毎日家事や育児に奮闘するお母さん、忙しいのに子どもにいろいろと要求されてイライラしていませんか?そのイライラ、たった一言を変えるだけで解消するんです!今回は、発達に凸凹のある子どもが驚くほど素直になる言葉の使い方をご紹介しますね。 |
【目次】
1.たったひと言が子どもを混乱させることがあるって知っていましたか?
2.発達に凸凹のある子どもにはあいまいな言葉では伝わらない!
3.「ちょっと」を封印するだけで、驚くほど子どもが素直になっちゃった!
1.たったひと言が子どもを混乱させることがあるって知っていましたか?
お母さんの一日は、毎日終わりのない家事と育児の連続!とっても大変ですよね!
忙しくてバタバタしているときに、子どもに話しかけられたりしたら、
「ちょっと待って!」
って言っているお母さん、多いのではないでしょうか?
実はかつての私がそうでした。
「ちょっと待ってて!」
「あとちょっとで終わるから。」
「今食べると晩ごはんが食べられなくなるから、おやつはちょっとだけだよ!」
こんな風に伝えて子どもが言うことを聞いてくれたかというと逆効果で、ますます激しく要求を通そうとしました。
そうなるとわたしもますますヒートアップして、
「待ってって言ってるじゃない!」
と、子どもに激しく当たってしまう…。負のループでした。
どうして子どもたちはわたしの言うことを聞いてくれないんだろう…といつもイライラしていました。だけど、当たり前だったんです!
わたしが普段何気なく言っていた、この「ちょっと」。
たったひと言ですが、子どもたちを混乱させてしまう言葉だったんです。
2.発達に凸凹のある子どもには、あいまいな言葉では伝わらない!
わたしたちは普段の会話のなかで、気づかないくらいたくさんのあいまいな表現をしています。
あれ、これ、それ
あそこ、ここ、そこ
こんな風に伝えて、会話の相手がどうしてサクサク動けるのかというと、あいまいな言葉の裏を瞬時に想像してくれているからなんです。
けれども、発達に凸凹のある子どもたちは、あいまいな言葉の裏を読み取ることが苦手です。
だから、「ちょっと」も、それがどのくらいの「ちょっと」なのか、理解できないのです。
「ちょっと」って、大人のわたしからしてみればすごく便利な言葉でした。
だって、自分の都合でどのくらいにでも「ちょっと」の範囲が調節できるんですから。
自分が忙しくてすぐに相手ができないときの「ちょっと」は長~く。
子どもが夕ごはんを食べてくれないと困るときのお菓子の「ちょっと」はとっても少ない量で!
その範囲の幅をたったひとことで言い表せてしまうんです。
けれども、あいまいな言葉では、発達凸凹キッズは動けません!
やってほしいことは具体的に伝えてあげることが大切なんです。
3.「ちょっと」を封印するだけで、驚くほど子どもが素直になっちゃった!
そこでわたしは「ちょっと」を封印することを決意しました。
そうはいっても今まで自分でも気づかないくらい連発していて口ぐせのようになっていた言葉。すぐにピタッと止めるのは困難でした。
「ちょっと…(あっ!言っちゃった!)」
「ちょっと…(あっ!またまた言っちゃった!)」
自分でもおかしくなるくらい何かといえば口をついて出てくるのです。
意識するようになって改めて、
「お母さんをどのくらい待ったらいいんだろう?」
「お母さんが言ってる『ちょっと』の量ってどのくらいだろう?」
と、子ども達を混乱させていたことに気づき、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
こうして失敗を重ねながら、少しずつ「ちょっと」と言ったあとでも軌道修正できるようになってきました。
「ちょっと…あの時計の長い針が11のところにいくまで待ってね!」
「ちょっと…今この食器を洗っているから、これを洗い終わったらね!」
「ちょっと…ここからここまでなら食べていいよ!」
すると不思議なことに、今まで「ちょっと」と伝えると必ずグズグズ言っていた子どもたちが、「分かった~」と素直に応じるようになったのです!
言葉の伝え方ひとつでこんなにも動きが変わる。改めて言葉の大切さに気付かされました。
まだまだ口ぐせは完全に治っているとは言えませんが、子どもに伝わっていると感じられる場面が増えてきました。
長い間体に染みついた言葉を、大人になってから変えるのって思った以上に苦戦しますよね。
でも、ひと言を変えるだけで子育てが驚くくらいラクになることが分かれば、頑張れると思いませんか?
あせらずゆっくりと、ぜひ試してみてくださいね!
執筆者:宮千明
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)