「学校に行きたいけど行けない…」不登校から回復し始めた子の家での過ごし方

 

4月は学校に行けていたのに、GW明けから「学校に行きたいけど行けない…」と動けなくなっていませんか?実は、ゲームや動画ばかりになるのはサボりではなく脳のSOSかもしれません。今回は、不登校から回復し始めた子の家での過ごし方を紹介します。
 

【目次】

1.学校に行きたいけど行けない…休ませるべき?
2.学校を休ませても不登校を繰り返す理由
3.「学校へ行かせなきゃ」と焦っていた私が見落としていたこと
4.じっとしていられない子が落ち着く観察のコツ

 
 

監修者:吉野加容子

発達科学コミュニケーション創始者/パステル総研主宰/発達科学ラボ代表

 

脳科学をベースに、発達障害・発達グレーゾーンの子どもの発達支援を専門とする。広島大学教育学部卒業後、東京学芸大学大学院修士課程、慶應義塾大学大学院博士課程で学び、民間企業での脳科学研究、医療機関での発達支援、大学での教育に従事。

 

15年以上にわたり発達に悩む親子と向き合う中で、「子どもの発達を本当に伸ばすのは、家庭での365日の関わりである」という結論にたどり着く。

 

病院や学校だけでは支援が届きにくい発達グレーゾーンの子どもたちに対して、家庭で再現できる支援を確立するため、脳科学・教育学・心理学を融合した独自メソッド「発達科学コミュニケーション」を開発。

 

これまでに数多くの親子の変化を生み出し、“ママが変われば子どもが変わる”という発達支援の新しい当たり前を広げている。

著書に『発達障害とグレーゾーン 子どもの未来を変えるお母さんの教室』『脳を育てる親の話し方』『脳が喜ぶ子育て』など。

 
 

1.学校に行きたいけど行けない…休ませるべき?

 
 
4月は頑張って学校へ行けていたのに、5月になって急に学校へ行けなくなってしまった…。
 
 
”学校に行きたい気持ちはある”けれども、朝になると体が動かない。
 
 
学校を休ませると、家では少し元気そうに見えるけれども翌朝になると、また学校へ行けない。
 
 
そんな毎日が続いて「どうして休んでいるのに元気にならないの?」「このままずっと行けなくなったらどうしよう…」と不安になっていませんか?
 
 
実は、学校に行きたいけど行けない子に対して、ただ休ませるだけでは、学校復帰にはつながりにくいことがあるんです。
 
 
 
 
4月は、「このクラスなら行けるかも」 「今年は大丈夫かもしれない」そんな期待があったからこそ、GW明けにまた動けなくなった姿を見ると、ママも戸惑ってしまいますよね。
 
 
ですが、 学校に行きたいけど行けない子は、サボっているわけではありません。
 
 
脳が、 もう頑張れない状態になっていることがあるんです。
 
 
だから、今必要なのは、「学校へ行かせること」だけをゴールにするのではなく、不登校の家での過ごし方を見直していくことなんです。
 
 
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2.学校を休ませても不登校を繰り返す理由

 
 
学校を休ませているのに、学校へ行けるようにならない…。
 
 
少し元気になったように見えても、学校の話になると不機嫌になる。
 
 
そんな様子を見るとこのまま休ませていていいのかな…と不安になりますよね。
 
 
ですが実は、不登校を繰り返してしまう子には、“脳が回復する休み方”になっていないケースが少なくないんです。
 
 
ADHDタイプの子や、頑張りすぎる子、空気を読みすぎる子は、私たちが思っている以上に、学校でたくさんのエネルギーを使っています。
 
 
・授業を聞く。
・注意されないようにする。
・友達に合わせる。
・空気を読む。
・失敗しないように頑張る。
 
 
4月は新しい環境の中で、緊張しながら走り続けている子も多くGWで少し気が緩んだ時に、張っていた糸が切れたように、動けなくなってしまうことがあります。
 
 
 
 
そして、頑張り続けてエネルギーが切れた脳は、刺激に反応しやすい状態になります。
 
 
だから、
ゲームがやめられない
暴言や癇癪が増える
学校の話題だけで荒れる
 
こういう状態が起きやすくなります。
 
 
これは、わがままというより、「脳が余裕を失っていますよ」というSOSサインなんです。
 
 
ですがここで、多くのママが苦しくなりやすいのが、「学校へ行けるかどうか」だけを判断軸にしてしまうこと。
 
 
行けた日は安心する。行けなかった日は不安になる。
 
 
そうすると、「そろそろ行かないと」「今日だけでも行ってみる?」「勉強遅れちゃうよ」と、“学校へ戻すこと”が中心になってしまい、回復していない状態のまま学校にいくことで脳にはさらにストレスがかかってしまいます。
 
 
その結果、学校=しんどい場所という感覚が強くなり、さらに学校に行きたいけど行けない状態が長引いてしまうこともあるんです。
 
 
だから、不登校の家での過ごし方で大切なのは、“ただ休ませるだけ”ではなく、“脳が回復する時間”に変えていくことなんです。
 
 

