ノートがうまく書けない発達障害のお子さん、必読!字が罫線やマスに収まらないのは目と手の連携がうまくいっていないからかもしれません。記事の最後にある教材をダウンロードして、今日から楽しくトレーニングを始めましょう! |
【目次】
1.発達障害のお子さんの小学校入学が心配なお母さんへ
2.小学校生活の不安アレコレ
3.文字は書けるのに罫線にそって書けない息子
4.ノートがうまく書けないのは目と手の連携がうまくいっていない可能性大!
5.無料ダウンロード教材付!今日から楽しくトレーニングを始めよう
1.発達障害のお子さんの小学校入学が心配なお母さんへ
年長さんのお母さん、小学校入学がいよいよ迫ってきましたね。
のびのび自由に遊べた幼稚園から、時間割アリ・授業アリの小学校生活。心配なこともたくさんあります。
学校の授業についていけるだろうか…
学校での様子をきちんと把握できるだろうか…
ついつい考えてしまいますよね。
学校での様子をきちんと把握できるだろうか…
ついつい考えてしまいますよね。
小学校に入学すると、一日のほとんどが授業になります。授業についていけないとなると、学校そのものが楽しくなくなってしまいます。
また、発達障害・グレーゾーンで発達の課題を抱えている子どもたちは、学校生活になかなかなじめない可能性があります。授業に集中できず立ち歩いてしまったり、お友だちとのトラブルがあったりするかもしれません。
とにかく心配が尽きない入学前。ですがこの記事を最後まで読んでくだされば、今日から入学に向けてあるトレーニングを始められます!
2.小学校生活の不安アレコレ
子どもが楽しく小学校に通えるためには、どんなことが大切でしょうか?
仲のいいお友達がたくさんできて、楽しく授業が受けられ、行事に全力で取り組める。
うーん、うちの子大丈夫かな?と思ったお母さんもおられると思います。私もその一人です。
発達障害・自閉症スペクトラムの年長さんの息子はコミュニケーションが独特。「おもしろい子」と思ってもらえる場面もありますが、「変わった子」と見られてしまうこともあります。
知的発達に大きな遅れはないものの、興味が移り変わりやすく、集中力が続かないのでちゃんと先生のお話を聞けるかも心配です。
体幹が弱いので同じ姿勢で長時間過ごせず、ついつい動いてしまいます。授業中、立ち歩いてしまうかもしれません。
行事は比較的楽しめる方ですが、小規模の幼稚園に通っているので、規模が桁違いになります。圧倒されて自信を失くしてしまうかも…
はい、私も心配がつきません。
子どもの小学校での生活をしっかり把握して、何かあればすぐに対応したい!と思っているお母さんは私だけではないはずです。
ここで問題があります。
幼稚園では先生が連絡帳を詳しく書いてくださっているので、園での様子をしっかりと把握することができます。子どもの様子だけでなく、持ち物や次の日の予定なども連絡帳を読めば分かります。
ところが小学校になると、自分で連絡帳を書かなければならなくなります。
つまり、子どもが正確に情報を把握して、親が読んでも分かるぐらいのきれいさで文字を書かないといけない、ということなんです!
授業のノートもきれいに書けた方がいいですが、授業は教科書を使えば内容をフォローしてあげることもできます。
しかし、連絡帳で情報を把握できないとなると、他のお母さんや学校に確認するしかありません。私のように頼れるママ友がいない場合、連絡帳は学校生活をスムーズに送るための生命線!
とにかく連絡帳だけはこちらが読めるレベルで書いてほしい!と思っているのです。
3.文字は書けるのに罫線にそって書けない息子
息子は文字や数字への関心が強く、私が積極的に教えなくても自分でひらがなを読めるようになり、書けるようになってくれました。
私が「すごいね!」と褒めると、たくさんお手紙を書いてくれるようになり、文字を書くことへの抵抗感は全くありません。
だからといって、連絡帳も心配なし!ではないんです…
息子は罫線に沿って書くことができないんです。罫線やマスがついたノートや紙に書くことも嫌がって、白紙の紙を愛用しています。
1つ1つの字はきれいに書けているのですが、左から右へ、上から下へという書き方のルールは完全無視!
「おかあさん、だいすき」と言いながら手紙を書いてくれるのですが、思いついたままに、1文字ずつ紙の上にバラバラに書いていくのです。
たまに書き方のルールに従って書いてくれますが、白紙の紙に書くのでどんどん斜めになってしまいます。
このままでは小学校に入ってから困るのでは?と心配した私は、罫線付きのノートや小学校で使われているマス付きのノートを渡してみたのですが、嫌がってなかなか使ってもらえませんでした。
なんとか使ってもらえたのですが、見せてくれたノートを見てびっくり!罫線やマスから字がはみ出しまくりだったのです。
4.ノートがうまく書けないのは目と手の連携がうまくいっていない可能性大!
