発達障害・ADHDの子どもが着替えに時間がかかりすぎる問題には、ママの声かけテクが有効!ADHDのすぐに気が散る子どもがサッと着替える力を身につけておくと、就学後も安心ですよね。今日からはじめる対策をご紹介します。
【目次】
1.5歳の子どもの着替えに時間がかかりすぎる!
2.発達障害・ADHDの子どもの着替えが遅い理由
①注意を維持するのが苦手
②ワーキングメモリ働きが弱い
3.発達障害・ADHDのすぐに気が散る子どもの着替えが早くなる対策
1.5歳の子どもの着替えに時間がかかりすぎる!
朝やお風呂の時など、子どもの着替えが遅いと正直イライラしてしまいますよね。
実は、気が散りやすいADHDの子どもが着替えをサッと終わらせる対策として、親の声かけテクが有効なんです。
子ども一人で着替えができる力は、小学校に入学するとすぐに必要になります。着替えに使える時間は5分程度。
気をそらさずサッと着替える力は、就学前に身につけておくと安心ですね。
この子どものお着替え問題。発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもに限らず、子育てをしていれば誰もが一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。
1分もあればすぐに終わることなのに「なんでサッと着替えられないの?」と、不思議でしょうがないことも。
我が家の発達障害・ADHD傾向の息子も、毎日の着替えにとっても時間がかかります。
目の前にある「おもちゃ」「絵本」、それから「テレビの音」「お兄ちゃんの話し声」。
とにかく目に入ったもの、耳に入ったことが気になり、あっちにフラフラ〜、こっちにフラフラ〜。
「あっ!それねー僕知ってるよ!」と放っておくと、いちいち脱線して着替えの中断がとーっても長いです。
最初は優しく「着替えようね~」と声をかけていたのに、気がつけば「早くして!」ときつい口調になってしまうことも。
お休みの日ならまだしも、平日の朝の急いでいるときにいつまでも着替えが進まないと、イライラしてしまいますよね。
この記事では、すぐに気が散るADHDの子どもが脱線せずお着替えができるようになる対策をお伝えします。
2.発達障害・ADHDの子どもの着替えが遅い理由
発達障害・ADHDタイプの子どもは特に気が散りやすく、着替えをしていても集中できず、時間がかかってしまうことがあります。
その理由は注意を維持する力と、ワーキングメモリの働きが弱いことにあります。
詳しくみていきましょう。
◆①注意を維持するのが苦手
発達障害ADHDタイプの特徴の一つ「不注意」は、注意力が散漫で、物事に集中しにくく、忘れっぽい状態を指します。
そのため、
・やりかけのまま放ってしまうことが多く
・周囲に気を取られやすく
・何をしていたのかさえ忘れてしまう
ことがあるからです。
こういった困りごとは脳の特性からくるもので、親のしつけとは関係ありません。
行動を抑える脳の機能が弱いため、気になったことに衝動的に行動してしまうのです。
気が散るものを周りに置かない、見えなくするなど、環境調整で対処することもできます。
◆②ワーキングメモリの働きが弱い
そして集中力が途切れてしまうケースには、ワーキングメモリの弱さが隠れていることがあります。
ワーキングメモリとは作業記憶とも言われ、作業をするために必要な記憶です。
着替えを完了させるにも手順があります。パジャマを着たままズボンは履けないですよね。
料理や掃除、計算など、何かする時には「あれをして、次はこれをして」と頭の中で作業をなぞりながら行動します。
ワーキングメモリが弱いと、情報を整理して覚え、実行に移すことが難しくなります。
ちょっとした刺激が気になり集中力が切れ、着替えの最中に違うことをしてしまうのです。
ではそんなADHDの気が散りやすい子どもが、サッと着替えられる対策方法をご紹介しますね。
3.発達障害・ADHDのすぐに気が散る子どもの着替えが早くなる対策
ADHDの気が散りやすい子どもには、行動を分解して具体的に声をかけることがポイントです。
子どもが着替えをしていて、ズボンを脱いでストップ、右足通して、ストップ…なんてことよくありますよね。
テレビに目がいったり、きょうだいがしていることが気になったりと、なかなか着替えが進まない…。
気が散りやすいADHDの子は、「着替えてね〜」というざっくりとした声かけでは最後まで集中しにくいのです。
そこで、今してほしい行動をひとつずつ分解して伝えることで、迷わず動けるようになります。
お着替えの場面では、
「上と下どっちから脱ぐ?」「上から!いいね!」
「もう脱いだの、早い!着るのはシャツが先?それともズボン?」
「ズボン何秒で履けるかな?よーい、ドン!」
「最後は靴下!右足から?左足から?」
このような感じで 行動を具体的に「分解」して、ひとつひとつ伝えます。
子どもが注意をそらさず、最後まで楽しんで行動できる声かけを工夫してみてくださいね。
大切なのは伝えたことが行動にうつせたら、そのたびに褒めることです。
「ズボン履けたね!」
「シャツ変えれたね!」
「着替えできたね!」
とひとつひとつ褒めていくと、「僕、脱いだ服、カゴまで持っていけるよ!」と、プラスアルファのことにも気づき行動してくれるようになっちゃいますよ!
ママも、子どもも笑顔で「お着替え」を完了して、楽しく一日をスタートしてくださいね!
子どもの悩み事をサクッと解決!発達科学コミュニケーションをお届け中!
執筆者:広瀬 裕子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)