8歳という年をきっかけに、息子は優等生からすぐに怒りを爆発させる子になりました。その原因は、IQが高いギフテッドの子は脳の育ち方がちょっと違うから。息子が怒りっぽい子になった経験をもとにギフテッドの子がどういう風に8歳という年を越えたら、小学生生活を楽しく過ごすことができるのかをお伝えします♪
【目次】
1.IQが高いギフテッドの子が通る「8歳の壁」とは?
今日は、ギフテッドキッズがぶつかる「8歳の壁」についてお伝えします。
子どもたちがぶつかる壁として、良く知られているのは、「9歳の壁」ですよね。
9歳の壁については、知りたい方は、こちらをどうぞ。
しか~し、ギフテッドと呼ばれるIQが高い子には、その前に越えなきゃいけない「8歳の壁」があるんです!
今回は、その8歳の壁とは何なのか?そして、その壁を越えるのに必要なマインド(心構え)についてお伝えします。
まずは、「IQが高いギフテッドの子」と言われて、こんなイメージがありませんか?
脳の発達が早く、いろいろなことができるようになるのが早い子だと思っているとしたら…
それ、間違いです!
ギフテッド・IQが高い子の脳は、実は未熟です。
その未熟さがギフテッドの子の前にはじめて立ちはだかるのが「8歳の壁」なんです。
簡単に説明すると、他の子が8歳で脳のある部分が成長の1段階を終えているのに対し、IQが高い子の脳は、まだこの段階まで出来上がっていないということなんです。
IQが高い子の脳は、8歳の時点でまだ未熟なんです。
2.ギフテッド小学生の脳の未熟さからくる学校での困りごと
IQが高い子の脳の未熟さから起きる問題はたくさんありますが、ここでは学校生活で特にミスが目立ってしまう2点についてお伝えします。
◆①整理整頓が上手くできない
うまく整理整頓できないから、物がどこにあるのか分からなくなってしまい、忘れ物や失くし物が多くなってしまう。
◆②綿密な計画が立てられない
計画が立てられないから、どういう手順でやればいいのかがわからない。
他の子と同じ指示を受けても、計画することができないからどうしていいのかがわからなくなって、とんちんかんなことをしてしまうのです。
今まで、自分はできると思っていたのに、周りのみんなのようにできない。だから、うまくやろうとして焦る。焦るから上手くいかないの悪循環にはまっていきます。
3.優等生だった息子がぶつかった8歳の壁
実は、私の息子も8歳で大きな壁にぶつかりました。
うちの息子、幼稚園の時は、発表会の劇で1人で主役を演じ、「この役は、○○君にしかできない役だね。」と絶賛されるほどの優等生だったんです。
小学校に入学し、スポーツフェスティバル(1年生だけの運動会)でも300人以上の中から、2人しか選ばれない開会式の司会に選ばれるほどの優等生だったんです。通知表にも書いてあるのは、よいことばかりでした。
ところが2年生、8歳に近づいてくると様子が変わってきました。
「授業中、活発に発言したり、みんなが参考になる意見を言ってくれるんです。生活科では、みんなにこんなことを教えてくれたんですよ。」という先生からの褒めの言葉と一緒に
「でも、忘れ物が多くて…○○って、お家にあります?」
と忘れ物を指摘されるようになりました。
「もう2年生なので、お母さんが見てあげる必要ないはずなんですけど…お母さん見てあげてくれます?」という先生のお話を聞いて、
あれ?うちの子、優等生じゃない?
と、初めて息子のつまづきに気が付きました。
夏休みの面談では、
「息子さん、漢字への苦手感がすごいんです。ちょっと発達の検査してきてもらえませんか?もし発達からきている苦手だったら、検査して対応してあげた方がいいと思うんです。」
と先生からお願いされました。
そうです。今まで、優等生だと思っていた子が8歳という年齢に近づくにつれ、発達を心配される劣等生になっていったんです。
先生に発達検査を勧められるようになる頃には、息子は、家で間違いを指摘されることで怒りを爆発させるようになりました。
優等生が、ちょっとしたことで怒り出す困った子に変わっていったのです。
4.ギフテッドの子どもの劣等感に要注意!
では、優等生だった子が怒りを爆発させる困った子になっていった場合。
この事実をどう受け止めたらいいのでしょうか?
まず、これは一過性のものだということを知っていてください。
高い知能を発揮するために膝を曲げ、力をためている時だと考えてください。
より高く飛ぶために、深い屈伸が必要なように、より高度な脳を作り上げるためにゆっくりと脳を作っている。焦らなくていいということをよ~く覚えておいてください。
実はこの時、一番ショックを受けるのは、お母さんではなくお子さんです。
みんなができるようになっていることが僕はできない…
がんばっているのに!わかってもらえない!
こんな気持ちをお子さんは、抱いています。
この感情は、お子さんの脳の発達に必要な自己肯定感を奪います。ですから、まずお母さんは、自己肯定感を高める対応をしなければならないのです!
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執筆者:神山彰子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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