日本と海外の子育ては何が違うのでしょうか?カナダの「否定しない」子育ては、実はお家での関わり方次第で日本でも再現できます。世界のヒントを学び、日本の息苦しい常識を手放して、わが子がのびのびと笑顔で育つ環境をお家の中に作りませんか?
1.日本の子育てと海外子育ての違いって?「みんなと同じ」が苦しいママへ
2.1カ月の欠席は「バケーション」!子どもの人生を豊かにする海外の新常識
3.カナダにいても子どもに怒ってしまう毎日…環境だけでは悩みを解決できなかった過去
4.今日からお家を海外子育て仕様へ!子どもの好奇心と感動を引き出す3ステップ
監修者:吉野加容子
発達科学コミュニケーション創始者/パステル総研主宰/発達科学ラボ代表
脳科学をベースに、発達障害・発達グレーゾーンの子どもの発達支援を専門とする。広島大学教育学部卒業後、東京学芸大学大学院修士課程、慶應義塾大学大学院博士課程で学び、民間企業での脳科学研究、医療機関での発達支援、大学での教育に従事。
15年以上にわたり発達に悩む親子と向き合う中で、「子どもの発達を本当に伸ばすのは、家庭での365日の関わりである」という結論にたどり着く。
病院や学校だけでは支援が届きにくい発達グレーゾーンの子どもたちに対して、家庭で再現できる支援を確立するため、脳科学・教育学・心理学を融合した独自メソッド「発達科学コミュニケーション」を開発。
これまでに数多くの親子の変化を生み出し、“ママが変われば子どもが変わる”という発達支援の新しい当たり前を広げている。
著書に『発達障害とグレーゾーン 子どもの未来を変えるお母さんの教室』『脳を育てる親の話し方』『脳が喜ぶ子育て』など。
1.日本の子育てと海外子育ての違いって?「みんなと同じ」が苦しいママへ
テレビやSNSなどで海外の教育を見聞きして、「カナダっていいな」「こういう環境でわが子を育ててみたいな」と感じたことはありませんか?
海外子育ての『のびのびとした雰囲気』に憧れるママは、きっと多いと思います。
逆に日本の毎日は、ママにとっても子どもにとっても、少し息苦しい時がありますよね。
「みんなと同じようにしなきゃ」
「怒られるから、ちゃんとしなさい」
わが子のためを思ってのことでも、毎日ガミガミ子どもに怒ってしまうのは、ママにとっても本当に苦しいことです。
実は、パステル総研のアンケート調査でも「全くイライラしない」と答えたママは、なんとたったの1人!
ほぼ100%のママが、日々イライラを感じていることがわかっています。
このように、毎日子どもに怒ってしまうのはママの性格のせいではなく、「みんなと同じ」を求める日本の環境そのものが、ママたちを追い詰めているからなのかもしれません。
私自身も、海外子育ては良いと思っています。
なぜなら、カナダなどの世界では、大人の関わりがすでに「発達科学コミュニケーション(発コミュ)」的で、大人が子どもを否定しないからです。
できているところに気づいて、言葉にする。
これが特別なことではなく、ごく普通の日常です。
学校の先生も、感情的に怒ることはまずありません。
自由なだけでなく、最初から「これはOK」「これはNG」というルールが決まっているので、子どもたちは萎縮せず、のびのびと育っています。
そんな話を聞くと、「いいなー、うちもカナダに行きたいなー」と思ってしまいますよね。
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2.1カ月の欠席は「バケーション」!子どもの人生を豊かにする海外の新常識
では、なぜカナダの子育てでは、子どもがこんなにも伸びやかなのでしょうか。
それは、大人が「学校のルール」よりも「子どもの人生全体」を見ているからです。
カナダの人は、人に対してとても寛容です。
例えば、私の息子が小学1年生の頃、1カ月日本に帰るために学校をお休みしたいと校長先生に相談した時のことです。
「さすがに1カ月はなぁ」とドキドキしていましたが、校長先生はこう言いました。
「あのね、それはお休みって言わないんだよ。それはバケーションって言うんだ。楽しんできて!」
この時、私はすごく感動しました。
先生は学校のカリキュラムだけを見ているのではない。「子どもにとって良いことをしてあげて」と言ってくれた。そう感じたのです。
日本では、そんな風に言ってくれる人は少ないかもしれません。
けれど、せめてお母さんはそうなれるんじゃないかな、と思っています。
日本の常識や、「みんなと同じ」という枠に囚われず、その子にとって必要かどうか。その子がちゃんと成長できるかどうか。
そんな基準でわが子を見てあげてほしいと思っています。
3.カナダにいても子どもに怒ってしまう毎日…環境だけでは悩みを解決できなかった過去
なぜ私がこんなことをお話しするのかというと、私自身が過去に大きく勘違いをしていたからです。
私はカナダに住んでいますが、以前はカナダのような子育てが全然できていませんでした。
