思春期の起立性調節障害の中学生は、ネガティブに反応しやすい脳の特性を持っています。中学生のネガティブ思考は親子の会話で早めにリセットして、行動を引き出しましょう。
【目次】
1.起立性調節障害の思春期中学生がネガティブ思考すぎる!
2.思春期中学生のネガティブ思考は早めにリセット
3.思春期中学生のネガティブ思考にはおうち対応がベスト
4.おうちでできる!思春期の起立性調節障害ネガティブ思考をリセットする方法
1.起立性調節障害の思春期中学生がネガティブ思考すぎる!
思春期の起立性調節障害のネガティブ思考は、親子の会話でリセットすることができます!
思春期のネガティブな中学生に「考えすぎ!」と思うことはありませんか?
ですが、ネガティブ思考のお子さんに「気にしすぎだよ、大丈夫!」と声をかけても、届かない経験をされたことがあるのではないでしょうか?
実は私も、優等生タイプだった繊細な娘が不登校になった時、そのネガティブ思考ぶりに驚かされたことがあります。
もともと手のかからない、お友達関係もお勉強も問題のない子でした。
中1になると、人間関係や勉強の難しさも加わり、だんだんとキャパシティーオーバーになっていく様子が見られました。
徐々に表情が曇るようになり、学校へ行くことにも緊張している様子。
忘れ物や提出物の遅れが目立つようになり、感情面でも荒れていきました。
どんどん噴き出してくるネガティブ発言は、不安や緊張が日に日に高まっている証拠でした。
このように、不安や緊張が強くなっていた起立性調節障害の娘でしたが、今では思考のクセをリセットし柔軟な考え方ができるようになりました。
この記事ではその方法をお伝えします。
2.思春期中学生のネガティブ思考は早めにリセット
思春期のネガティブ思考の中学生には、早めに思考のクセをリセットしてほしい理由があります。
それは、ネガティブ思考は繰り返すほど脳のネガティブルートが強化され、ますます根深く子どもの思考をハイジャックするからです。
思春期のネガティブ思考が続けば続くほど、自律神経にもストレスをかけ続けます。
そして理性の脳からのブレーキも効きにくくなり、ネガティブ思考がますます加速してしまうのです。
中学生の心に巣くう、ネガティブ思考を今すぐリセットして、子ども本来の力を引き出してあげると、
・感情コントロールがつく
・人への恐怖心がなくなる
・新しいことに挑戦する
こんな変化が見られますよ。
そして、それができるのは思春期の今の時期が最後のチャンス!
目指すのは、子ども自身が思考のクセに気づき、ネガティブ思考に対して対処できるようになること。
それまでに、ママが一緒にいるからこそできるサポートが必要なのはいうまでもありません。
ネガティブ思考は繰り返すほどに強化されるので、早めの対応が必要なことをお伝えしました。
次項ではおうち対応がベストな理由をお伝えします。
3.思春期中学生のネガティブ思考にはおうち対応がベスト
思春期中学生のネガティブ思考に、おうち対応をおすすめする最大の理由は「頻度」です。
思春期の起立性調節障害の中学生は、元々の脳の特性としてネガティブに反応しやすいことが挙げられます。
つまり、一度思考のクセをリセットしても、継続的に対応しなければ脳の反応が後戻りしてしまうということです。
その都度、感情コントロールがききにくくなり、行動もストップするのでどんどん自信は落ちていくし、脳が育ちにくい状態に。
まずは脳のネガティブな反応を落ち着かせる。
そして、子どもを苦しめる思考のクセをリセットして負荷のかかりにくい状態を維持しなければならないのです。
専門家に任せていてもなかなか良くならないのは、声かけの頻度も接する頻度も圧倒的に少ないからです。
月に1~2回のかかわりでは、到底子どもの脳に変化を与えるほど影響を及ぼしません。
一方、おうちという環境を活用すれば、思春期のネガティブに捉えてしまう脳の反応に、常に対応することができます。
これが、おうち対応をおすすめする最大の理由です。
次項では、今日からおうちでできる簡単対応法をご紹介しますね!
4.おうちでできる!思春期の起立性調節障害ネガティブ思考をリセットする方法
ネガティブな中学生の思考のクセを、おうちでリセットする方法は「ママがムードメーカー」になることです。
ムードメーカーと言っても、その場を常に明るくポジティブにする必要はありません。
子どもはよくママの表情や声色を見ています。
普段より少し柔らかい表情・明るい声色にするだけで、変化を感じ取ります。
思春期中学生のネガティブな反応が回り始める前に、脳にかかるストレスをママが断ち切ってあげてください。
不安や緊張の強い子どもは、ママが言葉だけでほめたり認めたりしても素直に受け止めないことがあります。
「どうせ○○ちゃんの方ができてるし」
「こんなの誰だってできるよ」
と褒めを受け取らないので自信も育たなければ、ネガティブ思考にもブレーキがかかりません。
子どもの脳には表情や声と言った、非言語情報の方が先に伝わります。
「大丈夫だよ」「できてるよ」と不安な顔で伝えるのではなく、ママが鼻歌を歌ったり、ご機嫌に過ごすことでお子さんの脳にかかるストレスを積極的に減らすことができます!
「ママはあなたの存在を受け入れていますよ」
「休んでも全然問題ないよ!」
「人生ってこんなに楽しんだよ」
というメッセージを態度で伝えるのです。
するとお子さんは、
「私、ここにいていいんだな」
「そんなに不安にかんじることではないんだ」
「人生って、ママのように楽しんでいいんだ!」
と受け取るようになります。
脳は騙されやすいので、ご機嫌に振舞えば、ママ自身もご機嫌になります。
この作戦でお子さんを不安や緊張から解放させ、脳をポジティブに反応させる土台ができあがりますよ。
起立性調節障害の中学生には、何よりもまずポジティブで柔軟な思考を手渡してあげてくださいね!
中学生のネガティブ思考への対応策を知りたい方はこちら!
執筆者:大下真世
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)