3.「学校へ行かせなきゃ」と焦っていた私が見落としていたこと

 
 
実は、私の息子は小学3年生の時に、3ヶ月の不登校を経験しています。
 
 
当時の私は、「今休ませたら戻れなくなる」と思っていたので学校へ行きたくない息子を無理やり車へ乗せて、学校へ連れて行ったこともありました。
 
 
ですが、学校へ近づくほど荒れる。車から降りない。暴言を吐く。逃げ出そうとする。
 
 
そして家では、1日中ゲームしかしない状態になっていきました。
 
 
私はその時、「学校へ行かせること」が正しいと思っていたので休ませている時間も、「どうやったら学校へ戻れるか?」ばかりを考えていました。
 
 
今日は休ませる。でも翌日は不安になって押す。また荒れる。そして自分を責める。私の対応はブレブレでした。
 
 
 
 
ですが、発達科学コミュニケーションを学ぶ中で、“ただ学校を休ませるだけ”では、学校に行けるようにならないこと、休んでいる時間を“脳が回復する時間に変えてあげること”が大切なんだという価値観に出会いました。
 
 
その視点を持てるようになってから、「学校に行けるか行けないか」ではなく「脳が回復してきているか」を見られるようになっていきました。
 
 

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4.不登校から回復し始めた子の家での過ごし方

 
 
学校に行きたいけど行けない子に必要なのは、“ただ休ませるだけ”ではなく“脳が回復する休み方”をさせてあげることです。
 
 
脳が疲れ切っている時は、「できなかったこと」より「できていること」を感じられる関わりが、エネルギー回復につながります。
 
 
やることはとてもシンプルです。
 
 

①今できていることを肯定する

 
 
学校に行けなくなっている子どもは、自信を失っている状態です。
 
 
なので、お母さんが言葉で小さな成功体験を作っていくことがポイントになります。
 
 
朝ごはんしっかり食べられたね!」「着替えてきたんだね!と、今できていることをしっかり肯定していきます。
 
 
そうすると、学校復帰に必要な「できるかも」という感覚が少しずつ育っていきます。
 
 

② 子どもの世界に興味関心を向ける

 
 
例えば、ゲームをしている子どもに、そのゲーム難しそうだね」「そのキャラ好きなんだ」「今のすごかったねこんなふうに、子どもが見ている世界に関心を向けてみてください。
 
 
お母さんの関わりが1つ変わると、子どもにとっては、「話しても大丈夫かも」「わかってもらえたかも」という安心につながっていきます。
 
 
不安や緊張でエネルギーを使い切っている子どもにとって、「安心できる時間」は、脳を回復させるためにも必要不可欠です。
 
 
このように、休んでいる時間を「脳を回復させる時間」という意識で過ごしていくことで、学校復帰に必要な力が少しずつ育っていきますよ。
 
 
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不登校に関するよくある質問

 

Q1. 学校に行きたいけど行けない時は休ませた方がいいですか?

 
A1「学校に行きたいのに動けない」時は、無理に登校を促すことでさらに脳にストレスがかかることがあります。ただし、休ませるだけで学校復帰につながるとは限りません。大切なのは、不登校の家での過ごし方を“脳が回復する時間”に変えていくことです。
 

Q2. 不登校でゲームや動画ばかり見ているのは悪化していますか?

 
A2.学校に行きたいけど行けない子は、不安や緊張で脳のエネルギーを使い切っていることがあります。そのため、ゲームや動画で安心感を得ようとしているケースも少なくありません。まずは「なぜやめられないのか」という背景を見ることも大切です。
 

Q3. 不登校の家での過ごし方で親ができることはありますか?

 
A3.不登校の家での過ごし方では、「学校へ戻すこと」を急ぐより、安心できる時間を増やすことが大切です。「朝ごはん食べられたね」「そのゲーム面白そうだね」など、小さな成功体験や安心感を積み重ねる関わりが、エネルギー回復につながっていきます。
 

執筆者:山本みつき
発達科学コミュニケーショントレーナー

 

好奇心旺盛で自然が大好きな息子が、小学校入学をきっかけに学校へ馴染めなくなり、母子登校から不登校を経験。

 

毎日の癇癪や暴言、学校や家からの飛び出しに悩み、「どうすればこの子を助けられるのか」と試行錯誤する日々を過ごしてきました。

 

そんな中、発達科学コミュニケーションに出会い、「子育てが間違っていた」のではなく、“この子に合った育て方”を知らなかっただけだと気づきます。

 

脳に届く声かけを実践していくことで、荒れていた息子は少しずつ落ち着きを取り戻し、「本当は勉強がしたい」と再び前を向けるようになりました。

 

現在は、「普通じゃないって、これからの時代の強みになる!」という想いのもと、子どもたちが持ち前の好奇心や才能を伸ばし、 この子にしかできない夢を描ける社会を目指して活動しています。

 
学校に行きたいのに行けない…。
学校復帰につながる“脳を回復する関わり方”をまとめました
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執筆者:山本みつき
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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