子どもが勉強もせずにYouTubeを見ているとイライラしてしまうお母さん。そのイライラは子どものストレスにもなってしまうので要注意です!YouTubeを活用した簡単なコミュニケーションで子どもの記憶能力を鍛えられる方法をお伝えします。 |
【目次】
1.勉強せずにYouTubeを見てもいいの⁈
7都道府県に緊急事態宣言が出たことで、春休みが更に延長された地域の方もいらっしゃいますよね。休み中のお子さんの過ごし方を見ていてイライラしていませんか?
イライラの原因は、「子どもが勉強せずにゲームばかりしたり、YouTubeを見てばかりいるから」というケースをよく聞きます。
今回は、YouTubeについて考えてみます。
YouTubeは、ヒカキン、はじめしゃちょー、フィッシャーズ等のチャンネルのように「面白いことをやっている人達の動画を見て笑って眺めてるもの」という認識のお母さんが多いのではないでしょうか?
「そんなもの見てないで、勉強しないと学習が遅れるじゃない!」
とイライラがつのりますね。
実際、お子さんたちはどんな動画を見ていますか?
我が家の息子もYouTubeが大好きです。息子はヒカキン、はじめしゃちょーなどの有名どころを見ることもあります。
しかし、プラモデルの改造、ゲームの攻略法、世界の不思議現象、自然の風景、バイク一人旅、ニュース、偉人のストーリー、人生の挫折から乗り越えた奇跡ストーリー等、子どもにとって役に立つなと感じるチャンネルも多いです。
そんなYouTubeを見ている息子に、
私は「いつまでYouTube見てるの⁈」とガミガミと声をかけることはしません!
それは、YouTubeを見ている子どもとのコミュニケーションで子どもの記憶力をアップさせることができるから!
子どもの見ているYouTubeをお母さんが見もせずにガミガミ小言を言うのはもったいないんですよ。
そこで今回は、子どもが勉強しなくてイライラするお母さん必見のYouTubeを使った記憶力の鍛え方をお教えします!
2.記憶をつかさどる海馬とは
「海馬」というのはヒトの記憶に関係している脳の場所です。
「海馬」という言葉自体は、聞いたことのある方も多いと思います。この海馬、独自で記憶機能をになっているわけではありません。
海馬は脳の深部の中央にあり、その周辺にある他の脳のエリアと助け合って働いています。聞くエリア、見るエリア、体を動かすエリア、感じるエリア、これら様々なエリアと結びついています。
また、記憶の基本的な働きは「覚えること」と「思い出すこと」。 ある情報を覚えて(インプット)、思い出す(アウトプット)ことで記憶はどんどん定着していきます。
そのため、記憶機能を鍛えるためには、
①見て聞いて、「わかった!」と理解できた感覚や、「面白い!」「楽しい!」という感情をリンクさせる。
②喋ったり書いたり実際にやってみるということを意識する。
この2つが大事です。
普段、学校での勉強に苦手さを感じていたり、退屈さを感じているパステルの子どもには、楽しいYouTubeで記憶力を鍛えて勉強に役立つ底力を蓄えてあげることができるんですよ。
3.子どもの得意と記憶を組み合わせる
お子さんの得意なことはなんですか?
我が家の息子は、読み書きの苦手さがあります。そのため、活字の多い本は一切読みません!字を書くこともほとんどありません!
息子の得意は、見て聞いて覚えること、そして喋ること。体験することが大好きです。
YouTubeは動画と共に字幕もあるものが多いですし、音声も再生されるため、息子のようにただ先生の話を聞いているのが苦痛なお子さんが記憶するにはもってこいのメディアだと思います。
まずは、子どもが普段どんなチャンネルの動画を見ているのかを把握します。時々一緒に見て笑い合ったり、お母さんの感想を言ってみたり、「この人の動画は、どんなところが好きなの?」と聞いてみたりしましょう。
お子さんに、「YouTubeをみていてもお母さん嫌な顔しないな。一緒に見てくれた!」と、まずは喜んでもらえるよう関わりましょう。
親子の関係性が築けたら、子どもがYouTubeを見ていない時間に話しかけてみます。
「最近〇〇チャンネル見てる?どんなことやってるの?」と聞いてみましょう。
「この前、飼っている猫の兄弟に会いに行ってたんだよ!」等と、動画の内容を少しでも話してくれたら、子どもの記憶力をアップさせるコミュニケーション開始です!
「へ〜!飼っている猫はメス?オス?」
「どこまで会いに行ったの?」
「猫は何歳なの?」
「猫の寿命って何歳なんだっけ?」
「品種はなんていうやつ?」
「お母さんちょっと図鑑で確認してみよっかな。」
「猫と親戚の動物って知ってる?」
たったこれだけの質問です!
単なるYouTuberが飼っている猫の動画を元に、子どもと会話して記憶を引き出してあげることで、生物の分野にまで繋げることができます。お母さんに楽しく喋ることで、子どもの記憶もより定着します。
子どもが見聞きして記憶(インプット)した情報をたくさん喋らせてあげてアウトプットの機会を与えてあげましょう。
今は学校の勉強ができなくて、「この子の記憶は大丈夫かしら⁈」と心配しているお母さん、好きなこと楽しいことならよく記憶できるようになれば大丈夫です。
興味のある分野から記憶能力を鍛えてあげて、いずれ勉強するやる気が起きたときに活かせるようにしておきましょう。
体を動かすのが大好き!というお子さんの場合、YouTubeでやっているゲームや料理、ダンス等を家で実際にやってみるのもいいですよ!実際に体験することで、より強く記憶することができるようになります。
こちらも参考にしてください。
オンラインでの学習が進化してきている今、子どもを否定せずにお母さんがYouTubeをうまく使いこなして子どもの能力を高めてあげましょう。
子どもの記憶力がアップし、お母さんもイライラせず子どもと会話ができる、これでお母さんのストレスを軽減してくださいね!
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執筆者:すずき 真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)