学びにつながる遊びのススメ。発達障害の子どもには楽しさ優先の勉強がベスト!

パステル総研実施のアンケートで一斉休校中の困りごと3位は「勉強時間が少ない」。長引く休校で勉強をやらせなきゃと焦る気持ち、分かります。でも、発達障害の子どもの勉強はぜひ楽しさ優先で。その理由と勉強につながる我が家の遊びをご紹介します!
 

【目次】

 

1.発達障害の子育てママの一斉休校中の困りごと堂々3位「勉強時間が少ない」

 
 
新年度からようやく学校が始まると思っていたら、またもや休校期間の延長…。始まっていた地域も緊急事態宣言で休校となってしまいました。
 
 
新型コロナウィルスの終息のためには仕方ないことと分かってはいても、親としてはいろいろな心配ごとが出てきますよね。
 
 
先日パステル総研では、発達障害・グレーゾーンの子育て中のお母さんに「ママのライフスタイルに関するアンケート」を実施しました。
 
 
「一斉休校中の困りごと」についてお伺いしたところ、
 
1位:テレビ・動画・ゲームの時間が長い
2位:運動不足
3位:勉強時間が少ない
 
という結果に。
 
 
 
 
「勉強時間が少ない」は堂々の3位にランクイン。1位のテレビ・動画などの時間が長いために、勉強時間が少なくなっているとも考えられます。
 
 
多くのお母さんが勉強時間の確保に悩んでいることがわかります。
 
 
「3月中はもうすぐ新学期も始まるし、まぁいいか」と思えていたお母さんも、休校期間が延長された今、急に勉強のことが心配になってきた方も多いかもしれません。
 
 
クラスの中で我が子だけ遅れてはいけない!と課題やドリルなどをどんどんやらせたくなる気持ち、同じ親としてとても分かります。
 
 
でも少し待ってください!
 
 
発達障害のお子さんが勉強を嫌がっているなら、無理矢理やらせるのはNGです。
 
 
 
 

2.発達障害の子どもの勉強に楽しさを優先すべきワケ

 
 
もともと勉強に苦手意識のある発達障害のお子さんにお母さんが無理にさせようとしても、集中力が続かず、ほとんど頭に入らないということになります。
 
 
ネガティブな感情で頭がいっぱいになってしまうために、脳の情報処理の効率も落ちます。結果、ダラダラと時間だけがかかってしまい親子の空気も悪くなりますよね。
 
 
また、発達障害の子どもはネガティブな記憶が残りやすい特性があります。無理にやらせることが続くと「勉強は嫌なもの」と強くインプットされ、脳はあまり働きません
 
 
その反対に勉強に「楽しい」の気持ちがプラスされれば、脳の働きもぐーんと伸びます!
 
 
脳は楽しいことが大好き、楽しいを感じると活発に働きます
 
 
そして楽しいことはどんどんやりたくなるのが子ども。勉強のやる気も出てきます!
 
 
 
 

3.勉強につながる我が家の遊びをご紹介

 
 
私たち親は、勉強というとドリルやプリントをすることを想像しがちですが、見方を変えれば日常生活や遊びの中にも勉強につながるポイントはたくさんあります。
 
 
こちらでは、発達障害・グレーゾーンの子どもの「好き」や「楽しい」を取り入れた、勉強につながる我が家の遊びをご紹介します。
 
 

◆漢字でおもしろ例文作り

 
 
漢字が苦手な息子と楽しめるように考えた遊びです。
 
 
本などを見てもOKですので、お子さんとお母さんで漢字をA4用紙いっぱいに書いてください。このとき、お母さんはお子さんの学年で習う漢字を意識して書いてくださいね。
 
 
そして、ここからがお母さんの腕の見せどころ!その漢字を使用して、おもしろ例文を作ります。
 
 
例えば…「お母さんの味方は豚だけだ」(ここで覚えてほしい漢字は「味」と「豚」)。
 
 
男子はこんな文章が大好物(笑)
 
 
自分ももっと面白い文が作りたくなり、使える漢字を必死に探して文章を作ります!
 
 
漢字の書き取りは嫌がるのに、この遊びだと楽しいから書きます!
 
 
だから少しずつですが、漢字を覚える力、文章を考える力がついてきます。「楽しい」の感情が伴うことで、記憶として定着しやすくなるんです!
 
 

◆カラオケアプリで大熱唱

 
 
外出自粛で引きこもり生活が続くと、親子ともにストレスがたまってきますよね。
 
 
そんなときにオススメなのが、無料でダウンロードできるカラオケアプリ!大きな声を出すとなんだかスッキリしますよね。
 
 
私のストレス発散で始めたのですが、気持ちよく歌っている母を見て「ぼくも!」と息子も歌い始めました。
 
 
読みが苦手な息子が必死に歌詞を追いながら歌っているのを見て、歌うことが音読の勉強にもつながることを発見!
 
 
文字を見ながら声に出す、という点では国語の音読と同じ。
 
 
教科書を嫌々読んでいるなら、「カラオケde音読」おすすめです!しかも、歌詞にはルビがふってあるので大助かり。
 
 
 
楽しい気持ちがあると、苦手なことへも自然とチャレンジできるんですよね。
 
 
また歌うことは、「耳で聞いたことを理解してアウトプットする」といった処理が脳の中で行われます。脳がしっかり働きます!
 
 
こんな風に見方を変えれば、カラオケアプリの遊びが国語と音楽の勉強になっています。
 
 
 
 
学校課題をこなすことももちろん大切ですが、「机の上でワークをすることが勉強」そんなお母さんの当たり前を少し変えてみませんか。
 
 
これは〇〇の勉強になっている!
楽しんでいるから、いま脳は働いている!
 
 
遊びや生活の中にお母さんがこんな視点を持てたら、「勉強時間が少ない」問題への心配もいくらか軽減されるはず。
 
 
発達障害・グレーゾーンのお子さんの「好き・楽しい」をぜひ学びにつなげてみてください。ご紹介した遊びもよければ一度トライしてくださいね。
 
 
まだ続く親子のおうち時間。肩の力を抜いて頑張りすぎず、楽しく元気に過ごしながら勉強へのワクワクを育てましょう!
 
 
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執筆者:かやむろゆき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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