思春期の今が旬!発達障害・グレーゾーンの子の発達が加速するコミュニケーション術

うちの子、もしかしたら発達障害?グレーゾーン?と感じつつ、成長すれば治ると期待していたのにもう中学生。公的な支援も受けづらくなり焦っているお母さん。コミュニケーションの工夫で、思春期だからこそ発達の向上が期待できる方法をお伝えします!
 

【目次】

 

1.発達障害・グレーゾーンの子どもの発達が、思春期だからこそ加速する理由とは?

 
 
小さいころから育てにくく、他の子と何か違うと感じたときに「もしかして発達障害かも」と頭をよぎったことがあるお母さんは少なくないはず
 
 
小学生の子どもをもつお母さんの約40%が、子どもを育てにくいと感じているというアンケート結果もあるようです。
 
 
でも、グレーゾーンといわれる子どもの場合大きな問題にまでは至らず、一見定型発達と違いがないため様子を見ていて、気がついたらもう中学生というお母さん。
 
 
中学では周りからのサポートがぐんと減り、親子のコミュニケーションもしづらくなって、どうしようかと悩んでいませんか。
 
 
ここにきて、小さいころにきちんと対応しておけばよかったと後悔し、発達障害の支援プログラムを探してみたものの、幼児から小学生までのものばかり。
 
 
中学生になった今ではもう遅い!と自分を責めていませんか。
 
 
いいえ、大丈夫です!年齢が上がった今だからこそ、短期間で急激に発達できる可能性も秘めているんです。
 
 
子どもが小さいころの習い事でこんなことはありませんでしたか?周りの子たちも習い事を始めたので、うちも何かやらせなきゃと触発されてなんとなくスタートしてみたものの…
 
 
・びっくりするくらい上達が遅い
・先生の指示はまるで分かっていないみたい
・そんなに楽しそうにしていない
・しまいには怒られている
・もしかして時間とお金の無駄
 
などと悶々とし、できない子どもにイライラした経験もあるかもしれませんね。
 
 
小さいころは、言葉の理解も脳の発達も未熟で、コミュニケーションがうまくできないのですから、上達がゆっくりなのはあたりまえ。
 
 
もちろん早期教育のメリットも多くありますが、その子にとってのタイミング、適性、興味、成長のタイプによっては、親子ともに負担になって疲れてしまう可能性もあります。
 
 
特に発達障害・グレーゾーンの子は、ただでさえデリケート。やりたくもないことをやらされたうえに先生から怒られて…とつらい思いをしていたかもしれません。
 
 
ケースによりますが、幼児があるレベルの習得までにかかる期間は、小学生でスタートした場合の何倍もかかることがあります。
 
言葉理解、環境への順応性、コミュニケーションなどの能力は年齢が上がるほど向上し、受け皿が大きくなるからです。
 
 
中学生はさらに成長が進み、キャパシティも上がっています。心身ともに大きく発達する思春期を迎えているからこそ、
 
・いろいろなことに悩み
・自我も強くなり
・親の言うことは聞かない
・自分のカラに閉じこもる
・何を考えているかわからない
 
と、コミュニケーションが難しくなるんですね。
 
 
 
 
でも別の見方をすれば、この成長の波にタイミングを合わせて発達を促せば、急激な成長が期待でき、さまざまな面で向上が見られるようになるということです。
 
 
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2.反応がなくても大丈夫!質問すると脳は答えを探し始めます

 
 
では、このチャンスの時期に目いっぱい発達を促すにはどうすればいいのでしょうか?
 
 
それは良質なコミュニケーション、質問です。できるだけシンプルな質問をしてみてください。
 
 
ポイントとして、まず、質問に対する言葉は反応がないことも含めすべて正解、全部受け止めることが大切です。
 
 
発達障害・グレーゾーンに限らず口数が少なくなる思春期の子どもたちから、期待する反応が返ってくることの方が少ないかもしれません。
 
 
でも大丈夫。たとえだんまりだったとしても脳は働き、その答えを探し始めているんです。
 
 
そして、質問の仕方はできれば、はい・いいえで答えられないシンプルな質問がいいですね。
 
 
本人の課題や困りごとに直接触れる問いかけやこうしなさいという指示は、とにかくうるさいと感じて完全にブロックしてしまいます。
 
 
ですが、シンプルな質問だったら、思春期の発達障害・グレーゾーンの子どもたちも受け入れやすいかもしれません。
 
 
私も息子に対して、記事や本などから話を聞いてみたいと思うものをピックアップして質問してみました。
 
「なんのために勉強するの?」
「どんな言葉を言われたらうれしい?」
「どんなときが一番楽しかった?どんなときに一番頑張れた?」
「本当はどうしたい?」
 
などなど。
 
 
 
 
もともとあまり話が得意ではない息子なので、よく考えているんだなーと感心するような回答は聞けませんでしたが(笑)、それでもよし。
 
 
こういうコミュニケーションを通して、自分なりに答えを探しているな、と向上している様子が見られたからです。
 
 
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3.「自覚」を促すコミュニケーションが思春期の子の向上のカギです!

 
 
また、この問いかけには、もう一つの大きな意味があります。
 
 
質問された子どもは答えを探し始め、たとえ答えが出なくても、また言葉になっていなくても、自分を振り返ります
 
 
この自分を振り返る行為は、自覚を促します。自覚があるのとないのとでは大違い。無意識から自覚への変化は、その後の行動に大きく影響します。
 
 
自覚があるから「次はこうしよう」という意欲も湧わいてきますし、意識して気を付けようとし、向上心にもつながります
 
 
我が家の息子も、質問でコミュニケーションをとるようになってから、少しずつですが言われなくても進んでやることが増えてきました。
 
 
誘惑も多い中、やるべきことが後ろ手になることもありますが、明らかに「やらなければ」という自覚と、「自主的にやらなければ」という意識の向上が見られるようになったのです。
 
 
このように、自分を振り返ることができるようになる時期は思春期というタイミングに合い、この時期だからこそ大きくパワーアップできるチャンスをもっています。
 
 
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもは大きな可能性を秘めています。
 
 
その可能性すべてに気づいてあげることは難しいですし、たとえ気づいても手を引いてあげることができないかもしれません。
 
 
でも、子どもの成長を後ろからそっとサポートできる、こんな簡単な方法があるんです。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子に限らず、思春期のお子さんとのコミュニケーションに悩んでいるお母さん。ぜひ、たくさん質問をしてお子さんの可能性を引き出してあげてくださいね!
 
 
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執筆者:さくまともこ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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