小学生に上がると勉強面が気になるのが親心ですよね。つい文字の多い本を薦めたくなるかもしれませんが、発達の順番があることをご存知でしょうか?漫画から視覚系の脳を刺激しながら観察力を育てる方法をお伝えしています。字を書くのも上手になりますよ! |
【目次】
1.子どもが賢くなるために本を読ませたい!のは親のワガママ?
2.白黒の漫画はまだ早い?カラーを好む小2の娘
3.目から取り入れたい色情報の順番とは?
4.脳の視覚系エリアを育てる+観察力をUPさせていく質問法とは!
1.子どもが賢くなるために本を読ませたい!のは親のワガママ?
家の中で過ごしていると、ゲームや動画に偏りがちになってしまうことで悩まれるお母さんは多いのではないでしょうか?
できれば、子どもには目にも優しい本を手に取って読んで欲しいという親は多いのかもしれません。
そして、私達親が子どもへ対して望んでいることは、本を読むと賢くなるから!本を読めるようになっていた方が勉強にも有利なので…という感じでしょうか。
確かに、読書は目から入れた情報を理解系の脳のエリアで処理しますので、本好きな子ほど勉強面でも有利になります。
しかし、一方で子どもは本は苦手だけど漫画なら好き!という子が多いものです。
実は、早いうちに文字の多い本を読ませることだけが脳にとって正解ではないのをご存じでしょうか?
子どもの脳が育っている順番に沿って与えてあげるべき本の選び方があるんですよ!
2.白黒の漫画はまだ早い?カラーを好む小2の娘
ある日、小学2年生の自閉症スペクトラム(ASD)の娘の発した言葉に私は疑問と戸惑いを感じたできごとがあります。
小学2年生なので、そろそろカラーの本は卒業してもいいかな?という私の考えもあり、娘には白黒の漫画を与えていました。
その中の1つ、ドラえもんの白黒のコミック漫画のシリーズを娘は気に入り、何度も何度も読み返していました。
そして、漫画の影響もあり苦手な映画も見に行くことができ、娘はとても喜んでいたのです!
ところが、娘は私とは全く違う部分に注目をしていました。
映画の特典で受けとった、ドラえもんのカラー版の漫画の冊子を手にすると目を大きく見開くようにして、娘はじっくりその色付きの絵を観察していたのです。
そして、私に一生懸命訴えてきました。
「今まで白黒の漫画だったから、のび太君のお部屋の壁の色や、しずかちゃんの着ている服の色、髪の毛の色とかが解らなかったから自分で予想してたんだけど、思っていたのと全然違ってた!
カラーの漫画だと本当の色が解るから、こっちの方がわかりやすい!だから今度から色付きにして欲しい!」
私は子どもに少しでも早め早めにハードルをあげていった方が賢くなると思い、白黒の漫画の方が早く文字の多い本に慣れやすいのではないか?と、私の視点で本選びをしていたのです。
けれど、娘の発言は脳の育つ順番通りの欲求を表してくれていたのです。
3.目から取り入れたい色情報の順番とは
実は、娘が私に訴えていた言葉コソが娘の脳の発達の段階を示していました。
「今まで白黒の漫画だったから、解らなかった…カラーの漫画だと…わかりやすい!」
視覚系の脳のエリアでは、目から入った情報を瞬時に脳へ届けて分析をする働きをしているのですが、娘にとっては色情報がまだ不足していた段階だったのです。
本当の色を知りたいからと、カラーの漫画を好む娘の要求に対して、私は不思議な事を言うなぁという感覚と、娘への本の与え方が間違っていたのかも?という反省で動揺気味でした。
これからしばらく、カラーの本しか読まなくなるのかな?
うちには白黒の漫画がほとんどだから、割高のカラー漫画をずっとねだられたらどうしよう…。
ですが、心配なんてご無用でした!娘のカラー漫画の期間は数か月程度で卒業し、それ以降は白黒漫画にも抵抗しないようになりました。
娘は、本の中へカラフルな色が入ってきたことで視覚系のエリアが刺激されて、脳が育っていったようです。
もしも、まだ年齢的にも低いお子さんはまずは漫画のようなイラストから入る前に図鑑などの写真からの色情報を取り入れることを先にした方が視覚系の力を身に付けていきやすくなりますよ。
この部分の視覚系の脳のエリアがしっかり鍛えられていると、集中して観察をする力や空間認識力も高くなります。
私が失敗してしまったような発達の段階を飛び越えるようなことのないように、子どもの要求している情報をしっかり満たしてあげながらステップを踏んだ本選びをしてあげたいですね!
4.脳の視覚系エリアを育てる+観察力をUPさせていく質問法!
ここまでお伝えさせていただいたように、お子さんに合った本選びをしていくことで、目からの情報をインプットする力が鍛えられていきます。
ここでは、もう1ステップ!お子さんのお気に入りの漫画を更に有効活用しながら観察力を養っていく方法をお伝えします!
観察力がUPすると、文字を再現する力も身に付きますので上手に字も書けるようになりますし、絵画のレベルもUPしていきます。
目で見た物を子どもが言葉で答えれる質問をしてあげる!
これだけでOKです。
「ひまわりのお花が沢山咲いてるね。全部で何本咲いてる?」
「この恐竜、大きいね。何メートルくらいだと思う?」
このように、具体的に見たことありのままを表現できるように答えさせてあげます。
「お花が咲いてるね」「かっこいいね」という、漠然としたイメージだけで終わるのではなく、お子さんの目を働かせてあげましょう!
子どもは、質問を投げかけた部分に注目することで視覚情報をインプットしながら、見たことや感じたことを言葉でアウトプットすることができます。
漫画を見てインプットだけで終わりにするのではなく、お母さんとのコミュニケーションのアイテムに漫画も取り入れることでアウトプットさせてあげる
という流れがあることで、視覚系の脳のエリアを効率的に伸ばしていき、観察力を身に付けることができるんです!
ぜひ、絵のある本だからこそできる観察力をUPさせる質問をお子さんと楽しみながらしてみてくださいね!
お子さんの脳がグ~ンと育つ対応を毎日配信しています。お見逃しなく!
執筆者:おおむらさえ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)