発達障害の子は、環境の変化に弱いため進級時は親子で不安になりますよね。実は、進級前から学校と連携することで安心して過ごせる環境調整ができるんです。不登校の我が子が再登校を果たした記録を紹介します。
【目次】
1.「新しいクラスが不安…」環境の変化に弱い発達障害の子ども
2.発達障害の子の新学期の環境調整が必要な理由
3.発達障害の子を持つ親ができる進級前の環境調整
①進級前から相談する
②学校を見方にする
1.「新しいクラスが不安…」環境の変化に弱い発達障害の子ども
3学期が終われば、いよいよ進級ですね。
環境の変化に弱い発達障害やグレーゾーンの子どもやその親御さんは、新しい環境で適応していけるか不安でいっぱいですよね。
実は、進級前に親と学校が連携し環境調整を行うことで、進級に対する不安はある程度解消することができるんです。
我が家には、現在普通級に通う小5の自閉症(ASD)傾向、学習障害(LD)傾向の娘がいます。
小学校に入学して早々、登校渋りが始まり、母子登校を続けていました。
感情の起伏が激しく怒りっぽい、こだわりが強い我が子は、学校の生活面でも学習面でも困ることが多くありました。
担任の先生が全体に伝えた指示出しが、理解できなくて困る。
不器用さや学習の苦手さがあるため、行動が遅く周囲のペースについていけず叱責される。
お友達の言動で少しでも気に入らないことがあると、ひどい剣幕で怒り、感情を露にし周囲の空気を乱す。
このように、学校生活で失敗体験の記憶ばかりを積み重ねた娘は、自信を失っていきました。
そして、2年生の秋頃から学校に行けなくなってしまったのです。
「この先、どうなるんだろう…」と内心、不安でいっぱいでした。
そんな状況でしたが、学校と上手く連携をとり環境調整を行うことで、新学期小学校3年生から登校できるようになったのです!
今では苦手な学習にも娘なりに向き合い、気の合うお友達と良好な関係を築き、元気に過ごしています。
我が子のように、発達障害グレーゾーンの子どもが普通級に通う場合は、特性による困りごとが多く、学校側に配慮をお願いする必要があります。
しかし、それは「進級してから」では遅いのです。
実は、ママが「進級前から」学校と連携をとっておくことで、新学期から安心できる環境でのスタートがきれるのです。
この記事では、私が学校とどのように連携をして、子どもにあった新しい環境を手渡すことができたのかをご紹介させていただきますね。
2.発達障害の子の新学期の環境調整が必要な理由
お子様は、学校生活で辛い様子は見られませんか?
特に学校が苦手な発達障害の子どもは特性を理解し、環境調整を行うことで、安心して楽しく学校生活を送ることができるんです。
発達障害の子どもは、様々な特性により、学校生活の中で多くの困りごとを抱えています。
本人は他の子の何十倍も努力をしているのに、周囲から理解されず叱責ばかり受ける。
それでは、自信をなくし学校にも行きたくなくなりますよね。
発達特性による学校生活での困りごとは、次のようなものがあります。
◆理解力が低い
→授業の内容を理解できず、学習に遅れをとってしまう。
◆不器用、行動が遅い
→授業や学校生活で周囲から遅れをとり、ついていけない。
◆感情コントロールが苦手
→先生やお友達の言動が、自分の考えと合わなかった場合すぐ怒る。
逆に不安になったり、鬱々する。
◆感覚過敏
→教室のガヤガヤ、ざわついた状況だと落ちつかない。
先生がお友達を怒っている声に、過剰に反応し不安になる。
◆意思表示ができない
→お友達に合わせてばかりで、お友達と良好な関係が作れない。
自分の気持ちを押し殺して過ごす為、ストレスが溜まる。 等
このような状況は、子どもが怠けているのではなく、発達の特性のためであることを、きちんと学校側にも理解してもらう必要があります。
そして、適切な配慮と環境調整を行うことで、安心して学校生活を送れるようにしてあげましょう。
不登校だった我が子が、新学期で再スタートを切れる環境を手に入れることができた私の対応法について、ご紹介しますね。
3.発達障害の子を持つ親ができる進級前の環境調整
発達障害の子どもが普通級で楽しく過ごすためには、周囲の理解と配慮が必要です。
そして、子どもに適した環境を新学期の始めから整えてあげる為には、「進級前」からの学校との連携が必要となるのです。
我が家の対応を、ポイントとともにご紹介させていただきます。
◆ ① 「進級前」から相談する
進級後、何らかの困りごとが発生し、慌てて学校に相談をしていませんか?
