習い事をめんどくさがる発達グレーの子どもに効果的なやる気を引き出すご褒美テクニックのご紹介です。適切なタイミングと工夫をすれば、ご褒美は行動のきっかけとなり、習慣化につながります。実例を交えた効果的な活用法を解説します!
【目次】
1.習い事がめんどくさい子にご褒美ってあり?なし?
2.ご褒美を使って習い事をさせても良い理由
3.発達グレーの子どものやる気を引き出すご褒美の使い方
4.きっかけはご褒美!習い事を休まず、練習態度も一変
1.習い事がめんどくさい子にご褒美ってあり?なし?
子どもが「やりたい!」と言って始めた習い事も、「めんどくさい!」と言われると、無理に行かせても嫌になるだけだし、休ませてしまっては続かないし…と対応に悩んでいませんか?
私は休まず習い事に行ったご褒美にお小遣いをあげています。
ご褒美で子どもを動かすなんてとんでもない!と思う親御さんもいらっしゃると思います。
ですが、ご褒美は行動を起こすためのきっかけで、行動することで得られる感動や経験が本当の報酬なんです。
行動することで子どもの脳は発達します。子どもが行動しない時間を長引かせないためにも、ご褒美で子どもを行動させるのはありです。

息子は半年以上、剣道のお稽古に行くのがやっとの状態でした。
その息子が今月、夫と週2回のお稽古を1カ月休まず通えたら、ご褒美としてお小遣いを毎月貰えるという約束をして見事、目標を達成することができました!
目標を達成するだけでなく、お稽古にも真剣に取り組むようになりました。
秘訣は発達グレーの息子にあったご褒美の使い方をしたからです。
今回は、ご褒美を使っても良い理由と発達グレーの子どもにあったご褒美の使い方についてご紹介していきます。
2.ご褒美を使って習い事をさせても良い理由
皆さんはどんな効果を期待してご褒美を使いますか?
ご褒美には子どもをすぐに行動させる効果があります。
ご褒美で子どもを行動させると、ご褒美がないと動かない子になってしまうのではないか、ご褒美の要求がエスカレートするのではないか、と心配になる方も多くいらっしゃると思います。
けれど、ご褒美は子どもが行動を起こすためのきっかけにすぎません。
子どもが行動を起こすことで得られる、感動や経験こそが本当のご褒美になります。
ご褒美につられて動いているように見えるかもしれませんが、実は
・できなかったことができるようになった
・周りから認められた、喜んでもらえた
という感動や経験が報酬となって、その行動が習慣化して継続できるようになっていきます。

やる気がない子どもに根性論で無理矢理やる気を起こさせても長続きしないし、行動しないままでは子どもの脳は経験不足で発達しません。
子どもがやる気を出して喜んで行動をするならば、ご褒美をどんどん活用してたんくさんの感動と経験で脳を発達させて欲しいです。
3.発達グレーの子どものやる気を引き出すご褒美の使い方
ただし、使い方を間違えると、ご褒美がないと動かなくなるという、皆さんが心配している結果になるので注意してくださいね。
特に発達グレーの子どもは、ご褒美をあげるタイミングが大事です。
見通しが立てることが苦手な発達グレーの子ども達はすぐに手に入るご褒美には反応よく動きます。
1カ月後に貰えるご褒美では行動に起こせません。はじめは行動できたとしても継続できなくなってしまいます。
そのため、1カ月後のゴールまでを小さく分けて、小さなご褒美を積み重ねていくと1カ月後のゴールにたどり着くことができます。

例えば、
・習い事の日はゲームの時間をいつもより多くする
・習い事の帰りにアイスを買って食べる
その積み重ねで1カ月、お稽古に休まず通えたら1カ月分のお小遣いをゲットできる、といった具合です。
目の前のやるべきことをこなした時に貰える短期的なご褒美と、その先にある大きな目標を達成した時に貰える長期的なご褒美を組み合わせると、見通しを立てるのが苦手な発達グレーの子ども一カ月先の目標に向かって頑張れます。
子どものモチベーションが上がるご褒美をぜひ用意してください。
できた時には、ご褒美と一緒にお母さんの褒めの言葉をセットにしてくださいね。お子さんのエンジンが上がってきます。
4.きっかけはご褒美!習い事を休まず、練習態度も一変
夫と1カ月間、剣道のお稽古を休まず行けばお小遣いを貰えると約束をした息子は、動き出してしまえば、あとは自走していきました。
日々の中で、お小遣いの話は息子も忘れて一度もでてきませんでした。
私がしたことは、1日の始まりに、今日は剣道の日だよと伝えることと、日々の練習中にこまめに褒めることをし続けたことだけです。
そして周囲も、息子の変化に気がつき、褒められることが増えてきました。
褒められることで練習態度がガラリと変わっていきました。
お稽古の最初と最後に行われる座礼が、動きを止めることが苦手な息子には苦痛でした。
1人だけ体が動いてしまい、正座が持続しない、1人だけおしゃべりをしているという状態でした。
けれども休まずお稽古に通えたことで皆に認められて自信がつき、座礼中に姿勢を崩さず正座をして、先生の話が聞けるようになり、真面目にお稽古に取り組むようにもなりました。
継続することの難しさを感じていた時期でしたので、1ヶ月のこの成長は、私たち親子にとってとても大きな財産となりました。

いかがでしたか?
短期的なご褒美と長期的なご褒美の組み合わせと、ご褒美をあげる時はママの褒め言葉をセットにすると子どものやる気もさらにアップしてご褒美の効果も長続きします。
正しいご褒美の使い方で子どもをどんどん行動させて、感動と経験から自分で動くことを習慣化できる脳を育てていきましょう!
全ての困りごと解決は親子関係を整えることから始まります。
執筆者:山田あき
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)