どうして息子は罫線やマス付のノートを嫌がるのか?罫線やマスから字がはみ出てしまうのか?理由は目と手の連携にあります。
字を書くというのは、
①ノートや紙のどのあたりに書けばいいのか目で見て判断して
②実際に手を動かして字を書く
という2つの要素があります。
①ノートや紙のどのあたりに書けばいいのか目で見て判断して
②実際に手を動かして字を書く
という2つの要素があります。
息子の場合、字はそこそこきれいにかけるので手を動かす要素に問題はなさそうです。
一方で、目でノートを見て、どのあたりにどれぐらいの大きさで文字を書けばマスにおさまるのか、必要な情報を十分にキャッチできないまま書いてしまっていたのです。
白紙の紙であれば、書く場所だけを確認すればOKでした。しかし、罫線やマスがついていると、それぞれの線やマスの間隔や大きさを把握したり、それに見合う字の大きさを判断したりしなければなりません。
当然、目でキャッチしなければいけない情報量は多くなり、より複雑な判断をしなければならず、脳の負荷は大きくなります。息子にとってこの負荷が大きかったため、白紙の紙で書くことを好んでいたのです。
5.無料ダウンロード教材付!今日から楽しくトレーニングを始めよう
目から多くの情報をキャッチして判断することが苦手な息子ですが、小学校入学はもうすぐです。
小学校に入れば、罫線やマス付きのノートを毎日使用することになるでしょう。そして懸案の連絡帳もそのひとつになるはずです。
どうにか罫線やマスにおさめて書いてほしい!
多少はみ出てもいいから、罫線やマス付のノートを使うことを嫌がらないでほしい!
と考えました。
多少はみ出てもいいから、罫線やマス付のノートを使うことを嫌がらないでほしい!
と考えました。
だからといって息子が苦手だと分かっているのに、毎日マス付のノートで書く練習するのはかわいそうです。
子どもが楽しんでやれることでなければ長続きしません。苦手だと分かっていてやらせていると、親への不信感が芽生えてしまいます。
息子に限らず、マスにおさめて書けないというお子さんは多いのではないでしょうか?できるようになるために、苦手なことを繰り返しやるのは得策ではありません。
マスにおさめて書くには、しっかり見ながら所定の範囲におさめて書く練習が必要です。でも、それは文字でやる必要も、ノートを使う必要もありません。
このたび、パステル総研では線なぞりの教材を作成しました!
イラストの周りを囲っているグレーの枠線からはみ出さないようにしっかり見ながら、枠線内に収めて線を引いていきます。
枠線の幅の広さや終着点をしっかり見るトレーニング、そして枠線の幅の中に収めて線を引いていく、手のコントロールのトレーニングになります。
文字ではなく線を引くことで子どもの負担を減らしました。市販のワークにも運筆の練習や迷路で同じような練習ができますが、線を引く量を極力減らして負担なく取り掛かれるようにしました。
さらに、ワークのように冊子になっているのではなく、1枚ずつプリントにすることで取り組む量が明確になります。まずは1枚だけ渡すと、子どもが「これぐらいだったらやれるよ!」と取り組みやすくなります。
iPadでiBooksというアプリを使えば、印刷せずにタブレットで取り組むことができます。タッチペンを使うのがオススメです!普段からタブレットで学習しているお子さんはこちらの方が抵抗なく始められるかもしれませんね!
えんぴつやペンを持つのが苦手であれば、まずは指でなぞることから始めましょう。
子どもが楽しく取り組めるように、たくさんのイラストを使用しました。お子さんの好きなものもきっとあると思います。
「どれがやりたい?」とお子さんに選ばせてあげると、スムーズに始めることができますよ!
線を引くだけなので、お子さんのなかにはササっとやってしまう子もいるかもしれません。これはしっかり見るトレーニングでもあります。「ゆっくりゆっくり」と声をかけてあげて、子どもがじっくり見るように促してあげてください。
1つ完成するごとに、教材に最後にある「がんばったね!カード」にシールを貼ったり、マスを色でぬったりするのもオススメです!頑張った記録になりますよ。
そしてここからが最大のポイントです!線を引いたらおしまい、にはしないでください。
「はみ出さずにできたね!」とほめてあげるのはもちろんのこと、線を引いたイラストに関してお話ししましょう!
「りんご、好き?」「新幹線、乗ったことある?」と声をかけて、親子の会話のきっかけに使ってください!この教材は最終的に会話のきっかけに使っていただくことを考えて、イラストはあえてシンプルにして、余計な情報を入れないように作りました。
教材で見る力、手をコントロールする力を伸ばしながら、お母さんとの会話でコミュニケーション力もアップする仕組みになっています。ぜひ毎日コツコツトライしてください。
最大のポイントは、お母さんとお話ししながら楽しく取り組むことです。
教材をこなすことが大切なのではなく、教材を使って会話しながら進めることが大切です。教材を使うときのポイントはこちらにまとめてありますので、先に読んでから取り組んでくださいね!
詳しい使い方は動画にまとめました。ぜひチェックしてくださいね!
もしもうまくいなかいようであれば、教材は後回しにして、まずはお子さんとのコミュニケーションを見直すことを優先しましょう。
発達科学コミュニケーション講座では、お子さんとの会話をスムーズに始める方法、お子さんがお母さんの指示にサクッと動く方法などを学ぶことができます。お困りのお母さんはぜひご相談くださいね!
子どもの見る力を育てる方法、他にもあります!
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執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
教材作成者:高嶋ともこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)