ケガが多い、迷子になる、時間が守れない…発達障害の子どもはトラブルが多いですよね。そこで今回は注意力をUPさせることでトラブルが解消できる、お家トレーニングを紹介します。オリジナル教材のダウンロードもできますよ! |
【目次】
1.ケガ・迷子・遅刻…これらのトラブルの原因は「不注意」です!
2.発達障害の子どものトレーニングで大事なこととは?
◆楽しく取り組む
◆自信をつける
3.注意力をUPさせる教材の取り組み方
◆子どもが好きなものから取り組む
◆ルールにこだわらない
1.ケガ・迷子・遅刻…これらのトラブルの原因は「不注意」です!
発達障害の子どもは様々な特性を持っているため、普段からトラブルを起こすことが多いですよね。
・ケガが多い
・すぐに迷子になる
・約束の時間を守れない
こんな子どもの行動に悩み、
「もっと気をつけなさい!」
「時間はちゃんと守りなさい!」
とイライラしてしまうお母さんも多いかもしれません。
実は子どものこういったトラブルには「不注意」が関係していることが多くあります。そのため、いくら叱ってもなかなか改善されないことが多いのです。
かと言って、不注意は成長すれば自然に良くなるものではありません。
そのまま何も対策をしないと、大人になってからスケジュール管理ができない、遅刻が多いなど困りごとがどんどん大きくなってしまうことも多いのです。
注意力には4つ種類があり、ケガ・迷子・遅刻などのトラブルには「同時に複数のことに注意を向ける力」が大きく関係しています。
例えば、ケガをしないように歩く場合だと「歩く」と「周囲をよく見る」の2つの動作を同時に行うことが必要になります。
ところが発達障害の子どもは不注意な傾向があるため、同時に2つ以上の作業をすることができず、その結果トラブルが多くなってしまうのです。
そのため、まずは日常生活の中で注意力をUPさせる声かけを取り入れることが必要です。
また注意力をUPさせるトレーニングとしては、探索問題や間違い探しなどのプリント教材がありますよね。
しかし日常生活のトラブルを解消するためには、プリント教材だけではなく、行動ベースのトレーニングに取り組むことも必要なんです!
そこでパステル総研では、お母さんと楽しく遊ぶことで子どもの注意力をUPさせる、オリジナルのトレーニングを開発しました!
今日からすぐに取り組める教材がダウンロードできますよ!
2.発達障害の子どものトレーニングで大事なこととは?
発達障害の子どもは脳の発達が凸凹しているために、得意なことと苦手なことの落差が大きいのが特徴です。
そのため、ついつい「なんとかして苦手を克服させないと!」とお母さんたちは必死になりがちです。
しかし、発達障害の特性は「治る」ものではありません。お母さんたちには、苦手を克服することにこだわるのではなく、子どもの生活を楽にしてあげることを目標にしてほしいのです。
ただ1つ誤解しないでほしいのは、発達障害の特性は「治る」ものではなくても、脳を発達させることはいくらでもできる、ということです。
そこで今回は、トレーニングを使って子どもの脳を発達させるために必要なポイントを2つお話しします。
◆楽しく取り組む
まず1つ目は楽しく取り組むことです。脳を発達させるために必要なことは子どもに行動させることです。
しかし子どもが嫌々やっている状態では、残念ながら脳は成長しません。反対に子どもが「楽しい!」と感じているときは、脳はぐんぐん発達するのです。
そこで今回紹介するオリジナルの教材では、ただ単に2つの作業に同時に取り組ませるのではなく、
・音楽を聴きながら、好きなものを書いていく
・言葉遊びをしながらキャッチボールをする
など親子でコミュニケーションを取りながら、楽しく取り組むことに重点をおいています。
◆自信をつける
2つ目に必要なことは、子どもに自信をつけてあげることです。
発達障害の子どもは苦手なことが多く、普段から自信を失う機会がとても多いですよね。
ところが、お家でトレーニングをすれば、うまくいかなくてもお母さんの対応次第で成功体験にしてあげることができるんです。
例えば学校で、最後まできちんとノートを書けなかった場合、子どもは「できなかった…」と自信をなくすきっかけになってしまいますよね。
ところがお家でのトレーニングでは、最後まできちんとやりきれなくても「ここまではできたね!」「頑張ったね!」などと声をかけてあげることで成功体験に変えることができるのです。
3.注意力をUPさせる教材の取り組み方
ではここからは、注意力をUPさせる教材の取り組み方についてお話ししていきます。
今回紹介するオリジナルのトレーニングは、2つの作業を同時に行うことで注意力をUPさせることが目的です。
しかし、冒頭でお話ししたように、発達障害の子どもは同時に複数のことに注意を向けることが苦手です。そこで子どもをやる気にさせるためには、ちょっとした工夫が必要になります。
◆子どもが好きなものから取り組む
先ほどもお話したように、発達障害の子どもはできることとできないことの落差が大きく、個人差もあります。
例えば、不器用なタイプの子どもは「音楽を聴きながら作業する」と言うのは少し苦労するかもしれません。
また情報処理が苦手な子どもは「言葉遊びをしながらキャッチボールをする」と言うのは少し難易度が高いかもしれません。
そのため、普段のお子さんの様子を見て「これだったら楽しくできそうだな」と言うものから取り組んでください。
今回のトレーニングは5種類あり、さらに3ステップに分かれています。
掲載の順番にはこだわらなくても大丈夫ですし、ステップ1を飛ばしてステップ2から始めても構いません。
このトレーニングで大事なことは、子どもが楽しみながら自信をつけることです。
お子さんの「やりたい!」という気持ちを大事にしてあげてくださいね。
◆ルールにこだわらない
お母さんが取り組みやすいように、それぞれのトレーニングにはそれぞれ一定のルールを設けてあります。
例えば『その④ノートが楽に書ける!「音楽を聴きながら字を書こう」』では
ステップ1:好きな〇〇を1つ書いてもらう
ステップ2:好きな〇〇を3つ書いてもらう
ステップ3:条件をつけて、好きな〇〇を3つ書いてもらう
というように、取り組み方を設定しています。
しかし「3つ」と書いてあっても、お子さんがもっと書きたい!というのであれば5個でも10個でも構いません。
調べることが好きな子どもには「図鑑を見て見てもいいよ」などと提案するのもオススメです。
不注意な子どもにとって、「複数のことを同時にこなす」という作業は大変なことです。ルールにこだわらずにお子さんの特性や性格に合わせて、楽しく取り組めるようにアレンジしてくださいね。
いかがでしたか?ケガ・迷子・遅刻などの不注意からくるトラブル解消には、お家で遊びながらトレーニングすることが効果的です。
オリジナル教材を使って、今日から早速取り組んでくださいね。
執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)