不登校になって長く、元気がなくなってきているお子さんはいませんか? 自信喪失からやる気を失い、動けなくなった二次障害っ子が好きなもので得意を伸ばすことをきっかけに変わり始めました。お母さんの声掛けで、得意を伸ばす子育てにシフトチェンジしてみませんか?
【目次】
1.行き渋りから不登校に。元気がなくなってきた息子
2.好きなことは頑張れる子
3.脳は楽しいことをするときに伸びる!
4.好きなことは伸びるは本当!元気のなかった息子が動き出した‼
1.行き渋りから不登校に。元気がなくなってきた息子
中2の息子は注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性があります。
昔から、興味のあることはできるけど、興味のないことは全くしない子。
それでもなんとか休まず学校へ通うことができていました。
ところが、小5の終わりに突然訪れたコロナ休校。
この休みを境に、もともと好きではなかった勉強に取り組めなくなってしまいました。
コロナ休校は明けても、行事は縮小、今までの楽しみが減ってしまい、やる気が下がり、行き渋りがついに始まりました。
宿題が出せないだけでなく、日常生活は怒られることばかり。二次障害の反抗挑戦性障害がますます悪化してしまいました。
反抗挑戦性障害についてはこちらをご覧くださいね。
息子は根が真面目。
宿題をやらなきゃと思うけれど、楽しいゲームや漫画にすぐ飛びつき、不注意傾向が強くてどうしてもやる気になれないのです。
先生に相談して放課後にやったり、量を減らしてもらったり、周りがサポートすればする程、息子のやる気はどんどん落ちていきました。
小6の3学期から、息子は、先生との約束を守れない罪悪感が溜まり、元気がなくなり、 ついに休む日が増えました。
そして、中学に入っても、宿題が出せないことに罪悪感を感じ、学校に行けなくなりました。
やらなければならないと思っていることと、できないことの葛藤から自信を失ってしまったのです。
やがて、「なぜ、興味のない勉強をしなくてはならないのか?」と 世の中に対する不満を持つようになってしまいました。
そこから、何においてもやる気が起きない、生きることさえ、面倒くさいと考えるようになり、ストレスで帯状疱疹になり、それ以来不登校になってしまいました。
一番ひどいときは昼夜逆転生活となっていました。
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2.好きなことは頑張れる子
私は、魂が抜けたような感じになっていく息子を見るのが辛かったです。息子の好きなものは何だろう? 昔から好きなことは頑張れる子。
好きなモノへの圧倒的な集中力は誰にも負けないのが息子の長所!そうだ。デュエルマスターズ(カードゲーム)しかない!
もともと、将棋やオセロ、トランプ、UNOなど、考える対戦形式の遊びが大好きな子。
好きなデュエマで、この子の脳をもっと育てて自信をつけさせてやりたいと 思うようになりました。
3.脳は楽しいことをするときに伸びる
脳は楽しいことをするときに伸びる!という、発達科学コミュニケーション創始者の吉野先生の言葉を思い出しました。
脳の処理の順番は感情→理解→考える!
好きなことをさせるのが、子どもの考える力を伸ばすのに最適。
以前の私だったら、カードゲームなんてオタクっぽいし、やらせたくなかったけど、 これを極めると、実は凄いことが起きるんじゃない?と思う存分やらせたくなりました。
親の私が応援しなくてどうする?と思ったのです。
実はデュエマは奥が深いんです。
何度説明聞いても理解できないくらい、 戦術も練らなければ、運だけでは勝てないゲームなんです。
デュエマを通して思考力を伸ばすだけでなく、うまくいけば元気になるかもしれない。
そんな期待が生まれてきました。
二次障害になった子に一番足りないのは自己肯定感‼
これまでの失敗体験や嫌な記憶で動けなくなっている息子に楽しんで自己肯定感をUPさせてあげたいと思いました。
4.好きなことは伸びるは本当!元気のなかった息子が動き出した脳に届く声掛け‼
私は、息子に「時間もあるし、好きなことやって、ゆっくりしてみたら?」と声掛けし、学校へ行くことを急かすのは一旦辞めました。
すると、喜んで、息子は週末にあるデュエマ大会の情報を調べだして、行くようになったのです。
近所での大会もあれば、自転車で片道10キロ以上もある隣の市まで行ったり。
自分で情報を調べ、一日に3件はしごする日もあり、体力的にはかなりハードですが、好きなことならとことんやれる、息子の行動力が発揮され始めました。
知らない土地でもどんな場所でも地図で調べて行くようになりました。
まるで冒険に出かけるようなワクワクがあるのでしょう。狭かった世界がどんどん広がっているのが楽しいようです。
常日頃、だるい、めんどくさいが口癖の息子ですが、 興味のあるものについてはとことん調べる力がちゃんと備わっているとわかりました。
私がこの子の脳を育てるために意識して行っていることは大会の感想を聞いて、良い記憶で塗り替える声掛けです。
その時の状況や、気持ち、なぜ勝てたのか、負けたのか、それについて今後どうするつもりなのか、尋ねるようにしています。
・「こういうところを頑張ったんだね」
・「そういう工夫をしているんだね」
・「相手の動きをよくとらえてるね」
・「だからうまくいったんだね」
・「要領がいいね」
・「そんなに相手の動きを予測するなんてママにはできないわ~流石だね」
・「次の作戦はどうするの?」
・「そういう工夫をしているんだね」
・「相手の動きをよくとらえてるね」
・「だからうまくいったんだね」
・「要領がいいね」
・「そんなに相手の動きを予測するなんてママにはできないわ~流石だね」
・「次の作戦はどうするの?」
など、息子との会話から、良い記憶が息子の脳へ届くように話すことだけ専念したのです。
正直、私はデュエマのことが全くわからないのですが、こういった分からない私にもわかるように説明をしてくれます。
たとえ話を使ったり、説明が分かりやすいのです。
大会に行くたびに息子は反省して、勝った原因、負けた原因、その対策を次の大会までに四六時中、調整しているのです。
そして、ついに、息子は大会で優勝をしました。
その時の充実感は全身からあふれ出ていて、自信満々でした。
実は、大会に出るようになってから、他にも嬉しいことがありました。
週末になると、前日から用意をして目覚ましもかけてちゃんと早起きするのです。
本当は学校に行ってくれたら親としては嬉しいです。
しかし、もう一度自分から頑張ろうと思えるまで、時間がかかるかもしれないけど、信じて見守ろうと思いました。
そして、この春、息子はもう一度学校に行き始めました。 安定して通い続けられるかはまだわかりませんが、だるいなと言いながらも、行ってみると楽しいようです。
スモールステップで息子のペースでできることを少しずつ増やしていけたらいいと思えるようになりました。
今、不登校で元気がなくなっているお子さんには、勉強だけでなく、お子さんの興味のあることをやらせてみてくださいね。
そして、成功体験がしっかりと記憶に残る会話をしてみてください。
そこから新たな自信が生まれ、動き始めるきっかけにつながること、間違いありません。
どんなお子さんも必ず、得意なところが一つはあるはず。
凸凹キッズを伸ばすには、凹ではなく凸を磨くのが一番。息子が変わっていく様子から確信しました!
苦手を克服するより得意を伸ばす子育てについての情報をお届けしています!
執筆者:宮田かなこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)