発達障害・グレーゾーンの女の子の中には、幼稚園や保育園で「友達がいない…」と悩んでいることがありませんか?そもそも、友達関係を築くにはどうしたらいいんでしょうか。やりとりの積み重ねをおうちで体感することで、自信につなげたいですね。 |
【目次】
1.そもそも、幼稚園や保育園では、どうなったら友達関係が成立するの?
2.発達障害・グレーゾーンの口下手な女の子に、友達がいない、できにくい理由
3.おうちで、一度に行うやりとりの回数を増やすかかわりをしよう!
1.そもそも、幼稚園や保育園では、どうなったら友達関係が成立するの?
ほとんどのお子さんにとって初めての集団生活の場となる、幼稚園、保育園。
ママたちはよく、クラスメイト=友達としてみなし、「お名前を聞いてご覧」「一緒に遊ぼうって言ってみたら?」などとお子さんに伝えたりしますよね。
実際にその通りにして動いてみながら、自分なりに友達を作ろうとするお子さんも多いと思います。
ところが、多くの子どもが同じ場にいる集団生活では、次の日にはまた違う出会いがあり、肩透かしを食らったり、忘れてしまったりすることもあるでしょう。
そのような混沌とした日常の中で、発達障害・グレーゾーンのお子さんで口下手な子は、どうしたらいいか、戸惑いが大きいですよね。
そもそも、友達ってどうやったらなれるんでしょうか?
ある研究では、友達ができるまでのプロセスを、やりとりを繰り返すことで、その積み重ねと未来への期待が友達という関係性に育っていくことを示しています。
つまり、同じ相手と連続したやりとりをすることで、「仲良し」と呼ばれる関係が育っていくということ。
そして、必要最低限のやりとりだけをしていても、友達にはなりにくいということです。
2.発達障害・グレーゾーンの口下手な女の子に、友達がいない、できにくい理由
友達関係が、同じ相手との連続したやりとりによって育っていくとしたら、口下手な女の子になかなか友達ができないのも、うなずけますね。
・そもそも何を話しかけたらいいのか、わからない
・話しかけたくても、自分から、相手に話しかけるタイミングがわからない
・なんとか話しかけたとしても、相手に応答してもらえない
・応答してもらえたとしても、その後になんと言えばいいのかわからない
・話しかけられても、最低限の返事をして会話を終わらせてしまう
どうしてやりとりが発生しにくいのかを細かく分析すると、サポートの仕方が見えてきます。
ところが、幼稚園にママは行けません。
幼稚園、保育園が終わった後の園庭開放や家を行き来して遊ぶ機会でもない限りは、実際に友達との遊び場面でフォローすることは難しいでしょう。
ママとしては、とてももどかしいですね。
そこで、おうちだからこそできる工夫について、お伝えしたいと思います!
3.おうちで、一度に行うやりとりの回数を増やすかかわりをしよう!
発達障害・グレーゾーンの傾向のある女の子は、お家ではとてもおしゃべり、ということも多いです。
ところがそのおしゃべり、ママやその他の家族の反応にお構いなしではありませんか?
一方的なおしゃべりの場合は、お話上手に見えて、やりとりにはなっていません。
やりとりじゃないということは、相手との関係を築くきっかけになりきれていないのです。
そもそも、やりとりとは、いわゆる言葉のキャッチボール。
キャッチ&リリースの練習をお家でできたらいいですね。
ポイントは、お子さんの興味のあることでやりとりを楽しむ、ということです。
分からないことを聞いたり、お子さんの話したことを確認するように反復してもいいです。
例えば、大好きなキャラクターが出てくるアニメ番組を見ながら、緊迫した展開じゃないときに、
・キャラクターの名前を聞く
・キャラクター同士の関係について聞く
・話の展開について、一緒に予想してみる
などがあります。テレビ番組は、視覚的にも情報を与えてくれますから、お子さんとも共有しやすく、お勧めです。
ママが、一緒にテレビを見てくれて、興味を持って話しかけてくれたら、それはとても嬉しいでしょう。
お子さんにとって心地よい時間となって、やりとりをすることは楽しい!と感じられたらいいですね。
その中で、ママの言葉に耳を傾ける、そして、それに合った言葉を紡ぐ、という経験をたくさん積んでください。
やりとりの頻度が増え、一度のやりとりで複数回の言葉のキャッチボールができるようになると、ママが最初の「友達」になれます!
そしてそれは、集団の中での友達というかかわり合いにも繋がります。
ぜひ、地道に毎日、心がけてみてください。
また、女の子のお友達関係を築くコツはこちらの記事でも紹介しています。合わせてチェックしてくださいね。
お子さんの発達につながる親子のコミュニケーションをたくさん公開中!
執筆者:原しおり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)