対応 発達障害

発達障害の子が将来イキイキと仕事をするために備えておくこと

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発達障害の子は、脳の特性から苦手なこともあります。親としては、その子が将来仕事していく上で、それが問題にならないかなど不安に感じることもあるでしょう。仕事をするときまでには、十分に時間があるので、今からできることを少しずつ始めてみませんか?
 

【目次】

 

1.発達障害の子が将来イキイキと仕事をする姿を想像できますか?

 
 
皆さんご存知のように、コロナウィルス感染拡大は就職活動にも影響しました。
 
 
私達の子どもたちが大人になるころにも、何かしらの理由で就職活動が進めにくい状況になっている可能性もありますね。
 
 
発達障害の特性を持つ場合、その特性が仕事の支障になるかもしれないという心配もあります。
 
 
例えば、
 
 
音に関しての感覚過敏がある場合は、周りの音が気になって集中しにくい問題があります。書字や読字の障害がある場合には、書類仕事などが難しくなるかもしれません。
 
 
国は、2004年に成立させた「発達障害者支援法」という法律の中で、「個々の発達障害の特性に応じた適切な就労の機会の確保、就労の定着のための支援その他の必要な支援」をするとしています。
 
 
この法律の中では、雇用する側には、「発達障害の雇用に関し、その有する能力を正当に評価し、適切な雇用の機会を確保するとともに、個々の発達障害の特性に応じた適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図る」ことを求めています。
 
 
つまり、発達障害の特性がある人も、その人の能力を正当に評価されて、特性に応じた管理をしてもらい、継続的に雇用されることが定められているのです。
 
 
そして、国は発達障害に限らずハンディを持つ人がきちんと働けるよう、様々な仕組みを用意しています。
 
 
 
 
その一つに、ジョブコーチ(職場適応援助者)の制度があります。
 
 
「職場適応援助者(ジョブコーチ)支援事業は、障害者の職場適応に課題がある場合に、職場にジョブコーチが出向いて、障害特性を踏まえた専門的な支援を行い、障害者の職場適応を図ることを目的としています。(厚生労働省ホームページより)
 
 
ジョブコーチは、障害者と事業主双方にアドバイスすることで、障害者の職場適応を促すのです。
 
 
例えば、障害者に対しては、職場の人との関わり方、仕事の進め方や、その人の体調や生活リズムの支援などです。その人が安定して仕事を続けることへの家族としての関わり方の支援もあります。
 
 
事業主に対しては、障害者が能力を発揮しやすい仕事の提案や特性を踏まえた職場環境の提案などです。職場の同僚などには、障害の理解を促し関わり方の支援もしています。
 
 
もし、働くこと自体に不安や悩みがある場合は、「就労移行支援」を利用してみても良いでしょう。
 
 
就労移行支援とは、「障害者総合支援法」に定められた「障害福祉サービス」の一つです。
 
 
障害のある人が就労に向けトレーニングを行って、働くために必要な知識やスキルを得られる場所です。就職後も職場で安心して働けるようにサポートもしてもらえます。
 
 
このように、いろいろなサポートをうまく利用することで、発達障害の特性があっても、能力を発揮して仕事ができる環境を作ることができます。
 
 

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2.発達障害の子の様々な特性を捉えられていますか?

 
 
発達の凸凹には様々な特性があります。
 
 
例えば、衝動性、不注意、多動性、学習障害(読字障害、書字障害など)、コミュニケーションの苦手さ、不安の強さ、こだわりの強さ、感覚過敏などです。
 
 
これらが仕事をしていく上で、何らかの支障になってしまう可能性は確かにあるかもしれません。
 
 
 
 
一方で、誰でも多かれ少なかれ苦手なことはあります。だからと言って「仕事ができない」というわけではないですよね。
 
 
ポイントは、自分の苦手なことがあっても、きちんと仕事の成果をだしていけるか、です。
 
 
それは、自分の苦手なことを正確に理解して、自分に不利にならないような仕事を選んだり、苦手さが問題になりにくいような対処法を身につけることです。
 
 
自分の苦手なことをフォローすることは、自分の得意なことを生かしていくことにもつながります。
 
 
例えば、次のような場合です。
 
 
・感覚過敏で、ざわざわした環境には長時間居られないが、落ち着いた環境なら、高い集中力で仕事ができる。
 
 
・書字障害があるが、パソコンでの入力や資料作成は非常に早く正確に出来る。
 
 
・口頭だけの説明だと理解が不十分になりがちだが、絵、図、写真などで説明してもらえれば、一度に詳細を記憶できる。
 
 
・コミュニケーションの苦手さがあるが、本人の特性を理解してくれる上司や同僚とであれば、信頼関係を築き、高い能力を発揮できる。
 
 
このように、苦手なことも周りの理解と環境の配慮があれば、将来の仕事についても、得意なことを生かして勝負していくことができますね。
 
 
自分をよく知って、“自分の取り扱い上手”になるために、今からできることを事項で説明していきますね。
 
 

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3.“自分の取り扱い上手”になるために、親ができることとは?

 
 
子どもに“自分の取り扱い上手”になってもらうために、今から親ができることは何でしょう?
 
 

◆①子どもが自分を知る手伝いをする

 
 
まず、“自分の取り扱い上手”になるためには、自分の得意なことと苦手なことを正確に知っておくことが必要です。
 
 
子どもが小さいうちは、子ども自身で判断するのは難しいと思いますので、親がその子の得意と苦手を常に意識してあげてください。
 
 
得意なことは、どんどん子どもに伝えてあげてください。その子の自信へとつながっていくでしょう。
 
 
 
 
苦手なことを意識させることは、少し注意が必要です。苦手なことを意識させることで、その子が委縮してしまったり、自信を無くしてしまったりする可能性があるからです。
 
 
そういう意味で、苦手なことを意識してもらうのは、多少年齢が上がってからのほうが良いかもしれません。
 
 
苦手について、発達障害の特性から伝えるかどうかについては、ご家庭によってお考えがあると思いますが、伝え方のポイントは、得意なことをメインに伝え、苦手なことは軽く伝えます。その際、対応策とセットで伝えます。
 
 
“誰にでも得意なことと苦手があること”を、ある程度大きくなったお子さんと、一緒に共有してみてください。
 
 

◆②得意と苦手の使い方の経験を積む

 
 
次に、自分の得意や苦手を知ったうえで、どう使うかです。
 
 
仕事は一人では出来ないため、自分の得意や苦手を正確に知っているだけでなく、それをうまく周囲の人に伝えられることが求められます。
 
 
苦手なことへの対処も、得意なことを生かしていくことも、年齢や環境によって違ってくると思いますので、臨機応変に対応できることが大事です。
 
 
そのために、経験が必要なのです。
 
 
感覚過敏でざわざわした場所が苦手な場合、席を離すなど環境を工夫することで集団生活をおくる経験が出来ます。それは、仕事でも同様の対応で、業務が遂行できます。
 
 
書字障害があっても、パソコンを積極的に利用して得意にしておくことで、パソコンを使っての業務で高いパフォーマンスが、将来発揮できます。
 
 
小、中学時代など両親が積極的にかかわれる時期に、子どもと一緒に得意を伸ばしたり、苦手を対処したりの経験を積むことで、子どもは自分自身で対応できるようになるはずです。
 
 
お子さんが、“自分の取り扱い上手”になるために、親子で経験を積んでいきましょう!
 
 
 
 
 
 
子どもの将来に関しての悩み事も解決していきましょう!

 
 
執筆者:三島希実
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 

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