先生に「漢字や計算などの反復練習が苦手ですね」と言われたらどうしますか?練習させる・叱るより前にすることがあります!苦手なことをさせるとどうなるのかを知り、苦手意識を自然に克服する方法をお教えします。 |
【目次】
1.漢字や計算の反復練習が苦手な子に練習させていませんか?
2.無理に苦手なことをさせるのは逆効果な理由
3.楽しく苦手意識を克服する方法
◆反復練習の宿題を乗り切る
◆自然の中で「見る力」を成長させる
1.漢字や計算の反復練習が苦手な子に練習させていませんか?
学校や幼稚園では年に1、2度個人面談がありますね。我が家でも先日息子の個人面談がありました。
「 〇〇君は正確に覚えることや丁寧に書くこと、反復練習が苦手ですね。」
と言われました。
皆さんは先生にこのように言われたらお子さんにどのようにアプローチをしますか?
先生に言われたのだからきちんと練習させないと!と焦り、毎日の漢字練習や計算プリントを必死になってやらせようとしませんか?
その気持ち良く分かります。昔の私ならきっと、「先生に言われてなんとかしなくては!」と確実に焦っていたと思います。
おそらく、漢字を丁寧に書かせることに必死になってしまい、反復練習をやりたがらない子どもに「どうして書けないの?」と詰め寄っていたことでしょう (笑)
私自身、元々言われたことはきちんとこなすタイプで、且つ完璧を目指していくタイプでした。
「苦手だろうとやるべきことはやる!」
「そしてできないことはできるまでやり続ける!」
という考えで、疑問も持たず子どもにやらせ続けていたに違いありません。
しかし、これって昭和を感じる根性論ですよね!
子どもは延々と嫌なことをやらされ続けるわけです。
これを続けると子どもはどうなるでしょう?
そのようなことを続けたら、誰でも漢字や計算などの反復練習が嫌いになってしまいますよね。
子どものためと思って必死にやらせていたことが、子どもを勉強嫌いにさせることにつながっているのです。
苦手な反復練習だけではなく、勉強そのものまで嫌いにさせてしまうことになりかねません。
でも大丈夫です!
今気づけたのですから、今から変えていけばいいのです!
2.無理に苦手なことをさせるのが逆効果な理由
まず反復練習について少し掘り下げましょう。
反復練習は脳のメカニズムからみると効果はあります。
ある情報が脳を通る回数が多ければ多いほど、つまり繰り返し行うことで、その情報は「重要なもの」と判断され記憶が定着しやすいのです。
特に小学生の段階では、繰り返し練習することで習熟度は上がります.
ですので、漢字や計算が好きな子や反復練習が苦にならない子には、とても効果のある方法なのです。
昭和の根性論も効果はあるのです。得意な子や好きな子にはこのままのやり方で十分です。
問題なのは「苦手なことを嫌々やる」という点です。
発達グレーゾーンの子どもにとって、嫌だなという感情があるときは脳の情報を処理する効率が落ちます。
そもそも、発達グレーゾーンの子どもは興味のあることにはとことん取り組みますが、興味のないことには見向きもしない傾向があります。
反復練習が苦手な子どもにとってはやる理由が明確ではないので、やるように言われても中々できません。
つまり、反復練習をさせるにはハードルが高いと言うことなのです。
息子はこの反復練習が苦手。そもそも漢字の練習が苦手なのですから当然のことです。
では、漢字が苦手な息子のような子どもに反復練習を強いたところでうまくなるでしょうか?
答えはNOですよね!
嫌なことを毎日やらされたら大人の私たちでも嫌いになっちゃいますよね。
苦行そのものです!
ですが、苦行だからと言ってそのままにしてしまっては成長しませんよね。
実は、楽しいことをやっているときは脳の活動量が増えます。 このときに脳を成長させちゃうのです!
