小学生のお子さんは算数は得意ですか?発達障害・グレーゾーンの子は算数が苦手という子も多いですね。苦手意識のある勉強は机に向かってやるよりもおすすめの方法があります。日常生活の工夫で自然に覚えられる方法をご紹介します。 |
【目次】
1.発達障害やグレーゾーンのお子さんは算数が苦手ではないですか?
⒉ 机に向かうのが苦手な理由とは?
⒊ 算数のある日常生活を意識してみましょう!
◆小学校低学年(1、2年生)の子向け
◆小学校3年生以上の子向け
⒈発達障害やグレーゾーンのお子さんは算数が苦手ではないですか?
緊急事態宣言も解除され、学校も通常登校になりました。
いつもとは違う新年度が始まり、発達障害・グレーゾーンの子どもを抱えるお母さんは心配事が増えているかもしれません。
小学校に入ると勉強の悩み事が出てきますね。学年が上がるにつれて、学習内容はどんどん難しくなってきます。
特に小学校3、4年生は、学力の差が顕著になり始める時期です。発達障害のお子さんは算数に苦手意識はないですか?
算数に苦手意識がある場合、計算問題やドリルを繰り返しやらせても、問題は解決されないことがあります。問題が解決するどころか、どんどん算数が嫌いになるだけです。
子ども自身が「できない」を認識し自己肯定感が下がり、自信を失いやすくなります。
発達障害・グレーゾーンの子は「できないこと」や「マイナスなこと」を強く意識して、悪い記憶として残しやすいので、気をつけてあげましょう。
⒉ 机に向かうのが苦手な理由とは?
発達障害・グレーゾーンの子は、苦手なことと得意なことの差が激しく、勉強や宿題がなかなか進まないことがあります。
10分もかからずに終わりそうなことを、何十分かけても進んでないとお母さんはイライラしてしまいますね。
子どもが机に向かわない理由はいろいろあります。
・座り続けるのがシンドイ
・親の言うことを聞きたくない
・勉強よりも、他のものに興味が移ってしまう
・勉強がわからない、苦手
・字がうまくかけない
苦手な教科ほど、勉強はなかなか進みません。ただ机に向かって勉強するだけでは、やる気は起きません。
苦手意識のある勉強をするときには、子どもが楽しく興味を持って取り組めることが大切になります。
⒊ 算数のある日常生活を意識してみましょう!
算数に苦手意識のある子の場合、生活の中で数を使った経験をたくさんさせてあげることが大切です。
◆小学校低学年(1、2年生)の子向け
子どもは自分の感情と結びついたことは記憶として残りやすいので、お買い物をする時はチャンスです!
特に子どもが好きなものを買う時は嬉しいという気持ちと結びつくのでオススメです。
<お菓子を買いに行こう>
・こっちの方が多いかな?少ないかな?⇨数の大小
「こっちは3個、こっちは5個入っている。5個の方が多いからこっちを買おう!」
・何個買えばいいかな?合計は?⇨足し算、掛け算
「一人に2本ずつアイスを買ったら、何本買えばいいのかな?」
・みんなに分けるには?⇨割り算
「10個入りのグミを3人で分けるには?あまりは?」
・残りはいくつ?⇨引き算
「500円持って行って、300円使ったらいくら残る?」
◆小学校3年生以上の子向け
小学校3年生になると分数が出てきます。最近は、2年生の後半には分数が登場すると聞いています。
分数が出てきた途端に算数が苦手になってしまう子も多いと思います。
「2分の1と4分の1、8分の1では、どれが一番大きいかな?」の問いになかなか答えられません。
ところが、ケーキを等分したものを見せると『2分の1』の方が『8分の1』より大きいことが分かります。
分数で、お子さんがつまずいているようでしたら、ピザや、ケーキを切る時にお子さんに切り分けてもらいましょう。
ケーキが目の前で、2等分、4等分、8等分と切り分けているところを見てみると、徐々にケーキが小さくなっていくところを見ることができます。
その時にお母さんが「2分の1だね。4分の1だね。」というように、声をかけてあげてくださいね!
丸いものだけでなく、ロールケーキや、ようかん、カステラのような長細いものを切るときにも分数を意識することはできますね。
「まずは2分の1にするね」(あえて半分とは言わずに、2分の1と言ってみましょう)
次に、その半分をまた半分にしてみます。その時にも「2分の1を、2分の1にすると…。4分の1になったね!」
小学校中学年のお子さんならば、自分で切らせて4分の1を実感させてあげてくださいね。
具体的な物を抽象的な数に結びつけて考えられるように、日々の生活の中で意識してみましょう。
学習の取り組み方で大切なポイントは、楽しくできること!日常生活の中で「算数」を意識しながら生活してみてください。
子どもにとって大切なことは、早く正確に計算できることではなく、日常生活の中で算数の知識を生かせるようになることです。
日常生活の中で数を意識しながら、お母さんの言葉かけと働きかけを心がけてみてくださいね。
発達障害・グレーゾーンの学習をスムーズに進めるための工夫をご紹介します。
執筆者:深井淳子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)