきり気持ちが収まりました。
それまでの私は、そのトレーニングが息子の発達に直結しているのか、いまひとつ確信がないまま取り組んでいたからです。
そうして発コミュ講座の受講を進めるうち、目からうろこ!
まずは子どもを褒める!認める!
苦手はひとまず後回しして、得意なことをどんどん伸ばせばいい!
だからできないことはまずはやらなくていい!
できないことや苦手なことは後回しでいいので、イライラしたり叱ったりしてしまうようなことがなくなりました。息子ができることを中心にしていくので、私は一日中褒めていられるようになりました。
すると、息子がどんどん自分の気持ちを言葉にしてくれるようになったのです!
今日はこの遊びをしたい!
この公園に行きたい!
そして、お勉強はしたくない!と言うようになりました。
この公園に行きたい!
そして、お勉強はしたくない!と言うようになりました。
息子がやりたくないとはっきり言葉にしたものを、無理に継続する気にはなれませんでした。
そうして私は約8か月続けたトレーニングを一切やめることを決断!
息子とは発コミュでコミュニケーションをよくしながら、外遊びで体を動かすことを意識して過ごしました。そして、私は発達科学の学びを続けました。
1年後、再びやってきた発達検査。
えんぴつを持って机に向かうことだけを練習したくて、1年ぶりにワークを解かせてみると…
解ける解ける!自分で問題を読んですらすら解いていくではありませんか!
一方、私の方にも変化がありました。ワークの問題が子ども発達のどういう部分にアプローチしているのか、分かるようになったのです。
また、息子がちょっとやりたくなさそうなとき、本当にやれないのか、ちょっと声をかければやる気を出せるのか、見分けられるようになりました。
息子が本当にしんどいときは無理せずにお休み。叱って無理やりやらせるのではなく、発コミュ流の声かけで、息子がやる気を取り戻してワークに取り組むことができたのです。
ワークをする際に叱らず、できたことを褒めるというルーティンができました。
そうすると、息子はワークの時間がとても楽しくなり、自分から椅子に座って取り組むようになったのです!
ひたすらトレーニングをやらせていた半年間と、トレーニングをお休みしていた1年間。なんと発達検査は同じ比率で伸びたのです!
2年間で数値が20も伸びる大きな成長。でも検査以上に、毎日の生活での成長が本当にすばらしかったのです。
一方的だった会話がキャッチボールに。
幼稚園でもお友だちと遊ぶ時間が増え、小さい子の面倒を見るように。
私が指摘しなくても、遊具の順番を譲ってあげられるように。
お手伝いもどんどん覚え、自分のことは自分でできるように。
そして年に1度の発表会では主役を見事に務めました!
毎日しっかりほめることで息子の気持ちが安定して、いろいろなことにチャレンジできるようになっていきました。
4.パステル総研で教材をリリースします!取り組む際に忘れないでほしいこと
トレーニングをして、できないことができるようになっていくことは大切です。
発達障害の子どもを持つ親として、一番落ち込んだりイライラしたりするのは、子どもが「できない」ことを目の当たりにしたときです。
トレー二ングを通してできることが増えていけば、子どもが成長するだけでなく、お母さんの心も安定して子どもと関われるようになります。
でも、トレーニングばかりさせていても効果はいまひとつです。
子どもがトレーニングに素直に取り組んでくれるくらい気持ちが安定していなかったり、お母さんの言うことなら聞いてもいいと思えるぐらいの信頼関係がなかったりするからです。
無理矢理トレーニングをやらせていても、子どもは負担に感じるだけになってしまいます。
お母さんと子どもが安定した信頼関係を築いて、子どもが毎日楽しく過ごせるようになること。
「お母さんの言うことならやってもいいかな?」と素直に挑戦できるようになっていること。
お母さんが子どもの発達の段階を見極めて、必要なトレーニングを準備すること。
この3つのポイントをクリアすれば、トレーニングの効果は2倍にも3倍にもなります!
叱ったり怒ったりするネガティブなコミュニケーションから、褒めたり認めたりするポジティブなコミュニケーションに転換すれば、子どもの気持ちが安定し、親子関係もスムーズになっていきます。
今おうちでトレーニングに頑張っているお母さん。お子さんとのコミュニケーションはポジティブなものになっていますか?
もしネガティブなコミュニケーションが中心なら、いったんトレーニングはお休みしませんか?コミュニケーションを見直した方が発達の近道です!
今回、パステル総研は、発達障害やグレーゾーンの子どもの不注意や不器用さなどにアプローチする教材を作成しました。
教材を活用してお子さんの発達にアプローチしていただきたいのですが、ここもまずはコミュニケーションがポジティブなものになっているかが成功のポイントになります。
子どもとのコミュニケーション、どうやったらいいの?
怒りっぱなしの毎日から卒業したい!
子どもがサクサク動けるようになってほしい!
子どもの発達をグングン加速させたい!
怒りっぱなしの毎日から卒業したい!
子どもがサクサク動けるようになってほしい!
子どもの発達をグングン加速させたい!
という方は、発達科学コミュニケーション講座を受講してみてくださいね!
すでに親子のコミュニケーションがスムーズになっている方は、ぜひお子さんの発達段階に合った教材にトライしてみてください!ただし、ここでもポイントはコミュニケーションです。
教材をやることを目的にするのではなく、あくまでも教材はコミュニケーションのきっかけととらえてください。
「できたね!」と褒めるのはもちろん、難しかったところ、簡単だったところ、教材に描かれているイラストをテーマにたくさんお話してください。ただ教材を機械的に解いていくよりも、コミュニケーション力が上がって発達が加速しますよ!
教材は、続々と配信しています!
子どもの発達を加速するメソッドが詰まった教材です。ぜひおうちでご活用くださいね!
また、パステル総研では教材を使わなくてもできる発達トレーニングもご紹介しています。親子のコミュニケーションがスムーズになったら試してみてくださいね!
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)