低学年のうちがチャンス!発達障害・ADHDタイプの子でも早めの対応で自己肯定感があれば9歳の壁は飛躍のきっかけに!

小学校2、3年生で学校の勉強も周りのお友達も少しずつ変わっていき、さらに4年生では劇的に変化します。発達障害・ADHDタイプのお子さんでも、早めの対応次第で今後の学力や人間関係で自己肯定感を育めます!
 

【目次】

 

 

1.3、4年生の時期になると、発達障害・ADHDタイプのお子さんがつまずきやすくなるのはなぜ?

 
 
小学校に入学して、1、2年でお子さんは、ぐんぐん成長してきたと思います。しかし、この先の中学年では1、2年生の延長ではなく学力や人間関係などが劇的に変わっていきます。
 
 
発達障害・ADHDタイプのお子さんは、ゆっくり発達していく傾向があるので、学力や人間関係などの劇的な変化についていくことが難しくなっていくことがあります。これがいわゆる「9歳の壁」です。
 
 
9歳の壁」を迎えたとき、学校生活をスムーズに送るにはどうしたらいいのか?実は、1、2年生の間にできることがあるんです!
 
 
 
 
最初に、実際に私の長男が3年生を経験してどうだったのかをお話しますね。
 
 
まず、人間関係です。周りのお友達もどんどん成長していくので今までの1、2年生の延長とは違いました。
 
 
2年生まではお友達同士のトラブルを起こしてもすぐに忘れて、また一緒に遊んでいました。でも3年生になるとそのトラブルを忘れず距離を置こうと考える子がちらほら出てきます。
 
 
発達障害・ADHDタイプの子は、どちらかというと幼い感じの子が多いですよね。もちろんその子自身も成長しているのですが、周りの子達の成長は著しく、もっと大人っぽく成長します。
 
 
その結果、もう一緒に遊びたくない!という子が出てきたり、グループの中で浮いてしまったりしてしまいます。
 
 
そこで、こうならないために、どうしたらよいでしょう?
 
 
まず、学童期に友達、仲間は本人の成長のために重要です。
 
 
低学年の時から友達とのトラブルをその場限りの対処というより、一歩引いて(将来の快適な人間関係を築く練習の一つと親が俯瞰した視点を持つことが大切です。
 
 
そして、だからこそトラブルのとき、叱るのではなく、じっくり子どもの気持ちに寄り添い、まず共感して聞いてあげる
 
 
親がトラブルの背景の本人の気持ちを十分理解してから、全体像を子どもと話し合うことが大切です。
 
 
こんな、将来の練習経験をたくさん積み重ねて社会性を伸ばしていくことが、9歳の壁を乗り越えるのにも役立ちます。
 
 
勉強に関しては、一気に深い学力が求められます。漢字は、画数の多いものが増え、学習する量も増えるので覚えることが大変になります。
 
 
国語は、文章の文字が小さくなり急に長文になります。話の内容だけでなく、文章の構成に関する問題も増えます。
 
 
算数は、丸暗記で解ける問題が減り、頭の中でイメージする抽象的な考えが必要になります。文章問題や図形など、聞かれていることを理解し、抽象的に考える力が求められます。
 
 
そのため、より集中力や理解力が求められます。 
 
 
発達障害・ADHDタイプのお子さんは、抽象的なイメージを持つことが苦手なことがあり、勉強についていくことが段々大変になっていくこともあります。 
 
 
また、「できない」ことを強く意識し劣等感を抱きがちになってしまうこともあります。その結果、自己肯定感が下がりやすくなってしまうのです。  
 
 

2.発達障害・ADHDタイプのお子さんでも学力などに差がでないようにレベルアップするためにはどうすれば良いか

 
 
今、お子さんは、学校の宿題にスムーズに取り組めていますか?スムーズに宿題に取り組めていない状態ですと、これから増えていく宿題にますます取りかかりにくくなります。
 
 
そのため1、2年生のこの時期に宿題への嫌な気持ちを少しでも変えておいてあげないといけません!
 
 
では、3年生になる前までに今どうすればいいのか?
 
 
それは、シンプルに脳を発達させることです!!心の成長勉強への理解度脳の発達により成長するものです。
 
 
お母さんが、お子さんに脳の発達を促す関わり方をしっかりしてあげると脳も心もぐんぐん成長していきます!
 
 
脳の発達を考えたときに、注意することがあります。それは、「怒られる」という行為。これは脳の発達の妨げになります。
 
 
脳の発達を考えたとき、怒ることはマイナスになるのです!まず親子バトルを卒業しましょう!
 
 
親子バトルのきっかけが宿題にあるのならば、まず、「宿題やりなさい!」「どうして宿題しないの?」と叱りたい気持ちをぐっとこらえてください。
 
 
そして子どもが宿題に取りかかったら、すかさずほめてください!大人側の自己コントロールが子育てで最大の難関ですから、それを堪えている親側もすごいわけです。
 
 
親子ともに成長しているのです。 どちらかだけが成長できることはあり得ません 。
 
 
そのために、本人の特性をよく理解してあげましょう。特性が要因で出来てないことは、いきなり変わらない!と、親が心から認識することが大切ですね。 
 
 
 
 
 

3.自己肯定感を育むためにも、わが子をじっくり観察しよう!

 
 
生まれ持った気質は簡単に変わりません。  
 
 
そこを理解したうえでお母さんが、子どもが困らないよう、合理的に具体的に工夫する(紙に書き出す、やるべきことを準備しておくなど)、 目で見える化(可視化)など、特性にあった方法を試していきましょう。
 
 
そして、どれがわが子に一番効果的であったかを観察しましょう。 ガミガミ言うことだけは、避けてください。
 
 
自信を無くしやすいからこそ、自信を持てる声掛け、自己肯定感を保つことに最大の注意を払ってあげてください。
 
 
他人との比較はせず、我が子の過去と比べての成長を、心から褒めてあげてください。
 
 
「やらない」ことを咎めるよりも、本人の行動ひとつひとつを褒めていくのです。徐々に「言われなくてもやる」状況が生まれ、肯定的な関わりが子どもの行動へと繋がり、脳の発達を促していきます。
 
 
・宿題を取り掛かるだけで先ずほめる 
・お手伝いをしてもらい感謝の言葉をいう
・過去の本人より少しでもできていたら、それを中継して本人に伝える
 
 
これらは子どもへの肯定で、自信を高め脳を育てていることをお母さんが忘れないでください。 
 
 
中学年になる前にしっかりと対応していくことで、この先に訪れる「9歳の壁」やさらに先の思春期・反抗期の困りごとが減り、お子さん自身もお母さんもさらに明るい日々が待っていますよ!
 
 
 
 
執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 
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