実は、「進級前」から学校と連携をとっておくことが重要なんです。
できれば、年明けの忙しさが落ち着き、かつ学校が本格的にクラス編成の検討を始める1月下旬頃から2月初旬がベストかと思います。
新学期が始まってから、担任の先生との相性が悪いことや、犬猿の仲のお友達がいることが発覚しても、その環境を変えることは不可能ですよね。
私は、子どもが小学校2年生の秋頃から不登校になった時、担任に進められ勇気を出してスクールカウンセラーに相談しました。
娘の不登校に発達特性が影響していることから、その後生活指導の先生や支援学級の先生とも連携していただくことができました。
そして、年明けに受けた発達検査の結果や、親が認識している娘の発達特性等も学校に共有して、娘にとってベストな環境について話し合いを重ねました。
3年生も普通級に決まりましたが、子どもが新学期から学校に気持ちが向くように、我が子にあった担任の先生像やお友達等をお伝えをして、できるかぎりの調整をしていただきました。
おかげで、2カ月近く不登校だった発達障害の娘が、3年生の新学期から再登校を果たすことができたのです。
学校でうまくいかないことや問題も起こりましたが、娘の特性を理解してくれている担任の先生だったので、安心してお任せすることができました。
◆ ② 学校を味方にする
学校の先生方は、いつも忙しそうなので相談することを躊躇してしまいますよね。
しかし、先生方も保護者と同様に子どもたちを大切に思っていることは同じです。
私は、お話合いの都度、我が子のために時間を作って下さる先生に、感謝の気持ちを伝えました。
そして、あくまでも子育ては家庭がメイン、学校側に協力していただくというスタンスで、学校側に負担を感じさせないように意識しました。
そして、学校と連携していく中で、実感したことがあります。
不登校対策は、「学校」と「保護者」で連携・協力して対処していくことが必要不可欠であるということです。
子どもの特性を一番よく理解している保護者と、教育現場の専門家の先生が、情報を共有し合い話し合い行うことで、その子どもにあった最善策を見出すことができるのです。
私は、子どもを3年生も普通級に通わせると決めた時、
「また不登校になったら、さらに自信喪失をしてしまうのではないか…」
「いっそのこと、不登校のままでいたほうが良いのでは…」
という不安でいっぱいでした。
その時、教頭先生が私の不安を一瞬で吹き飛ばすような言葉を下さったのです。
「たとえ、また学校に来れなくなっても、そこまで頑張れたことは、〇〇さんの成功体験となり、自信になりますよ」
この言葉が、親の私たちの背中を押してくれました。
いかがでしたか?
私は、あの時勇気をもって、学校に一本の電話をして良かったと思っています。
お子さんの進級に不安を感じられている親御さんがいらっしゃったら、ぜひ「進級前」に、学校に相談して、学校を味方にして一緒に対策を検討されることをお勧めします!
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♡小冊子のご感想
子どもの行き渋りにどう対応するのが正解か分からず困っていました。こちらの本を読んで、行き渋りが悪化する対応をしていたことに気付き、はやめに知れて良かったと思いました。また、どう対応したらいいのか、具体的な対応と声かけが書かれていたので、ありがたいです。今日から取り組んでみます。
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執筆者:松あき子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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