苦手なことが多い発達障害がグレーゾーンの子どもたち。中学生になると反抗期や自我の芽生えが強くなる為、叱られる機会が多くなっていませんか?自信を回復させることで自己肯定感を下げずにすむのです!お母さんがおうちでできる対応のコツをお伝えします。 |
【目次】
1. 発達障害・グレーゾーンの中学生の子どもが叱られ続けるとどうなるのか
発達障害やグレーゾーンの中学生のお子さんをお持ちのお母さんで、こんなご経験はありませんか?
また、今「うちの子、もしかして…」と悩んでいるお母さんもこんなご経験をされていませんか?
今日は発達科学ラボ門下生からのメッセージをご紹介します。
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うちの子が小学生の頃気になる「アレ?」がありました。
① 国語の教科書がスムーズに読めない…
② 字を書くと、枠からはみ出んばかりの存在感のある字…
③ 字の書き間違いや、抜け字が時々見受けられ…
周りのお子さんと比べると、話すことや行動に少し幼さがある子でした。
少しの困り感はあるものの勉強についていけないわけではなく、お友達とも仲良く遊べたので、「うちの子はただ幼いんだ…」そう思っていただけでした。
中学生になり、英単語が覚えられなくてみんなの前で先生にすごく叱られました。
本人は1時間も2時間もかけて練習しましたが、思うように覚えられません。返却された単語テストには赤字で脅しのような叱責の言葉が書かれていました。
こうしてどんどん自信をなくしていきました。その頃に、発達障害の傾向があることがわかりました。
今から思えば、気づいてあげられるタイミングは過去にあったのですよね。
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以上、門下生からのメッセージをご紹介しました。
門下生のメッセージのように、家庭以外でも叱られて続けていると以下のような事が起こります。
1.自分への自信喪失へつながる。
2. 挑戦しよう!という気持ちを持てなくなる。
3.先生や親に対する不安感を持ち人への不信感を強めてしまう。
4.勉強で叱られ続けると、勉強が嫌いになる。
5.否定的な言葉が増えてしまう。
6.負け惜しみの言葉が増える。(※すっぱい葡萄効果)
※すっぱい葡萄効果とは、イソップ物語のお話を心理学の視点からつけられています。
このお話は、キツネが葡萄を取ろうと頑張るがなかなか取れず最後は「どうせ、まだ青くて酸っぱい葡萄だから欲しくない」と諦めるというお話です。
キツネは、本当は自分の力不足により、ブドウの実が取れず食べることができなかっただけでした。
しかし、「どうせ、まだ青くて酸っぱい葡萄だから欲しくない」という因果関係が逆転したような屁理屈を持ち出してきたのです。
不合理な言い訳をすることに終始しているキツネの姿が描かれています。
このように見ていくと、否定的に叱り続けることは、一つも良い事がありませんよね。
心理的にも実証されているように、否定的な声掛けには素直にマイナスの感情を抱き、肯定的な声掛けにはプラスに感情が芽生えるものです。
2.外で叱られ続ける中学生の子どもに自己肯定感をつけるには?お母さんの対応のコツ
小学校以降思春期にかけて、学校やクラブなど、外で褒められる機会が少なかったり叱責されたりする機会が多いお子さんは、自信喪失になりやすく、家庭での自信回復がとても大切になります。
その理由は、発達障害のお子さんが他者の気持ちを理解する働きの脳の部分と共に、自分の感情を理解して処理する脳の部分も発達が未熟な場合が多いからです。
自分が抱えている劣等感を自分自身では対処しにくいのです。
でも、お母さんが子どもの特性を理解して、お子さんの自信回復のためにしてあげられることがあります。
それは、お母さんが毎日褒めてあげること!
もしかしたら、褒めるところが見当たらない…というお母さんもいらっしゃるかもしれません。
あたりまえの行動を認めてあげることや、行動を実況中継してあげることで子どもを褒める行為と同じ効果があり、劣等感は弱められます。
「今日も元気に学校へ行ってきたね」
「その笑顔いいね、うれしいな」
「帽子脱いだんだね」
何かができたときだけ褒めたのでは実は自己肯定感がつかないのです。
つまり、できる/できないに注目せず、存在を認めてあげるということが大切なのです!あなたの子育ての参考になれば幸いです。
執筆者:吉野加容子
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)
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