ダウン症キッズの座り込みなどのこだわり行動って困ってしまいますよね。仕方がないと諦め、自分に自信を失ってしまうママはいませんか。今回はグズグズして行動できない、こだわりの強いダウン症キッズが切り替え上手になるママの対応をご紹介します。 |
【目次】
1.ダウン症キッズの座り込み・こだわり行動にママが必死になっていませんか?
2.ダウン症キッズが切り替えが苦手な理由はどこから?
3.こだわりが強い子どもの「切り替え力」を伸ばすためのママの対応法とは
1.ダウン症キッズの座り込み・こだわり行動にママが必死になっていませんか?
・お風呂の時間になってもテレビを見つづける
・出かける時間になっても遊ぶのをやめない
・お友達と交代ができず、こだわって動けない
こんな風に、ダウン症の子どもはこだわりが強く行動の切り替えが苦手な様子が目立ちますよね。
我が家には年中のダウン症のこどもがいます。
・朝ごはんの後、絵本を見ていて着替えがはじまらない
・子ども園に着いても、玄関のところに座り込んでしまう
など、なかなか行動を切り替えられないことに悩んでいました。
そんな息子を見て私は
「やるべきことを早くやらせないと!」
「このまま放っておいたらますます切り替えられなくなる!」
と焦り、無理矢理服を着替えさせたり、抱き上げて移動させたりしていました。
こども園等では、周囲のお母さんや先生の目も気になる。子どもができていないと、 自分がダメな母親と思われそうで、 一層、やるべきことをさせようと必死になってしまいます。
しかし無理矢理やらせようとすると、切り替えがスムーズになるどころかグズグズして癇癪を起こされ 絶対に動かないぞ!!と抵抗が強くなりました。
実は、行動の切り替えの苦手さには、発達障害の子ども同様でダウン症児の様々な特性が関係しています。
だからいくら叱っても、無理矢理やらせようとしても子どもは切り替えられないんですよね。
しかし、適切な対応をすれば、スムーズに次の行動に移れるようになるんですよ。
そこで今回は、子どもの「切り替え力」を伸ばすママの対応法についてお話しします。
2.ダウン症キッズが切り替えが苦手な理由はどこから?
ダウン症の子どもの動きにブレーキをかけているものが三つあります。
行動のブレーキが頭なのか体なのか心なのかを特定することが大切です。
一つ目として、頭の中で次の行動や行先を理解していない場合。
どこに行くのか、何をするのか頭で理解できていないと「みんながずっと待ってるよー」と働きかけても動けません。
二つ目として、体のどこかに不調があり動けない場合。
朝から頭が痛かったり、お腹が痛かったりすると大人でも活発に動けませんもんね。特に、発語が少ないことが多いので、注意してみる必要があります。
三つ目にとして、心がブレーキをかけている場合。
ダウン症の子どもはこのケースが多いです。
何か直前に嫌なことがあったり、気持ちが不安定な状態になっていたりして、やることは分かっていても「やりたくない」 という気持ちになっている場合です。
この時、絵カードや写真カードを見せて見通しを持たせても、てこでも動きません。
行動のブレーキが起きている原因によって対応は異なってきますので、 何が原因なのか見極めることがとても大切です。
子どもが切り替えられない時、親はなんとか動かそうとつい、いろいろな方法を試してしまいますが、 まずはブレーキをかけている原因を探してみましょう。
3.こだわりが強い子どもの「切り替え力」を伸ばすためのママの対応法とは?
では、よくみられる心のブレーキによって行動の切り替えができない子どもに、して欲しいこととは何でしょうか?
それは、自分で次の行動に移れる子どもになることです。
行動の切り替えが苦手なダウン症の子どもには
・見通しを持たせる
活動前に約束事を写真や絵カードで示す
・活動内容の工夫
「ここまで~したらやめよう」のような終わるタイミングを示す言葉がけをする
・約束をさせる
「チャイムが鳴ったら家に入りましょう」と具体的な約束をする
などして、取り組みの前後で心の準備をさせることが効果的であるとよく言われます。
しかし大事なのはこの後です。
お伝えしているように ダウン症の子どもの切り替えの苦手さは 、心からきていることがとても多いです。
次に何をすべきかわかっていて、その行動が自分でもできるとわかっていても、心が動かず行動に結びつかないのです。
ですから、もし時間が過ぎても、ママが子どもの心を受け止め、自分から次の行動に移るまで待ってあげて欲しいのです。
子どもが今やっていることをやめられず座り込んでしまったその時、頭ごなしに「時間だよ!もうやめなさい!」と言うのではなく、
・「今、動きたくないんだよね」と子どものこころを代弁する
・「どこまでやったら終われる?」と子どものこだわりを尊重してあげる
と言うように肯定の会話から入ってください。
そして子どもが次の行動に移ろうとした瞬間を見逃さずに、
「あ、靴脱いだね!」
などと子どもがやっていることをそのまま口に出してあげてください。
さらに「自分でおしまいにできたね!」としっかり褒めてあげましょう。
「次からはもっと早くね!」なんて一言も言いたくなりますが、 ここはぐっと抑えて「自分でできた!!」の成功体験で終わらせましょう。
自分で切り替えることが成功なんだと徐々に理解していきます。
そうすることでだんだんと約束も守れるようになってきますよ。
さて我が家の息子ですが、まだ時間がかかるケースもあるものの、
・座り込みがほとんどなくなった
・登園時間と伝えるとさっと玄関へ移動することができる
など、以前に比べて行動の切り替えがグッとスムーズになりました。
「自分でできた!」と言う成功体験は、脳を発達させるために必須なんですよ。
いかがでしたか?
ダウン症の子どもの「切り替え力」を育てるママの対応法は、ママがまずブレーキとなる心を受け止めて、子どもが自分で次の行動に移るのを待つことです。
ぜひ今日からやってみてくださいね。
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執筆者:松下かよ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)