ルールを守れない!負けず嫌いが激しい発達障害・ADHDの子どもに困っていませんか?実は「ルールを守りなさい!」と言い聞かせても、全く効果はないんです!そこで今回はルールを守って他の子と遊ぶ力を育てる簡単3ステップをお伝えします。
【目次】
1.ルールを守れない発達障害・ADHDの子どもに困っていませんか?
2.発達障害・ADHD傾向の子がルールが守れない理由とは?
3.発達障害・ADHDの子がルールを守って他の子と一緒に遊ぶ力を育てる3つのステップ!
①ルールを守る練習
②お母さんが負けるのを見せる
③お母さんと一緒に負ける
1.ルールを守れない発達障害・ADHDの子どもに困っていませんか?
発達障害・ADHD傾向ある子どもが「他の子と一緒に遊びたい!」と楽しみにしていたのに実際に一緒に遊び始めると
順番・ルールが守れない
負けると怒ってパニック
など、「人が好きなのに上手く遊べない」様子が見られて、お悩みのお母さんはとても多いです。
いくら「順番だよ!」「ルールだよ!」といっても「僕の勝ち!」「僕の番!」と怒り出して話にならないということも。
なんで順番が守れないの?
なんでルールが守れないの?
なんで負けるとそんなに大騒ぎしてパニックになるの?
と疑問に思われることあるのではないでしょうか。
そこで今回は、ルールを守れない、負けると怒り出す発達障害・ADHD傾向のあるお子さんに他の子と遊ぶ力をどうやって育てることができるのかお伝えしますね。
2.発達障害・ADHD傾向の子がルールを守れない理由とは?
発達障害・ADHD傾向の子どもは、どうしてルールを守れないのでしょうか。
◆視覚が優位
それは、目の前のことに意識を奪われて、柔軟に考える力が未熟からです。
例えば、「滑り台」に注目しすぎて、周りに他の子どもがいることが見えず順番を割り込んでしまったり。
すごろくをしているときコマを進めることに集中しすぎて、ルールがあることが頭から抜けてしまって自分のコマをルールに従わずに進めてしまったりします。
◆感情が優位
負けを受け入れられなくてパニックになるのは、負けると悔しい想いが先だって怒ってしまったり、「負けたら取り返しのつかない、この世の終わりだ!」と考えてしまっていたりすることもあります。
それは、動物脳といわれる部位にある感情の部分(悔しい!怒りなど)はよく働いているけれど、前頭葉の人間の脳の感情をコントロールする部分の働きが未熟なため、気持ちを抑えることが難しいのです。
という訳で、決して「自分さえよければいい」と自己中心的なのではなく、お母さんのしつけの問題でもなく、子どもの脳の発達の未熟さから「上手く関われない」状態になっているのです。
だからこそ、子どもの脳の特徴にあった対応をしてあげることが大事なんですよ。
どうしたらルールを守れない発達障害・グレーゾーンの子に他の子と遊ぶ力を育むことができるのか次にお伝えしますね。
3.発達障害・ADHDの子がルールを守って他の子と一緒に遊ぶ力を育てる3つのステップ!
それは、お家で一緒にルールのある遊びをすること!お子さんも楽しめる手軽なカードゲームやボードゲームでもよいでしょう。3ステップを紹介しますね。
◆①ルールを守る練習
一つ目は、勝ち負けのない順番と簡単なルールを守る練習として、順番にカードを出す7並べがおススメ。
「今はママの番」「次は◯◯くんの番」と順番を意識させてあげましょう。
順番を守れたらすかさず「順番にルールを守れたね!」と肯定してあげましょう!スキンシップをして抱きしめてあげてもいいですね。
そうすると子どもの脳には、「これでいいんだ」と順番のルールの守る行動がいい行動としてインプットされます。
「できた!」という達成感を感じて自信もついてその行動がまた繰り返されるようになります。
◆②お母さんが負けるのを見せる
次に、勝ち負けがあるゲームにステップアップ。ただし、勝ち負けのあるゲームも最初は大人が負けてあげて
「負けたああ~!ああああ、悔しい!」と思い切り悔しい気持ちをみせて…
「次があるし、まいっか」と立ち直る姿をみせてあげましょう。
気持ちの切り替え方の見本です!きっと笑いながらニコニコ見てると思います。
◆③お母さんと一緒に負ける
そして、次にお母さんと二人で一組みになって一緒に負ける体験をします。
ですが、お子さんとお母さんの二人だけの場合はだれを相手に負けたらいいのか?
例えばスゴロクであれば、人形を他の人の代わりとして置いておきましょう。その人形の代わりにサイコロをお子さんかお母さんが振ってあげれば、立派な対戦者に!
お子さんと同じチームで負けたときにも、思いっきり悔しがって、そのあと「ま、いいか。大丈夫」と立ち直る見本をみせてあげてくださいね。
「負けてもいいんだよ、負けるが勝ちだからね」
「失敗は成功のもとだし」
など気持ちを立て直せる言葉を言ってあげると、おまじないとして意外と効果があると言われています。
人形で練習して負けに慣れてきたら、お父さんがいるときにお母さんとお子さん対お父さんで対戦してもいいですね!
もしお父さんのお子さんへの対応がいまいちだったり、理解がないときにはこちらの記事を参考にしてくださいね。
安心できる場所で少しずつ順番・ルールを守り負ける練習して、少しでもできていたらすかさずたくさん褒めてあげてくださいね。
お家でできるようになったら、外の世界で実践させてあげましょう。
そのときもお母さんが一緒に公園で順番に滑り台を滑るとかスモールステップで、少しずつステップアップしていってくださいね。
いかがでしたか?
人と関わることが好きなのに、ルールが守れなくて負けると怒り出す発達障害・ADHD傾向のあるお子さんには、スモールステップで他の子と一緒に遊ぶ力を育ててあげてくださいね!
また、きょうだいやお友達にどうしても負けられないお子さんへのオススメグッズをこちらの記事で紹介しています。合わせてチェックしてくださいね。
▼▼怒りっぽい子でも、ごめんねやありがとうが言えるようになる方法はこちら▼▼
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執筆者:山田ちあき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー、臨床心理士)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー、臨床心理士)