5歳の反抗期で毎日怒ってしまい、「もう疲れた…」と感じていませんか?言うことを聞かない子に正面からぶつからず、親子バトルを減らしてラクになる関わり方を解説します。
【目次】
監修者:吉野加容子
発達科学コミュニケーション創始者/パステル総研主宰/発達科学ラボ代表
脳科学をベースに、発達障害・発達グレーゾーンの子どもの発達支援を専門とする。広島大学教育学部卒業後、東京学芸大学大学院修士課程、慶應義塾大学大学院博士課程で学び、民間企業での脳科学研究、医療機関での発達支援、大学での教育に従事。
15年以上にわたり発達に悩む親子と向き合う中で、「子どもの発達を本当に伸ばすのは、家庭での365日の関わりである」という結論にたどり着く。
病院や学校だけでは支援が届きにくい発達グレーゾーンの子どもたちに対して、家庭で再現できる支援を確立するため、脳科学・教育学・心理学を融合した独自メソッド「発達科学コミュニケーション」を開発。
これまでに数多くの親子の変化を生み出し、“ママが変われば子どもが変わる”という発達支援の新しい当たり前を広げている。
著書に『発達障害とグレーゾーン 子どもの未来を変えるお母さんの教室』『脳を育てる親の話し方』『脳が喜ぶ子育て』など。
1.5歳の反抗期に「もう疲れた」と感じるのは自然なこと
5歳になると、急に言うことを聞かなくなったように感じることがありますよね。
「着替えて」
「お風呂入ろう」
「早くして」
そう声をかけても返ってくるのは、
「イヤ!」
「やりたくない!」
「自分でやる!」
毎日その繰り返しで、気づけば怒ってばかり。
「なんでこんなに反抗するの?」
「私の育て方が悪いのかな…」
と、つらくなっていませんか?
特に5歳頃は、
「自分で決めたい」
「自分でやりたい」
という気持ちが大きく育つ時期です。
ですがその一方で、感情をコントロールする力はまだ未熟。
そのため、
「やりたいのにできない」
「思い通りにならない」
という葛藤が、反抗という形で出やすくなります。
さらに5歳は言葉も達者になるため、反抗の“圧”が強く感じやすい時期です。
だからこそ、毎日向き合っているママが疲れてしまうのは当然なんです。
もしママがいつでも元気なら、
「はいはい、反抗期ね」
と流せるかもしれません。
ですが実際は、夕方には親も疲れています。家事もある。兄弟対応もある。仕事をしている人もいる。そんな中で毎日「イヤ!」をぶつけられ続ければ、限界になるのは自然なことです。
大切なのは、「どうやって言うことを聞かせるか」ではなく、親子バトルを増やさない関わりに切り替えていくことなんです。
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2.毎日怒っていた私が気づいた「言うことを聞かせよう」とする苦しさ
わが家でも、5歳頃は毎日ぶつかっていました。
名前を呼んでも、
「イヤ!」
着替えようと言っても、
「イヤ!」
そのたびに私は、自分のすべてを否定されているような気持ちになっていたんです。
特に夕方。こちらも疲れて余裕がない時間帯は、本当にしんどくて。最初は優しく言っていたのに、何度も拒否されるうちに、結局怒鳴ってしまう。そして寝顔を見ながら自己嫌悪。
そんな毎日でした。ですが当時の私は、「ちゃんとしつけなければ」と思っていたんです。
このままでは困る。甘やかせばわがままになるかもしれない。だから、できていないことを直そうとしていました。
ですが実際には、それが親子バトルを増やしていたのかもしれません。
私はずっと、
「早くして」
「なんでやらないの?」
「また?」
と“できていないこと”ばかりを見ていたんです。
そこで関わりを変え、小さな「できた」を言葉にするようにしました。
「来てくれたね」
「座れたね」
「返事したね」
▲▲寝る時間におもちゃだらけ…「寝る前にお片付けはじめたね!」で笑顔に。
するとある日、子どもが一瞬黙って私の顔を見て、小さく「うん」と返したことがありました。
その時私は、「この子はずっと否定されているように感じていたのかもしれない」と初めて気づいたんです。
3.5歳の反抗期で今すぐ対応を変えてほしい理由|怒るほど悪循環になる
5歳の反抗期は、「言うことを聞かせなきゃ」と思うほど、親子関係が苦しくなりやすい時期です。
なぜなら、
怒られる
↓
反発する
↓
さらに怒られる
という悪循環が起きやすいからです。
特に、
・感情の切り替えが苦手な子
・外で頑張りすぎる子
は、家で爆発しやすい傾向があります。
すると親は、「また始まった…」「いい加減にして」と止めたくなる。ですが、強く抑え込もうとするほど、子どもはさらに反発しやすくなります。
もちろん、何でも許すという意味ではありません。
ただ、5歳の反抗期でまず必要なのは、「言うことを聞かせること」ではなく、安心して動ける親子関係を作ることなんです。
実際、子どもは「ママを困らせたい」わけではありません。
「自分で決めたい」
「わかってほしい」
