「学校が苦手な子をおウチで発達させる」ということを専門に奮闘中の発コミュトレーナーへインタビューしてきました!現在高校生の息子さんの不登校経験からの経験や発コミュ知識を織り交ぜた、思春期前に知っておくべきママへの極意をお伝えします!
【目次】
1.学校教育になじめない子へすべき文科省からの指令とは
2.3ヶ月で不登校キッズのやる気とできるを増やす専門家へインタビュー!
3.思春期だからこそ気を付けたい!ママに知ってもらいたい大切なポイントとは
4.立ちはだかってくる前に知っておきたい2つの壁とは?
1.学校教育になじめない子へすべき文科省からの指令とは
「子どもは学校に行くことが仕事!」という考えは、現代の子どもの親世代、祖父母世代の方にまだまだ根強くある のかもしれません。
ところが、文部科学省からは学校教育の意義・役割について、このような考え方を示されています。
既存の学校教育になじめない児童生徒については、学校としてどのように受け入れていくかを検討し、なじめない要因の解消に努める必要があること。また、児童生徒の才能や能力に応じてそれぞれの可能性を伸ばせるよう、本人の希望を尊重した上で場合によっては、教育支援センターや不登校特例校、ICTを活用した学習支援、フリースクール、中学校夜間学級(以下「夜間中学」という。)での受入れなど、様々な関係機関等を活用し社会的自立への支援を行うこと。
このように記載があります。
つまり、学校は必ず行くべき場所と断定して義務付けるのではなく、その子どもに応じた方法で社会的自立の支援を行いましょう、という内容が、文部科学省から通知されているのです。
ですが、そうは言っても学校に行かなかったら…という現実的に我が子に直面した時、そう簡単には不安は拭い切れないのではないでしょうか。
そこで今回は、このような学校へ対する不安で頭を悩ませるママたちをサポートしている、発達科学コミュニケーション(発コミュ)マスタートレーナー・清水畑亜希子さんへインタビューしてきました!
2.3ヶ月で不登校キッズのやる気とできるを増やす専門家へインタビュー!
今回インタビューを受けてくださった清水畑さんは、息子さんが中学生の時に不登校を経験しています。
また、小さい頃から育てにくさを感じながら子育てをされてきたのですが、現在の息子さんは別人のように大変身して高校生活を満喫されているそうです。
では、どんな対応を息子さんへされたのか?親としてどうすべきなのか?などなど、これから様々な角度から清水畑さんの経験を探っていきたいと思います!
ーーーまずは自己紹介をお願いします。
「親子のコミュニケーションで、学校が苦手な子をおウチで発達させて選択できる人生を歩ませる。発達科学コミュニケーション マスタートレーナーの清水畑亜希子です。
学校との相性が悪くても、不安にならなくて大丈夫。3ヶ月で不登校キッズのやる気とできるを増やす、おウチでの関わり方をママに教えしています。
凸凹があっても不登校を経験していても、活躍できる時代を作る!という夢を実現するために活動しています」
ーーー発達凸凹や不登校でも活躍できる!今子どもの発達が心配だったり、学校トラブルを抱えていたりするママにとってはそんな時代が来たら本当に安心ですよね。
「こんな未来を叶えたいと強く願うのには、私の息子の子育ての経験が大きく影響しています。
現在高校生になる私の息子は、小さい頃からとにかく育てにくい子でした。
小学校に上がってからは、先生の話を聞かない、時間通りに動かない、忘れ物が多い、気がつけば友達とトラブルになってる、ルールとか常識とかが通用しない、こんな子どもでした。
私はとにかくみんなと同じように育って欲しい!と息子に厳しく接する時期がとても長かったんです。
ですが、小学校高学年になるにつれて息子はどんどん荒れ始め、暴力暴言、取っ組み合いの喧嘩がだんだん日常になっていきました」
ーーー「しつけ」全開の子育てをされてきたんですね。そんな清水畑さんが変わったきっかけについて教えてもらえますか?
「そんな状態で中学に進学をした息子は、ついに学校に行かなくなったのです。
無理やり学校に行かせようとしたこともありましたが、無理をさせようとすればするほど体も心も元気をなくしていきました。
このときになって、私は常識を手放して、家でとにかく息子を発達させるしかない!と決めました。
発コミュのテクニックを使いまくる。そんなおうち時間の過ごし方をスタートしたのです」
◆ポイント解説
幼少期からトラブルが多いお子さんは、叱られ続けることが日常になっています。
そうなると、周囲に対抗するためにどんどん口調が荒っぽくなったり、時には暴力が出たりして反抗的になっていきます。そしてさらに叱られる…という悪循環からなかなか抜け出すことができません。
お母さんが子どものことを想って伝えていることでも、伝え方がよくないと子どもの心を傷つけてしまうのです。
清水畑さんも息子さんを厳しく叱る子育てを続けてきましたが、不登校をきっかけに変わることを決断したのです。
ーーーおうちで発コミュのテクニックを使いまくった結果、息子さんはどうなりましたか?
「息子は意欲的になり、元気を取り戻し、学校に復帰しました!