楽しい仕掛けを作り、脳をたくさん活動させることにより記憶も定着していきます。
子どもには苦行でしかない反復練習を机に向かってやり続けるよりも、楽しいこと・好きなことを活用しながら学習した方がよほど効果的です。
これで発達グレーゾーンの子どもに苦行を頑張ってやらせたところで、私たちが思っているよりも成長しない理由がお解りいただけたと思います。
では次に、子どもが苦手意識を克服し、自然と成長させる方法をお伝えしていきますね。
3.楽しく苦手意識を克服する方法
◆反復練習の宿題を乗り切る
まずは目の前の宿題を乗り切る必要がありますね。
宿題そのものに取り組めないほど苦手でしたら先生と相談し、宿題の置き換えを提案してみるのも手です。
目標は宿題をやり切ることではなく、漢字や計算ができるようになること。きっと先生も協力してくださると思います。
では早速、反復練習を好きなことに置き換えてみましょう!
計算を覚えさせたいなら「面白いことをしよう!」と子どもを誘いクイズやゲームに置き換えます。
例えば、昆虫好きな息子に日常のおやつの時間に
・カブトムシの幼虫が5匹いるよ、今朝8匹見つけてきたよ。全部でいくつになった?
と、子どもが好きなことや興味のあることを題材にすると、途端に目が輝いて一所懸命答えようとしてくれます。
・カブトムシの幼虫が5匹いるよ、お父さんがクワガタの幼虫3匹とカブトムシの幼虫4匹見つけてきたよ。カブトムシの幼虫はいくつになった?
・蝶々のサナギが蝶になるまで約14日かかるよね、一週間は7日だから何週間かかるかな?
このようなひっかけ問題や少し考えさせる問題も好きなことなら、そのひっかけにすぐ気づきます。考えて答えられるのです!
「やるべきこと」「やらないといけないこと」と言われても人はなかなか動きません。
「面白そう!」「何だろう?」と心が動いてこそ行動に移ります。
特に発達グレーゾーンの子どもにとっては、興味のあることを言うのが大切なのです!
◆自然の中で「みる力」を成長させる
苦手なことは興味のあることや好きなことを題材にしていくと乗ってくることがわかりましたね。
ここでもう一つやっていただきたいことがあります。長い目で見て発達グレーゾーンの子どもの苦手を克服するには自然の中で子どもと遊ぶことをお勧めします。
自然の中で思いっきり楽しむことで脳が鍛えられます!
自然の中で「見る力」をつけましょう!
「見る力」をつけると漢字や計算もミスが減りますし、文章題などもよく読まずぱっとみて問題を解くことからしっかり読む解くように変わります。
例えば
・どんぐりを100個見つける競争をしよう!
・欅のどんぐりと椎木のどんぐりを探すよ!
・セミの抜け殻が壊れていないものを探してきて!
・一番丸い石を見つけた方が勝ちね!
・グラデーションの葉っぱを見つけよう!
このような、たくさんの中から1つを見つけ出す行為は見る力をつけてくれます。
凝視し観察してこそ見つけられますし、同時に見つけたときの喜びや達成感も味わうことができます。
加えて、お父さんお母さんや兄弟と時には競争したり、時には協力しあいならが遊ぶと協調性もついてきます。
自然の中での遊びは得るものがたくさんあります。
ドリルなどの学習から入ると、子どもはやらされ感たっぷりになってしまいます。ぜひ遊びの中で脳を発達させていきましょう!
苦手なことを練習していないのにいつの間にか上達していた!ということが起きますよ。ぜひ、休日は自然の中に身を置いて、子どもの見る力をつけて成長する環境を作ってあげてくださいね!
いかがでしたか?
無理矢理やらせようとしなくても自然と身につけた力の方がぐんぐん伸びていきます。
誰しも得手不得手はありますし、あって当然です。 ですが、子どもにとって苦手なことが少ない方が生活しやすいのは事実。
だからこそ、お母さんの対応が大切です。子どもが気がつかないうちに苦手意識を自然に克服できる手助けをしてあげましょう。
苦手なことに楽しい要素を盛り込んで子どもの脳を活動しやすい状態にして、子どもをどんどん発達させちゃいましょう!
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執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)