そんな気持ちを、まだ上手く整理できないだけなんです。
だからこそ、真正面からぶつかり続けるより、親子バトルを減らす関わりへ切り替えることが大切です。
4.【結論】5歳の反抗期で疲れたママがラクになる2つの対応
では、毎日怒ってしまう状態から抜け出すには、どうすればいいのでしょうか。ここでは、わが家でも効果があった2つの対応をお伝えします。
◆まず「言うことを聞かせる」をやめる
反抗されると、つい「ちゃんとさせなきゃ」と思いますよね。ですが5歳の反抗期では、正面から勝負するほど親子バトルが増えやすくなります。
特に、「早く!」「なんでやらないの!」を繰り返す状態になると、子どもも防御モードになり、さらに「イヤ!」が強くなっていきます。だからまずは“従わせる”より、衝突を減らすことを優先してください。
例えば、
「靴履いて!」ではなく「どっちの靴から履く?」
「早く片づけて!」ではなく「5個だけ一緒にやろうか」
など“できる形”にハードルを下げるだけでも、ぶつかり方が変わってきます。
◆“できてない”より“できた”を言葉にする
5歳の反抗期で大切なのは、「できていない行動を減らす」より、「できた経験を増やす」ことです。ですが実際は、当たり前にできていることほど見逃されがち。
・返事した
・座れた
・来られた
・切り替えられた
こうした小さな行動は、普段はスルーされやすいですよね。ですが、この“できた”を言葉にされることで、子どもは少しずつ安心して動けるようになります。
特別な褒め方は必要ありません。「来たね」「できたね」「座れたね」それだけで十分です。
反抗期は、“ダメな行動を減らす”より、“できる行動を増やす”視点に変えると、親子関係がラクになっていきます。
▲▲毎日の小さな“当たり前”に声をかけ続けた記録
5.5歳の反抗期はいつまで続く?親子関係がラクになる回復の流れ
5歳の反抗期は、急に終わるというより、親子の関わり方で少しずつ落ち着いていくことが多いです。
最初は、何を言っても「イヤ!」だった子も、「否定されない」「わかってもらえる」という安心感が増えることで、少しずつ切り替えられる場面が増えていきます。
もちろん、すぐに全部うまくいくわけではありません。疲れて怒ってしまう日もあります。
ですが、毎日ぶつかり続ける状態から、「今日は怒鳴らずに済んだ」「一回で切り替えられた」
そんな小さな変化が積み重なることで、親子関係はラクになっていきます。
5歳の反抗期で本当に大切なのは“言うことを聞く子”にすることではありません。
親子で安心して過ごせる時間を増やしていくことです。
その土台ができることで、子どもは少しずつ、自分で気持ちを整える力を育てていけるようになります。
怒りを爆発させる子どもへの対応はこちら▼▼
よくある質問(FAQ)
Q1.5歳の反抗期で毎日怒ってしまいます。怒るのは悪影響でしょうか?
A.毎日「イヤ!」と反発され続ければ、怒ってしまうのは自然なことです。大切なのは、一度も怒らないことではなく、親子バトルが増え続ける状態を減らしていくことです。まずは「言うことを聞かせる」より、「安心して動ける関係」を意識してみてください。
Q2.5歳の反抗期で言うことを聞かない時は、厳しくしつけた方がいいのでしょうか?
A.「ちゃんとしつけなければ」と思うのは自然ですが、強く叱るほど反発が激しくなる子も少なくありません。特に5歳は「自分で決めたい気持ち」が強くなる時期です。まずは命令より、“できる形”にハードルを下げた関わりを意識すると、親子の衝突が減りやすくなります。
Q3.5歳の反抗期はいつまで続きますか?
A.反抗期は急になくなるというより、親子の関わり方の中で少しずつ落ち着いていくことが多いです。「否定されない」「わかってもらえる」という安心感が増えることで、子どもも少しずつ気持ちを切り替えやすくなります。まずは“言うことを聞かせる”より、“安心して過ごせる時間を増やす”ことを大切にしてみてください。
子どもの反抗期に困り果てているママ!対応策をご紹介しています!
執筆者:本田ひかり
発達科学コミュニケーションアンバサダー
保育園の頃から癇癪や登園しぶりのあった娘にうまく関われず、自分は「子育てに向いていない」と感じていました。
小学2年生で登校しぶりが悪化し不登校に。外に出ることも難しくなった娘に「このままじゃだめだ」と思いながら、どうしていいかわからず。
そんな中で発達科学コミュニケーションを学び、子どもを変えようとするのではなく、関わり方を見直したとき、少しずつ親子の空気が変わっていきました。
子どもに合った関わりができるようになると、張りつめていた子育てが、無理なく進んでいく感覚に変わっていきました。
かつては家にこもり外出も難しかった娘は、現在思春期。友達と過ごす時間を楽しめるようになりました。
かつての私のように、わが子に合う子育てがわからず苦しんでいるママへ、無理に頑張らなくても親子は変わっていく。そんな関わり方を届けたいと思い発信しています。