それだけではなく、授業にも勉強にも行事にも前向きに参加するようになり、コミュニケーション力も伸び、ルールや時間を守ることもできるようになっていきました。
このような息子の経験から、学校に行くか行かないか、それよりももっと大切にしたいことがあると私は気づきました。
それは、子ども達が発達できるかできないかです。
どこで過ごすかではなく、どう過ごすか。この方が大切だということに気づきました」
ーーー学校にこだわる必要はどこにもない!ということですよね。
「学校という合わない環境で過ごすよりも、家にいる方が伸びる子もいます。学校に行けてたとしても、本当はしんどくてヘトヘトになっている子もいます。
発達のこと、不登校のことをちゃんと理解した大人が、子どもたちの伸ばし方さえ分かっていれば、エネルギーを回復することもできます。
できないをできるに変えることもできます。そんな未来を信じるお母さんたちに、この発コミュを手渡していきたい。
私はそう考えています。」
◆ポイント解説
「子どもたちが発達できるか・できないか」。とても大切な軸を教えていただきました。
子どもひとりひとり、力が最も発揮できる環境は異なります。特に発達凸凹の子どもたちは得意・不得意の差が大きい分、環境に影響されやすい面もあります。
学校でも、おうちでも、そのほかの場所でも、「我が子にとって最適な場所はどこか?」「そのなかでどんな風に過ごすのか」ということにこだわりたいですね!
3.思春期だからこそ気を付けたい!ママに知ってもらいたい大切なポイントとは
発達障害のお子さんだけでなく、定型発達の子でも学校が嫌い、学校との相性が悪い子はいます。特に思春期に入ると子育てが難しくなり、対応に困っているお母さんも多いと思います。
そんなお母さんにとって有益なアドバイスをいただいてきました!
ーーー「学校が苦手」と言っても、小学生のお子さんと、思春期・中学生以上のお子さんだと、意味合いが違うのでしょうか?
「はい、違ってきますね。小学校の頃は、実は苦手があるけれど頑張って乗り切れる子たちもいます。
ですが、ずーっと積み重ねてきた辛さが表面化してくるのが、小学校高学年から中学生という時期になると考えています。
特にパステルキッズの場合、できることもあるけど苦手なこともありますよね。ですから、小さい頃にできていたなら、その後もずっとできる、ずっと成長していくと思っている方が多いと思います。
けれど、学校生活はどんどん難易度が上がっていきますので、つまずく壁が増えていくんです。
その事実に大人が気付かず、『今までと同じように頑張ればやれるはず!』となってしまうと、子どもたちがしんどくなってしまうということも起こってきます。
ですから、ステージが上がっていく時に出てくる壁を、お母さん達が把握している。理解しているということがとても大切です。
そして、壁にぶつかった時に自分のお子さんにどういう風に接してあげたら、もう一度やる気が取り戻せるのか?元気が取り戻せるのか?
これは、おうちごとできっとやり方が違うと思いますので、お母さんが自分のお子さんのために理解できているということが思春期を迎える時にとても大切だとと思います。」
◆ポイント解説
今までできていたことは、やって当たり前!と考えてしまいがちですが、それが子どもを苦しめてしまう場合もあるのですね。
そして、大きくなったから大丈夫!と安心するのではなく、子どもの前に立ちはだかる壁をあらかじめ親が把握しておくこと。
もし、子どもが立ち止まってしまった時には、その壁を乗り越えることができる接し方をマスターしておくことが大切なポイントだということが分かりました。
4.立ちはだかってくる前に知っておきたい2つの壁とは?
大きくなるにつれて、勉強・生活面・友達関係など、求められることはどんどん難しく、複雑になります。
我が子の前に立ちはだかるであろう壁を把握しておくことが必要だというお話でしたが、特にここはポイント!というタイミングが分かっていれば準備しやすいですね。
ーーー課題は次から次へ出てくると思うのですが、特にここが肝心!という時期はありますか?
「はい。1つは10歳前後ですね。『10歳の壁』というキーワードを聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
この10歳の壁は、学習の難易度が上がる、子どもたちの心の成長が加速していくことから人付き合いや友達付き合いのスタイルが変わる、そして学校のような集団の中では1人1人に求められることや役割が増えてきます。
このような背景から、今まではできてきたことでも子どものキャパシティを超えてしまうという場合があるのです。
その1つの壁が、10歳の壁と言われています。
そして、もう1つの壁はやはり中学進学だと思います。中学生になると、今度は自主性を求められるステージに入っています。
ですので、先生方も『ああしなさい、こうしなさい』とはあまり言わなくなってきます。
だから、『自分で考えてやるんだよ』というようになった時に、発達凸凹の子どもたちは何をしたらいいのかわからなくなってしまう。
本当は、ちょっと声をかけてあげるとできることなのに、その声かけをしてもらえなくなることで躓いてしまうんです。
このように、急激な環境の変化に適応できなくなってしまうのが中学生の壁としてありますね。」
◆ポイント解説
10歳の壁の次には中学生の壁がくる。前もって把握しておくことでスムーズな対応をしてあげることができそうです。
子どものステージが上がっていく毎に出てくる壁を、子どもたちが社会へ出ていくために必要なステップとして捉えてしっかりと見守っていく。
そして、いざという時にはしっかりと対応できるように親が心得て準備をしておくことが大切なことだということがわかりました。
子ども1人でなく、親が一緒になって壁を乗り越えていけるようになると心強いですね!
次回は、学校が苦手な発達凸凹の子どもの未来の見据え方について大切な心得を伺っています。お見逃しなく!
子育て中の壁を上手く乗り越えるコツを配信しています!
執筆者:おおむらさえ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)