娘は現在、幼稚園に通う4歳です。最近、子どもが習い事に行きたくないと言うようになりました。もともと不安が強い気質の子ですが、周りの子が楽しそうに通っている姿を見て、私は悲しくなってしまいます。今後どうしたらよいでしょうか?
4歳・女の子のママ
せっかく始めた習い事にお子さんが行きたがらなくなるのは、お母さんも心配ですよね。強い拒否や不安が感じられる時には無理強いしないことが、のちに功を奏します。娘の習い事の継続に多くの失敗をした私がお答えします。
発達科学コミュニケーションリサーチャー みずおち梨絵
【目次】
1.子どもが習い事に強い不安を抱く原因とは?
2.子どもの習い事、続けるべき?やめるべき?不安が増してしまう逆効果な対応とは
♦子どもに嘘をついて習い事に連れていく
♦不安な原因があるのに、無理に続けさせる
3.「楽しい」が最優先!子どもが習い事に不安イメージを作らないためにできること
◆本人がやる気になるまでじっと待つ
◆続かなくても良いんだ!というスタンスで見守る
1.子どもが習い事に強い不安を抱く原因とは?
子どもには幼少期から沢山の経験をさせたいと願うお母さんも多いですよね。近年は低年齢から始めることのできる習い事が多くあり、選択肢の幅も増えています。
習い事によっては幼少期の早い段階、幼稚園や保育園に入園するよりも前から始められるものもあります。
我が子には早いうちから才能を開花させる働きかけをしてあげたいと思うお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
特に、不安が強い子どもの育児をしていると、「早いうちに得意なことや好きなことを見つけて、自信をつけてあげたい」という思いから通わせることもあるかと思います。
私もそう思う母親の一人でした。幼少期から非認知能力が育つと言われる幼児教室や、音楽教室、リトミック教室など、様々なジャンルの体験会へも、娘を連れて回りました。
このときの私はもともと不安が強い子どもの気持ちは無視して、経験の数を増やすことで不安解消につなげようと必死でした。
いくつもの習い事の体験会に行った中で2つに絞り、通うことになりました。どちらも1年間更新の教室です。ですが、数カ月で行けなくなってしまうという結果になりました。
当時は、「来週は行けるかも!今日は教室に入れるかも!どちらに行くか2択で選ばせよう!」と、常に通うことが前提で接していたのをはっきり憶えています。
初めは楽しそうに通っていましたが、だんだんと教室に入るのを嫌がり、ついには家から出るのも拒否する状態に…
不安が強い子どもは、様々なことを敏感に捉え、それが不安となり、結果的に習い事に行けなくなってしまうことがあります。
例えば、
・他の子どもが先生に注意されている姿を見て不安になってしまう
・教室の中に沢山いる子どもたちに圧倒されてしまう
・自分だけできなくてやる気を失ってしまう
・元気な先生の雰囲気に恐怖を感じてしまう
など、「大丈夫だよ!」と大好きなお母さんに言われても、子どもからしたら大丈夫ではないんですよね。
ついついお母さんは理由を突き止めて、なんとかその後も継続できる方向に持っていきたくなるかと思いますが、それをやって良い場合とダメな場合があるんです。
事項で説明していきますね。
2.子どもの習い事、続けるべき?やめるべき?不安が増してしまう逆効果な対応とは
子どもが習い事を拒否するようになると、お母さんとしては、続けるべきか?やめるべきか?悩むところですよね。
昔から「継続は力なり」という素晴らしい言葉があります。私もそうですが、昭和世代のお母さんなら子どもの頃から親によく言われていたのではないでしょうか?
