「友達関係がうまくいかない」娘さんに悩んでいませんか?もしかしたら、その原因は、娘さんの繊細な特性と関係しているかもしれません。この記事では、繊細な中学生女子が、友達関係を自分らしく楽しめるようになるために、お家でできるサポートを3つお伝えします。
【目次】
1.友達関係がうまくいかない!繊細な中学生女子の悩み
2.繊細中学生女子の友達関係がうまくいかない理由
3.お家で人間関係の土台とコミュニケーション力を育むサポート3つ
①まずはお母さんと親友に
②お母さんとの楽しい会話がコミュニケーションの土台に!
③気づきを与える会話で、自己理解を味方にしよう
1.友達関係がうまくいかない!繊細な中学生女子の悩み
繊細な中学生の娘さんが、「友達関係がうまくいかない」と悩んでいると、こちらまで、一緒に気が滅入ってしまいますよね。

たしかに、繊細タイプの娘さんは友達関係が苦手かもしれません。
けれど、人間関係の基礎とコミュニケーションの土台を整えれば、自分らしく、友達関係を築けるようになります。
一番身近なお母さんだからこそできるサポートをお伝えしますね。
この記事を書いている私自身、幼い時から恥ずかしがり屋でした。それでも、小学生までは何となくうまく友達とうまくやっていました。
けれど、中学生になると、人間関係がより複雑に感じられ、自分の居場所を見つけらることが難しくなりました。
「みんな友達」だった小学生と、中学生では状況が違います。
中学生になると、「あの子とは気が合うな」「あの子とはなんだかリズムが合わない」と「合う・合わない」が徐々に分かるようなります。
また、「私も同じように思う!」であったり、「その考え方は違う気がする」といったような価値観の違いも生まれてきます。
さらには、「あの子はクラスの人気者」、「勉強ができて、頭が良い」などがステータスとなり、無意識のうちに序列を作ったりすることもありますよね。
中学生はまだまだ一人一人が未熟です。複雑な環境の中で、自分で気の合う友達を探し、居場所を見つけることは簡単ではありません。
中学になって、急に繊細な女子が友達関係を難しく感じるのはよくあることです。
2.繊細中学生女子の友達関係がうまくいかない理由
繊細な中学生女子が「友達関係がうまく行かない」と感じる理由は、繊細で不安を感じやすい脳の特性と関係があるかもしれません。
脳には「扁桃体」という場所があります。そして、扁桃体は本来、「ここは危険だよ」「何か様子がおかしい」など、身の危険を知らせ、自分自身を守るために働きます。
けれども、繊細なお子さんの場合、この扁桃体が過剰に反応してしまうのです。
そのため、
・周りの空気を読み過ぎてしまう
・相手の「イライラ」など、他人の感情に影響を受けやすい
・何か言ったり、行動することで、どう思われるかが気になる
・相手の些細な態度や言葉に傷つきやすい
・人と一緒にいたり、会話することに疲れやすい
ということが起こります。
色々なことが気になりすぎて、動けず、コミュニケーションが苦手になりやすいです。
特に3人以上のグループでの会話では、話の流れを理解し、タイミングよく、流れに添って発言をしなければいけません。
何を言うか迷っている間に、話題が変わり、結局発言できなかった。
会話に入れなかったことで、友達関係に自信を失ってしまうことが多くなります。
けれども、心配しなくて、大丈夫です!お家でのお母さんとの関わりで、人間関係の土台とコミュニケーション力を育てることができるんですよ。
私の知人の繊細な娘さんも、お母さんと話すことで会話のやりとりが上手になり、今では「友達といるのが楽しい」と笑顔で過ごしています。
3.お家で人間関係の土台とコミュニケーション力を育むサポート3つ
人間関係の基本は「私がいて、相手がいるという」ことから始まります。
そして相手と、言葉や表情、声のトーンを通して、やり取りをすることがコミュニケーションですよね。
実は、お家には友達関係を学ぶための条件がそろっています。
そして前章では、不安の感じやすさが、コミュニケーションの苦手につながっていることをお伝えしました。
ですから、安心して過ごせるお家こそが、コミュニケーションを練習し、身につける最適な場所なのです!
◆① まずはお母さんと親友に
「みんなと仲良く」するという考えはいったん横に置き、一緒にいても自分らしくいられる「たった一人」の友達を作りましょう。
そして、まずは「たった一人の友達」「親友」にお母さんがなってあげることをオススメします。
中学生女子は気の合う子同士でグループを作ることが多く、グループの中に自分の居場所を探し勝ちです。
けれども、繊細タイプの中学生女子は「みんなと仲良くしよう」と考えれば考えるほど、周りが気になって、どう振る舞えば良いかが分からなくなってしまうものだからです。
1対1の信頼できる関係こそが、全ての人間関係の最強の土台になります。
◆②お母さんとの楽しい会話がコミュニケーションの土台に!
そして、コミュニケーション力を伸ばしたいなら、お母さんがお子さんとたくさん会話を楽しみましょう。
お子さんにとって、一番ハードルが低く、楽しく取り組めるのが、お母さんとの一対一の会話です。

グループの中で過ごせば、コミュニケーション力が育つように考えがちですが、実はそうではないのです。1段ずつ階段を登るように、進めていきましょう。
話す内容は、お子さんの話したいこと、好きなことなら何でも大丈夫です。
お母さんと一緒に話して、「分かってもらえた!」「思いが通じて嬉しかった!」という経験が、コミュニケーションへの前向きな気持ちを育み、自信も育ててくれます。
◆③気づきを与える会話で、自己理解を味方にしよう
そして、3つ目。友達関係に悩む繊細中学生女子のお母さんに是非オススメしたいのが「気づきを与える会話」です。
中学生と言えば、自分と人との違いが気になり出す時期もあります。繊細さを持つ娘さんが、自分自身を理解することは、友達関係がうまく行くための大きな力になります。
・「今日嬉しかったことは何?」
・「友達との関係で辛かったことは?」
繊細なタイプは、周りの人の様子や感情ばかりを気にして、自分の気持ちが置き去りになりがちです。
一日の終わりに、お母さんとの会話で、自分自身の気持ちを振り返る習慣を作りましょう。
・「その時、どう感じたの?」
・「そう感じたのは、なぜだろう?」
と問いを重ねることで、娘さん自身が自分への理解を深めていきます。
苦手な場面や傷つきやすい状況を知ることができれば、対策を考えることもできます。
また、人間関係での疲れやすさを理解して、適切な距離をとったり、休むことを選べるようにもなるでしょう。
「〇〇ちゃんは優しい気持ちをもっているんだね」「そういうところ素敵だよ」と前向きに捉えることを助ける会話をしてあげてくださいね。
そうすることで、自分自身への優しい眼差しが育ってきますよ。
繊細な中学生の娘さんが、お母さんとのコミュニケーションで人間関係の土台を学び、自分らしく、心が通う友達と出会えることを願っています。
子どもさんの繊細さを強みに変えるお母さんの関わり方を継続して学べます!
執筆者:春風なおみ
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)