順番を守らない息子に「なんで守れないの!」と怒鳴り、ブランコを譲らない時には「相手の気持ち考えなさい!」と責める。
気づけば怒鳴る子育てをしていました。カナダにいるのに、です。
周りのカナダの人たちがやっている優しい関わりを見ているだけでは、自分はできませんでした。
やり方を知らなかったからです。
しかし、私は発コミュを学んだことで、ようやくカナダの子育てができるようになりました。
今まで見ていた関わりがようやく「家庭で再現できる形」になったのです。
そして、関わりのやり方が変わったことで、私自身の考え方もカナダの人のように変わっていきました。
4.今日からお家を海外仕様へ!子どもの好奇心と感動を引き出す3ステップ
実は、カナダの子育ては「カナダという場所」に住んでいないとできないわけではありません。
お家での関わりを変えるだけで、日本にいても「カナダの子育て」は再現できるのです。
カナダの学校でも大切にされている「ポジティブスタート」を軸にした3ステップで、今日からお家を海外子育て仕様に変えていきましょう。
ステップ1:まずは肯定から入る(ポジティブスタート)
子どもがルールから外れた時も、
「あなたはこんな良いところがあるよね」
「いい子って知ってるよ」
と、まずは肯定から入ります。
ステップ2:感情ではなく「ルール」を確認する
次に、「だけどね、これはダメってルールだったよね?」と確認します。
あらかじめ「これはOK」「これはNG」というルールを共有しているので、子どもは「ママに怒られた」ではなく「ルールから外れた」と冷静に認識できます。
ルールを確認した上で、「OK、だったら次はどうする?」と問いかけ、子ども自身に考えさせてあげてください。
ステップ3:遊びを通して「好奇心」と「感動」を引き出そう
勉強に時間を使うのも良いですが、遊びが子どもを豊かにします。
子どもが夢中になっている好奇心を大切に、親子で一緒に心を動かしてください。
この感動の共有が、子どもの未来に良い影響を与えてくれます。
私の父は、海外赴任をするような仕事ではありませんでしたが、とにかく私たちを遊びに連れて行ってくれました。その経験が今の私に繋がっています。
この3ステップを意識するだけで、お家の空気が変わり、子どもは否定されない安心感から自分から動き出せるようになっていきます。
日本の常識からは外れるかもしれないけれど、自分の子どもに合っていると信じられることを貫いてほしい。
「みんなと同じ」ではなく、「その子に対して必要かどうか」「その子がちゃんと成長できるかどうか」を基準にしてほしい。そう願っています。
海外子育てについてのよくある質問(FAQ)
Q1:日本に住んでいても、カナダ式のような「海外子育て」を実践することはできますか?
A1:はい、可能です。海外子育ての素晴らしさは「場所」ではなく、大人が子どもを否定しない「関わり方」にあります。日本の「みんなと同じ」という常識を少し手放し、お家での声かけを変えるだけで、家庭を安心できる環境に変えていくことができます。
Q2:わかってはいるのですが、世間の目が気になって毎日子どもに怒ってしまいます……。
A2:ご自身を責める必要はありません。パステル総研の調査でも、ほぼ100%のママが日々イライラを感じていることがわかっています。毎日子どもに怒ってしまうのはママの性格のせいではなく、日本の環境の息苦しさが原因です。まずは「イライラしてもいいんだ」とママ自身の心をラクにしてあげてくださいね。
Q3:子どもを否定しない関わりを取り入れたいですが、感情的にならずにルールを教えるにはどうすればいいですか?
A3:カナダの学校でも実践されているように、まずは「いい子って知ってるよ」と肯定から入る「ポジティブスタート」が大切です。感情的に怒るのではなく、あらかじめ決めたOK・NGのルールを確認し、「次はどうする?」と子ども自身に考えさせてあげてください。わが子に合った声かけの「型」や「引き出し」を増やしていくことで、ママの心にも必ず余裕が生まれていきます。
日本の常識を手放して、お家で「海外子育て」を始める関わり方をお届けしています!
執筆者:梅村やよい
発達科学コミュニケーションマスタートレーナー
カナダ在住。ADHDの長男の激しい癇癪やトラブルに悩み、日本のしつけしか知らなかった私は「ダメ!」と叱ってばかり。専門家を頼っても状況は変わらず、いつしか「母親をやめたい」と思うほど、過酷な子育てに疲れ果てていました。
発達科学コミュニケーションに出会い、カナダでは一般的な「叱らない子育て」を家庭で実践できる「やり方」を手に入れ、子育ての軸が大きく変化。
その後、お家での関わりを変えた結果、感情の爆発が激しかった息子が、少しずつ怒りをコントロールできるようになり、今では「ママが僕のママでよかった!」と笑顔で言ってくれるまでに成長しています。
かつての私のように、子どもを怒ってばかりの毎日に悩むママへ、「ママが感情を手放し、子どもと微笑み合う幸せ」を届けています。