一度やめることを許してしまうと、この子は今後なんでもすぐに諦めてしまうのでは?と不安になるお母さんも多いと思います。
しかし、大切なお子さんだからこそ気を付けていただきたいことがあります。
対応を間違ってしまうことで、今後もっと困る状況になりかねないこともあります。とても大切なことなのでこちらを参考にしていただきたいと思います。
♦子どもに嘘をついて習い事に連れていく
子どもを習い事に行かせたい一心で嘘をついて連れ出し習い事に連れて行く!これは、親子の信頼関係が崩れてしまう原因ともなりかねません。子どもの不安も増してしまう可能性があります。
我が家の娘が習い事を拒否していた時期も、嘘まではつかなかったものの、親のエゴで無理強いして連れて行ってしまったことがあります。今思い出すと、親子ともに有意義な時間ではありませんでした。
♦不安な原因があるのに、無理に続けさせる
習い事を1度や2度拒否したからとすぐにやめさせてしまうお母さんは少ないかもしれません。
拒否している間に子どもの不安が強い原因がわかり、対処してまた行けるようになれば、もちろんこのまま続けていくことが良いと思います。
しかし、原因がはっきりしていて簡単には対処できない事柄であったり、はっきりしない拒否が続くのであれば、子どもは言葉で表現できないだけで、不安になる原因はあるはずです。
そんなときは、子どもの気持ちを尊重し、やめる選択も考えることをお勧めします。
特に幼少期の子どもは、拒否をしたらやめる選択も良いのではないかと思います。この時期は特に、嫌なことを続けても、マイナスなイメージだけが植え付けられ、プラスに転じることは少ないと思います。
やりたいことを実際にどんどん体験していくことは、子どもが「楽しい!」とか、「好き!」という幸せな感情を持ち、もっと色んなことに興味を持つことにも繋がります。
一つのことに、ましてや嫌がっているものにすがる必要は無い、無理強いさせる必要も無いと思います。
我が家の娘も、拒否を始めてから理由を話すことはありませんでした。原因がわかったのはずっと後になってからのことです。
今なんとかしなくては!よりも、お母さんも柔軟な対応を心がけた方がお子さんのためになります。
子どもの幼児期の習い事は、親子参加型も多いですよね。お友達の子どもは楽しく通っている…どうして我が子だけ、と思いがちですが子どもの好きはみんな違っていて当然です。
うちはうち!と呟いてみてくださいね。気持ちが楽になりますよ。他人と比べることも無くなります。
3.「楽しい」が最優先!子どもが習い事に不安イメージを作らないためにできること
子どもの習い事の選択や継続で悩んでいるお母さん。
「ひとつのことを極めるために習い事を頑張らせる」ということよりも、
「この習い事は子ども自身が楽しめて、もっとやりたい!という気持ちを育てられる」という方を重視してほしいと思います。
それでは具体的に、お母さんが意識すると良いことを2つお伝えしますね。
◆本人がやる気になるまでじっと待つ
不安が強い子どもは、行動範囲が狭くなってしまうことがあります。そのため、なかなかやりたいことを見つけられない場合があるかもしれません。
しかし、不安が強いことは言い換えれば慎重ということです。親が思う以上に周りの様子をしっかり観察していますよ。
じっくり観察して自分の中でやりたいと思えばそのときが親の出番です!親はその気持ちを温かい目で見守り、あとは全力でバックアップしてあげるだけです。
子どもの可能性は無限大です!小さな心に芽生えた気持ちをお子さんのタイミングで育ててあげてくださいね。
◆続かなくても良いんだ!というスタンスで見守る
私たち大人は、子どもに比べ様々な経験をしています。そのため、過去を振り返り、先をネガティブに考えてしまう傾向があります。
子どもの習い事に対し、「また前回みたいに続かなかったらどうしよう…」と、思ってしまうことはありませんか?
続かなくても良いんです!何度もお伝えしていますが、子どもが楽しい!好き!と思うことが一番大切なんです。
楽しい!好き!を見つけた子どもの学ぶ力は親の想像を超えるものがあります。むしろ、我が子はまた違うものを見つけられるチャンスがきた!と思ってはいかがでしょうか?
我が家の習い事騒動から2年。もともと不安が強いために、何もやりたく無い!家からもでない!と言っていた娘が、今はバレエ教室に通っています。
娘が自分で考え伝えてきたからこそ、毎回のレッスンを心待ちにするほど楽しんでいます。
不安が強いことは気質。緩和ができたとしても、完全になくなることはないかもしれません。
しかし、楽しい!好き!の気持ちが、不安の気持ちを超えたときに大きな力へとつながっていきます。
今はきっと悩みの最中にいて目の前の出来事だけに目が向きがちかもしれません。しかし、まずはお子さんの気持ちを尊重してみてはいかがでしょうか?それが先々に良い方向に向かうかもしれないですよ。
我が子は不安が強いので、親が勧めても気乗りしないことも多々あります。しかし、私自身がそのことに気づけたことが育児全般に役に立っています。
お子さんにとって最適なタイミングで楽しくできる習い事に出会えますように!心より応援しています。
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執筆者:みずおち梨絵
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)