叱っているのに子どもは全然動かないと悩んでいるお母さんはいませんか?子どもがお母さんの指示に従えないのは、「イライラオーラ」が原因かも?子どもの脳にストレートに届く叱り方をマスターしましょう! |
【目次】
1.おうち時間の大敵!子どもの行動にイライラしていませんか?
2.イライラする私が悪いの?と責めなくていいワケ
3.イライラすると子どもが動かない原因は脳の仕組みにあった!
4.子どもに動いてほしい時の𠮟り方はこれ!
1.おうち時間の大敵!子どもの行動にイライラしていませんか?
新型コロナ感染拡大の影響はかなり深刻ですよね。つい先日、1都3県に緊急事態宣言が発令されるほどになりました。
一斉休校にはならないものの、先日の3連休も外出せずにおうちで過ごされた方が多いのでないでしょうか?
お子さんとおうちで過ごすとなると、なぜかイライラする時間が増えてしまう、というお母さん、おられませんか?
実は、私がその一人です。
狭い空間に家族全員がいると、何もかもが気になって仕方ありません。
どうしてそんなに大きな音でテレビを見るのか?
どうしておもちゃを広げたままにしているのか?
どうしてドタバタ走り回っているのか?
そして、どうして夫はそんな子どもたちを注意しないのか!?
おうちにいる時間、ずっとイライラしっぱなしです。子どもたちが学校に行っている平日と、おうちにいる休日。私の沸点はきっと30度ぐらい違う気がします。
さらにイラつくのは、注意しても誰もなかなか動かないという点。結局毎日毎日同じことを注意して、叱っている気分になります。
ふと冷静になると、完全にひとり相撲の気分…同じようなご経験のある方、いらっしゃいますよね?
今日は、イライラして注意するのに誰も聞いてくれない!という方へ、正しい対応をお伝えしていきます。
2.イライラする私が悪いの?と責めなくていいワケ
ひとり相撲のご経験があるお母さんは、そのうちこのような考えになってきていませんか?
注意し続ける私が悪いの?
イライラする私が悪いの?
私だって好きでイライラしているわけじゃないのに…
イライラしている自分を責めて、なんとかイライラしないように、と思っていませんか?
そのお気持ち、痛いほどわかります。でも、「イライラしないように」と考えること自体が時間のムダだとご存じですか?
なぜなら、イライラは感情だから。自然に湧き上がるものをコントロールすることはできないんです。
本来コントロールできるはずのないものを、「なくそう!」と頑張っても仕方ないんです。
でもここでポイント!湧き上がってくるものを何とかすることはできないけれど、湧き上がった後何とかすることはできます。
イラっとしても、
・何とか我慢する
・ため息をつく
・小言を言う
・きつく叱る
・怒鳴り散らす
・物にあたる
・手をあげる
など、湧き上がったイライラの処理の方法って1つじゃないですよね。
実はここが、子どもがお母さんの注意を聞いてサクッと動けるかどうかの分かれ目になるんです。
3.イライラすると子どもが動かない原因は脳の仕組みにあった!
お母さんがイライラして注意しても、子どもは全然動かない。これはワザとやっているのではなく、脳がお母さんの指示をシャットダウンしているのです。
どうしてそんなことが起こるのか?について説明していきます。
人間の脳にはもちろんたくさんの機能がありますが、それぞれ脳のどの部分がつかさどっているか、位置取りがあります。この位置取りがここでの重要なポイントです。
感情を処理するところが、言葉を処理するところの前にあります。脳は何か情報がインプットされたとき、感情を処理してから言葉が処理を行うということです。
つまり、
お母さん、なんか怒ってるぞ!
(お母さんの感情を処理)
↓↓↓
片付けしてほしいのか…
(言葉での指示を処理)
↓↓↓
じゃあ片付けするか…
(行動に移す)
という流れになるのです。
大事なのは、処理が完了してから次の処理へ移行すること。だから、感情の処理に時間がかかっていると、その間は当然子どもは行動に移す段階には至りません。
それが、お母さんの目には「叱ったのに全然動かない!」と映って、さらにイライラしてしまうのです。
怒鳴り散らしたわけではないし、ちょっと注意しただけなのに…と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、感情の処理のスピードは感情の脳がどれだけ発達しているかによります。
これぐらいの怒りなら処理できるよ、と目に見えるものではありません。
もしかしたら、お子さんは「お母さんめっちゃ怒ってたな…やばかった!」でおしまいになっている可能性があるかもしれません。
もしそうなら、お母さんがどうしてほしかったかまでは伝わっていない!だから何度注意しても分かっていない可能性があることをぜひ知っておいてくださいね。
4.子どもに動いてほしい時の𠮟り方はこれ!
子どもにお母さんの言葉を伝えたいなら、子どもの脳が感情ではなく言葉を処理するようにしなければなりません。
つまり、お母さんのイライラや怒りは伝わらないように、感情はフラットにするのが鉄則です。
でもどうしてもイライラが止まらない…どんどんヒートアップしてくるとき、ありますよね。
ここで振り返ってみてください。こんな叱り方で子どもを動かそうとしていませんか?
「どうしてこんなことするの?」
「これ、やっていいと思った?」
「こんなことして…どうしたらいいと思うの?」
これらには共通するポイントがあります。
「どうして(あなたは)こんなことするの?」
「これ、(あなたは)やっていいと思った?」
「こんなことして…(あなたは)どうしたらいいと思うの?」
これらは子どもを主語にした叱り方なんです。
あなたは、あなたは…と言い続けると、「あの時も、この時も」と主語にかかわるエピソードが頭をめぐります。ですから、どんどんヒートアップして子どもを責めるような叱り方になってしまうんです。
ですから、子どもを主語にした叱り方は、お母さんのイライラや怒りの感情がストレートに伝わってしまう叱り方、と言えます。
では、どうしたらいいのか?それは主語を変えること!
「こんなことしたら(お母さんは)悲しい」
「(お母さんは)ダメって言ったよね」
「(お母さんは)こうしてほしい」
このように主語を「お母さん」に変えることで、子どもを責めない叱り方になるんです!
大事なポイントは、「お母さんは」としっかり言葉にすること。指示を言葉にするまで少し余裕があるので、わずかな間ですがお母さんが冷静になれるんです。
私は、自分が早口でまくし立ててしまうタイプなので、子どもを叱りたいとき、注意したいときは、必ず、
「ねーえー、おかあさんはさーあー」
とわざと間延びした言い方を心がけています。
前置きが長くなることで、子どもが「何だ?」と聞く態勢になりますし、私もクールダウンできてイライラが伝わりにくくなるんです。
この叱り方にチェンジしてから、子どもがすぐに「分かったー」と動くようになりましたよ!
私のようにイライラしやすい方、早口の方、アレもコレも気になってしまう方、ぜひ一度お試しくださいね。
イライラ子育てから卒業できるヒミツがここに!
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)